登録販売者と薬剤師はどこが違うの?業務内容や資格など4つの違いを紹介
ドラッグストアや薬局で働く「登録販売者」と「薬剤師」。どちらも医薬品を扱う専門職として知られていますが、「具体的に何が違うの?」「自分にはどちらの資格が向いているの?」と疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、登録販売者と薬剤師の違いを業務内容・資格・給与・キャリアパスの4つの観点から詳しく解説していきます。
登録販売者と薬剤師の違いとは?
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登録販売者と薬剤師は、どちらも医薬品販売に携わる専門職ですが、取り扱える医薬品の範囲や資格取得の難易度が大きく異なります。
薬剤師はすべての医薬品を扱える一方、登録販売者は一般用医薬品のうち第2類・第3類医薬品のみを取り扱うことができます。
以下の表で、両者の主な違いを確認してみましょう。
項目 |
薬剤師 |
登録販売者 |
資格 |
薬剤師国家試験に合格し、免許を受けた薬の専門家。すべての薬を扱うことができる |
都道府県が実施する試験に合格し、一般用医薬品の取り扱いに必要な資質を有することが確認された薬の専門家 |
相談への対応 |
○ |
○ |
要指導医薬品 |
○ |
× |
第1類医薬品 |
○ |
× |
第2類医薬品 |
○ |
○ |
第3類医薬品 |
○ |
○ |
引用元
くすりと健康の情報局|薬剤師・医薬品登録販売者~どんな薬のことが相談できるの?
それでは、登録販売者と薬剤師の違いについて、さらに詳しく見ていきましょう。
登録販売者と薬剤師の業務の違い
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登録販売者と薬剤師では、担当できる業務の範囲に明確な違いがあります。どちらもお客様の健康をサポートする大切な役割を担っていますが、薬剤師にしかできない業務も存在します。ここでは、それぞれの業務内容について詳しく解説していきます。
登録販売者の業務とは?
登録販売者は、ドラッグストアや薬局などで一般用医薬品(第2類・第3類医薬品)の販売および相談対応を行う専門職です。
具体的な業務内容としては、風邪薬や胃腸薬、ビタミン剤などの第2類・第3類医薬品の説明・販売、お客様からの健康相談への対応、商品の陳列・在庫管理などが挙げられます。
また、登録販売者は厚生労働省が定めた研修を定期的に受けることが義務付けられており、医薬品の知識や安全対策について継続的に学んでいます。
処方箋が不要な医薬品の約9割は第2類・第3類に分類されるため、登録販売者は日常的な健康管理において重要な役割を果たしています。
薬剤師の業務とは?
薬剤師は、処方箋に基づく調剤業務をはじめ、すべての医薬品を取り扱うことができる医療専門職です。登録販売者との大きな違いは、調剤業務や要指導医薬品・第1類医薬品の販売ができる点にあります。
薬剤師の主な業務には、医師の処方箋に基づく調剤、服薬指導、要指導医薬品や第1類医薬品の販売、薬歴管理などがあります。また、病院では入院患者への服薬管理や医師・看護師との連携、医薬品の管理なども担当します。近年は「かかりつけ薬剤師」として、患者さんの服薬情報を一元管理し、継続的な健康サポートを行う役割も重視されています。
登録販売者と薬剤師の資格の違い
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登録販売者と薬剤師では、資格を取得するまでの道のりが大きく異なります。薬剤師は6年制の大学卒業が必須ですが、登録販売者は学歴に関係なく誰でも挑戦できる資格です。それぞれの資格について詳しく見ていきましょう。
登録販売者の資格とは?
登録販売者は、2009年に施行された改正薬事法によって誕生した比較的新しい資格です。最大の特徴は、学歴や実務経験がなくても受験できる点にあります。各都道府県が実施する「登録販売者試験」に合格すれば、資格を取得することが可能です。
試験はマークシート方式で、医薬品に共通する特性と基本的な知識、人体の働きと医薬品、主な医薬品とその作用、薬事に関する法規と制度、医薬品の適正使用・安全対策の5分野から出題されます。合格率は都道府県によって異なりますが、しっかりと対策をすれば独学でも合格可能な試験です。ただし、資格取得後に単独で医薬品を販売するためには、過去5年以内に2年以上の実務・業務経験が必要となります。
引用元
一般社団法人 日本医薬品登録販売者会|登録販売者とは?
薬剤師の資格とは?
薬剤師になるためには、6年制の薬学部を卒業し、薬剤師国家試験に合格する必要があります。登録販売者と比較すると、資格取得までの道のりは長く、費用もかかります。
薬剤師国家試験は年1回、2月に実施され、2日間にわたって全345問が出題されます。合格率は例年68〜72%程度で推移しており、新卒者の合格率は約85%前後です。試験に合格した後は、厚生労働省への免許申請を行い、薬剤師名簿に登録されることで正式に薬剤師として活動できるようになります。資格取得には最短でも6年かかりますが、その分、調剤業務を含むすべての医薬品を扱うことができます。
引用元
厚生労働省|薬剤師国家試験
職業情報提供サイト(job tag)|薬剤師 - 職業詳細
登録販売者と薬剤師の給与の違い
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資格の難易度や業務範囲の違いは、給与にも反映されています。一般的に、薬剤師の方が登録販売者よりも高い給与水準となっています。ここでは、それぞれの給与について具体的な数字を交えながら解説します。
登録販売者の給与はどれくらい?
