ヘアケアマイスターとは?取得メリットと試験対策【美容師のキャリアアップに繋がる資格】

ヘアケアマイスターは、美容師としてキャリアアップを目指すなら取得するメリットが大きいおすすめの資格です。

髪や頭皮に関する専門知識を体系的に学ぶことで、お客様に的確なカウンセリングやアドバイスを行いやすくなります。

また、毛髪診断の精度が高まり、ヘアケアの提案に説得力が増すため、髪質に悩みやこだわりを持つ顧客からの信頼度も向上しやすく、指名率の向上にもつながります。

本記事では、ヘアケアマイスターの概要や試験の難易度、取得メリット、そして受験方法までを詳しく解説します。

ヘアケアマイスターとは?業界注目の資格の概要を解説

ヘアケアマイスターとは、ヘアケア知識が豊富で毛髪や頭皮の状態を正しく診断し、最適なケアや商品を提案できると認められた美容師や理容師を称える資格です。

日本ヘアケアマイスター協会が主催し、受験者は理論と実技に準じた試験をパスすることでマイスター資格を取得できます。

ヘアケアに関する深い理解と専門性が評価されるため、業界でも注目度の高い資格です。

関連記事
ヘアケアマイスターとは? 仕事内容を紹介|ヘアケアマイスターの資格を取得するにはどうすればいいの?

ヘアケアマイスター保有者の求人事例

ヘアケアマイスターの資格を保有していると、毛髪科学の専門知識を求めるサロンにおいて重宝される傾向があります。

たとえばリジョブに掲載されているbeauty&health seven+では、ヘアケアマイスターの保有者には基本給に加えて資格手当として1万円が出ます。

同じくリジョブに掲載されているhair Jennyでは、ヘアケアマイスターの資格取得支援もあり、高い平均給与にも反映されています。

ほかにも、美容室に限らず髪をケアするヘッドスパでもヘアケアマイスターには高い需要があるため、キャリアパスを広げるという意味でもメリットが大きくキャリアアップや独立の選択肢が広がりやすい資格です。

ヘアケアマイスターの資格取得|試験のコースや受験内容

ヘアケアマイスター資格には、入門的なWEB試験から難関のマイスター2次試験まで、複数のレベルが設定されています。

これらの試験を受験することで毛髪構造や薬剤知識、頭皮ケア、カウンセリングなどを幅広く学べます。

手軽に受験できるコースもあるため、最初は初級編から始めるのがおすすめです。

認定試験を受けよう!|日本ヘアマイスター協会

日本ヘアケアマイスター協会の認定試験は5月と10月の年2回行われ、理論試験と実技要素を含む試験に段階的に合格する必要があります。

受験者は協会公式テキストを学ぶことで、毛髪科学や商品知識を体系的に習得できます。

ヘアケアマイスターの認定試験を受けるには美容師・理容師免許が必要!

ヘアケアマイスターの受験は、美容師免許または理容師免許を取得した実務経験者が対象です。

免許がないと受験資格を得られないため、まずは国家資格の免許所持が前提となります。

5つの認定試験コースと試験範囲や合格点

ヘアケアマイスターには、プライマリー・ミドル・マイスター1次・マイスター2次の4つが用意されており、順番に受験する必要があります。

マイスターコースは特に難易度が高いと言われており、合格率も他の試験より低めで、全範囲をしっかり学ぶ必要があります。

下記にコース別の合格点や受験時間、受験費用の概要を表にまとめました。

コース名

試験時間

合格点

受験費用(税込)

プライマリー

1時間

100点満点中75点以上

4,400円

ミドル

1時間

100点満点中75点以上

4,400円

マイスター1次

1時間

100点満点中85点以上

4,400円

マイスター2次

1時間

100点満点中85点以上

8,800円(専用テキスト代込)

引用元
日本ヘアケアマイスター協会|認定試験の案内

ヘアケアマイスターの出題範囲

ヘアケアマイスターブックを中心に、毛髪構造や薬剤、頭皮ケア、カウンセリング技術など広範囲で出題されます。

マイスター2次のみ専用テキストが別途用意され、主に接客時のコミュニケーション力や提案力を評価されます。

ヘアケアマイスターブック第4版は2025年10月度認定試験で出題が終了します。2026年5月度からはヘアケアマイスターブック第5版が出題範囲になる点に注意してください。

コース名

第1章

毛髪化学

第2章

毛髪カウンセリング

第3章

ヘアケア剤

第4章

スキャルプケア

第5章

皮膚化学

第6章

ヘアカラー剤

第7章

パーマ剤

2次試験専用テキスト

プライマリーコース

 

 

 

 

 

ミドルコース

 

 

 

マイスター1次コース

 

マイスター2次コース

 

 

 

 

 

 

 

1. プライマリーコース

ヘアケアマイスターブック第1〜3章からの基礎知識を問われます。

毛髪の構造や髪質の見極め方、ヘアケア剤の成分や働きなど、カウンセリングの基本に通じる内容が多く、ヘアケアマイスターとしての基礎的な知識と技術を身に付ける必要があります。

2. ミドルコース

プライマリーの範囲に加え、ヘアカラーやパーマなど薬剤の知識が集中的に出題されます。

髪のダメージの原因や予防策など、サロンワークに直結する応用的なテーマを学ぶ必要があり、より高度な毛髪化学を理解するためのステップアップとなります。

3. マイスター1次コース

プライマリーからミドルまでの内容に加え、皮膚化学やスキャルプケアも出題範囲に含まれます。

毛髪診断やカウンセリングに必要な理論を総合的に理解しているかを問われる内容になっており、一気に専門性が高まるため、しっかりと受験勉強に加えて実務を重ねる必要があります。

