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学び・キャリア 2020-01-12

「オタクのお客さま」に刺さるコミュニケーションのあり方とは? 手書きイラストがあふれる『深夜美容室TAMA』のサロン経営の取り組みに迫る!

『深夜美容室TAMA』は全国のオタク関係者だけでなく、西荻窪周辺のサラリーマンのリピートも多い美容室。さらに、最近開催した同サロン初となるヘアショーも大盛況となりました。今回は店長のTAMAさんと、サロンを運営する合同会社『迅風社』代表のkirinさんにインタビュー。

後編ではサロンを経営していくうえで大切にしているポイントを伺いました。

東京の「オタク・コスプレイヤー向け美容室」のトップランナーとして

合同会社『迅風社』代表kirinさん

————サロンの魅力を伝えるための取り組みを教えてください。

TAMAさん「先日初めてヘアショーを開催しました。企画した経緯としては、一般のお客さま向けのイベントを作りたいと思ったからです。これまでのヘアショーは、ほとんどが美容師だけに向けたマニアックなもので、一般の方には敷居が高かったと思います。そこで、もっと幅広い方々も楽しめるショーを作り、美容業界の魅力を届けたいと考えました」

kirinさん「今回のヘアショーでは、オタク界隈のインフルエンサー的なコスプレイヤーの方たちをお呼びして『コスプレメイクアドバイス』や『ダンス』を披露してもらいました。トリではオタクから人気を集めている吉祥寺の美容師とコラボして、有名なアニメキャラの髪型を再現するなど、一般のお客さまでも楽しめるヘアショーを展開し、とても好評を得ました」

————どのようなお客さまがいらっしゃったのでしょうか?

kirinさん「自由にコスプレを体験できるイベントだったので、サロンのお客さまをはじめ興味がある方が大勢いらっしゃいました。そのほか美容師学校の学生さんも訪れ、熱心にメモを取り、イベント後には『スタッフの募集はしていますか?』とたずねる方もいましたね」

ツイッター上で話題になった「ヘアドネーション」とは?

————発信にはどのような手段を取られていますか?

kirinさん「ツイッターやインスタグラムを活用して発信を行っています。雑誌やインターネットでのクーポン配布は一切やっておらず、それでも来客数が前年度を超え続けているのは、TAMAたちが日頃から誠心誠意お客さまの思いを汲み取り、気持ちのいい接客をしているからだと思います。

また開店当初から取り組んでいる『ヘアドネーション』という活動も、サロンの認知度アップにつながりました。2016年にこの活動を呼びかけるツイートをしたところ8,000件のリツイートと2,000件以上の『イイね』がつきツイッター上で拡散され、それにより『深夜美容室TAMA』を知ってくださったお客さまも大勢います」

————「ヘアドネーション」とはどのような取り組みなのでしょうか?

TAMAさん「病気などでウィッグを必要とされる方のために髪を寄付する活動です。『31センチ以上の髪であること』という条件があり、当初は難しいと思っていましたが頻繁に美容室に行かず髪が伸びているお客さまもいらっしゃって、思いのほか確保しやすかったのは予想外の出来事でした」

————ちなみに、先ほどの「クーポン券を配布しない」ことには理由があるのでしょうか?

kirinさん「クーポン券を使うお客さまは安さを求めているので、『リーズナブルな価格のサロンであればどこでもよい』と考えているはずです。それよりもSNSでサロンのスタイルを発信して、それが刺さったお客さまのほうがファンになっていただきやすいと感じています。技術の安売りもしたくないですからね」

常に考える誠実な接客がリピートを生む

————最後に、リピートを生むコツや工夫はありますか?

TAMAさん「お客さまのペースに合わせて話を聞くことです。1人ひとりペースは違いますから、急かさないように注意をしています。また、お客さまを観察することも大切です。たとえば、お客さまが雑誌を読んでいる時にふと手が止まった記事を覚えておいて、それを話題にすると会話が弾み、とても楽しんでいただけますね」

Kirinさん「接客については運営しているバーもサロンも同じ方針で、常に状況に合わせた行動ができるようマニュアルを作っていません。当社は『常に考える』を社訓にしており、スタッフが考えて最善の接客をすることがお客さまの満足、ひいてはリピートや集客につながると考えています」

ファンを獲得する極意

主な動画配信サービスにはほぼすべて加入し、アニメやエンタメ系の番組のチェックを欠かさないというTAMAさん。ファンを獲得する極意をまとめると下記の3つでした。

1.スタッフの夢を応援し、お客さまとともにその夢が実現する場を設ける

2.技術の安売りをせずにサロンの魅力をSNSで発信する

3.それぞれのスタッフが個性を生かし、誠実にお客さまのことを考えた接客を続ける

「売上は大切ですが、スタッフの夢を後押しすることがもっと大切だと考えています」と語るkirinさん。スタッフがイキイキと働ける環境作りに興味がある経営者の方は、サロンに足を運んでみてはいかがでしょうか?

▽前編はこちら▽
「オタクのお客さま」が求めているものは? ファンが増え続ける『深夜美容室TAMA』の取り組みに迫る!>>

Salon Data

深夜美容室TAMA

住所:東京都杉並区西荻窪3-13-1 伊藤ビル2F
TEL:070-3168-5523
URL :http://salontama.moo.jp/index.html

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