登録販売者の給与は、勤務先や地域、経験年数によって異なります。大手ドラッグストアの正社員の場合、月給は21万円〜30万円程度が一般的です。例えば、マツモトキヨシでは登録販売者の正社員月給が23万5,000円〜30万円(登録販売者手当を含む)となっています。
店長やエリアマネージャーなどの役職に就くことで収入アップも期待できます。モデル年収としては、30歳店長で年収約500万円、35歳店長で年収約600万円といった例もあります。パートやアルバイトの場合は、時給1,200円〜1,800円程度が相場となっています。
引用元
マツキヨココカラ&カンパニー 正社員 パート 求人情報|株式会社マツモトキヨシ 登録販売者(正社員) の求人詳細
薬剤師の給与はどれくらい?
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、薬剤師の平均年収は約599万円(平均年齢40.9歳、平均経験年数8.8年)です。月給は各種手当込みで約43万円、賞与・ボーナスは約82万円となっています。
男女別では、男性薬剤師の平均年収が約651万円、女性薬剤師が約556万円です。年齢別に見ると、50〜54歳でピークを迎え、平均約745万円に達します。また、新卒薬剤師の初任給は約32万円で、年収換算すると約386万円程度です。薬剤師は登録販売者と比較して高い給与水準にありますが、6年間の学費や取得までの時間を考慮する必要があります。
引用元
政府統計の総合窓口(e-Stat)|賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査
登録販売者と薬剤師のキャリアパスの違い
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登録販売者と薬剤師では、キャリアアップの道筋も異なります。それぞれの職種でどのようなキャリアパスが描けるのか、具体的に見ていきましょう。
登録販売者のキャリアパスとは?
登録販売者のキャリアパスは、主にドラッグストアや薬局での昇進が中心となります。一般的なキャリアステップとしては、スタッフ→副店長→店長→エリアマネージャー→本部スタッフといった流れが挙げられます。
店長になると、店舗運営全般の管理やスタッフの教育・指導、売上管理などを任されるようになります。さらにエリアマネージャーに昇進すれば、複数店舗を統括する立場として活躍できます。また、登録販売者の資格を活かして、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなど、医薬品を取り扱う他業態への転職も可能です。近年はセルフメディケーションの推進により、登録販売者の活躍の場は広がっています。
薬剤師のキャリアパスとは?
薬剤師のキャリアパスは、就職先によって大きく異なります。病院、調剤薬局、ドラッグストアなど、それぞれの職場で描けるキャリアについて見ていきましょう。
病院
病院で働く薬剤師は、調剤業務や病棟での服薬指導を中心に経験を積んでいきます。キャリアを重ねることで、がん専門薬剤師や感染制御専門薬剤師など、特定の分野に精通した専門薬剤師を目指すことができます。また、管理職としては薬剤部長や副部長などのポジションがあり、病院全体の医薬品管理や薬剤師の教育・指導を担う役割を任されます。
調剤薬局
調剤薬局では、まず一般薬剤師として調剤・服薬指導の経験を積み、その後、管理薬剤師や店舗マネージャーへの昇進を目指すのが一般的なキャリアパスです。管理薬剤師になると、店舗全体の医薬品管理や法令遵守の責任者として活躍します。大手チェーン薬局では、エリアマネージャーや本部スタッフとして、複数店舗の統括や経営戦略に携わるポジションもあります。
ドラッグストア
ドラッグストアで働く薬剤師は、調剤業務に加えて、第1類医薬品の販売など、登録販売者ではできない業務を中心に担当します。キャリアとしては、調剤部門の責任者や店舗管理者、さらにはエリアマネージャーなど、幅広い選択肢があります。ドラッグストアは店舗数が多いため、マネジメントポジションへの昇進機会も比較的多い傾向にあります。
登録販売者と薬剤師は業務内容や資格などが違う
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今回は、登録販売者と薬剤師の違いについて、業務内容・資格・給与・キャリアパスの4つの観点から解説しました。薬剤師はすべての医薬品を扱え、調剤業務もできますが、6年制大学の卒業と国家試験合格が必要です。一方、登録販売者は取り扱える医薬品に制限がありますが、学歴不問で挑戦できる資格です。
どちらも人々の健康に携わる大切な仕事であり、やりがいを感じられる職種です。自分の状況や目標に合わせて、最適な資格を選んでみてください。
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監修者
この記事の監修者
森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞
【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績
【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。
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