4. マイスター2次コース

接客を含めたコミュニケーションスキルや、接客スキル、カウンセリングなどの技術を問われる問題が中心になります。

客単価を上げるためのカウンセリングや来店サイクルの安定化など、サロン経営にも触れる部分まで知識が問われるため、ヘアケアの知識以外も学ぶことが多数あります。

ヘアケアマイスター資格を取得する4つのメリット

ヘアケアマイスターの資格は取得しておくと便利な資格です。資格取得をおすすめする理由と取得するメリットについて解説します。

成分など商品への知識が深まる|お客様に合うシャンプーやトリートメントをアドバイス

メリットのひとつに、資格取得をとおして商品への知識が深まることがあげられます。シャンプーやトリートメントに含まれる成分についての知識が身につくので、お客様に合う商品をおすすめできるようになるのです。アイロンの適切な温度のように、髪の毛に関する相談を受けた際も的確なアドバイスが可能となります。

プロとして正しい情報をお客様に伝えられる|効果的なヘアケア方法や商品の選び方など

正しい情報をお客様に伝えられるようになるというメリットもあります。ヘアケアに関する情報はインターネットで調べればたくさん出てきますが、どの情報が正しいかを自分自身で判断しなくてはなりません。

資格を取得した美容のプロであれば、正しいヘアケア方法や商品の選び方などを伝えられるため、お客様に誤った情報を与えないで済むのです。商品は価格が高ければよいわけではありません。商品に含まれている成分から情報を読み解くことができれば、価格に惑わされずにお客様に商品をおすすめできるでしょう。

お客様に安心・信頼して頂ける

資格があることでお客様に安心してもらいやすい点もメリットのひとつです。ヘアケアマイスターの資格があれば、ヘアケアに関する知識が豊富で勉強熱心な人だと思われるため、信頼を得やすいという特徴があります。

信頼を得ることができれば、サロンに定期的に通ってもらえる可能性もあるため、人気の美容師になれる可能性も高いでしょう。お客様とよい関係が築けて、接客する側もされる側も気持ちよく過ごせるようになります。

美容師としてのキャリアアップに役立つ|独立開業や転職

美容師としてのキャリアアップにも役立ちます。一番難易度の高いマイスターコースの試験に受かれば知識だけでなくコミュニケーションスキルも認められたことになるため、転職の際のアピール材料になるのです。独立開業を考えている人にとっては自信につながるでしょう。

独立すると今まで以上に知識の正確さやコミュニケーションスキルが求められます。ヘアケアマイスターの資格を取得すると、お客様とうまくコミュニケーションをとりながら正しい情報を伝えられるので、キャリアにプラスに働くのです。

どうやって申し込む?会員ディーラー経由と公式サイトでの申請手順

受験申し込みには、会員ディーラー経由または協会公式サイトで手続きを行う方法があります。

どちらの方法でも受験可能ですが、試験開催時期にあわせて申し込み期間が設定されています。申込方法や開始時期は公式サイトのお知らせで発表されるため、受験する場合は最新の情報を必ず確認しておきましょう。

試験回

実施時期

申込期間

対応コース

春期試験

2025年5月26日・27日

2025年3月3日~3月31日

プライマリー/ミドル/マイスター2次

秋期試験

2025年10月下旬(予定)

2025年7月中旬~8月下旬(予定)

プライマリー/ミドル/マイスター1次

関連記事
ヘアケアマイスターの試験とは? 受験料はどれくらいかかるの?|ヘアケアマイスター資格を取得する3つのメリット

会員ディーラーへ申し込む

標準的な方法です。会員ディーラーと取引があるサロンの従業員は、ディーラーが申込書を用意して、受験に必要な情報や支払い方法などを案内してくれます。

サロンの担当者がディーラーと連携してまとめて申し込むケースが多く、複数名で受験する場合にスムーズに手続きを進められる点が特徴です。

認定試験申込請求フォームで問い合わせる

会員ディーラーとの取引がない場合、協会公式サイトの「認定試験申込請求フォーム」で資料を取り寄せる方法があります。

必要事項を入力すると、申込書類や受験案内が自宅へ送付されます。申し込み期間や支払い方法など、公式サイトから直接案内を受け取れます。

フォームの設置時期は、2月中旬〜3月下旬と7月中旬〜8月下旬に限定されているため、受付期間に注意してください。
日本ヘアケアマイスター協会|お問い合わせ一覧

ヘアケアマイスター資格取得にはメリット多し! まずはプライマリーコースを目指してみよう

ヘアケアマイスター資格を取得すると、毛髪や薬剤に関する深い知識と提案力が身につきます。スタイリストとしてより高度な接客や施術が可能になり、お客様のリピート率が高まるだけでなく、キャリアアップや転職にも有利です。

もし今の職場で経験を積んだうえで新たな働き方を模索したいなら、プライマリーコースを皮切りに上位コースを狙うと同時に、より条件の良い求人に挑戦してみるのも一つの方法です。

就業先によっては、資格取得のサポートを行っているケースもあるため、サポートの手厚いサロンを探してみてもよいでしょう。

未経験でも応募できるヘアサロン求人を探すなら、掲載求人数が豊富で転職満足度も高い※リジョブの利用がおすすめです。

リジョブで新天地を見付け、ヘアケアマイスターの取得を目指してみてはいかがでしょうか。

※リジョブ経由で採用された1,242名を対象に実施した満足度自社調査より(実施期間:2023年2月8日〜2023年3月8日)


この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの美容師求人をリジョブで探す

株式会社リジョブでは、美容・リラクゼーション・治療業界に特化した「リジョブ」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