こだわりが光る! サロン専売プロダクト名鑑 『JEWERLY SYSTEM TIARA/AnFye for prco』
サロンのこだわりが垣間見える自社開発のプロダクト。配合成分が珍しいもの、パッケージにこだわりがあるもの、開発者の想いが込められているものなど、そのラインアップは実に様々です。
ここでは、各サロンで開発されたプロダクトについて、開発者にインタビューを実施。毎回様々なヘアサロンの専売商品をご紹介します。「自社開発したい!」「他社のこだわりを知りたい!」という方はぜひ参考にしてみてください。
今回は髪質改善に特化したメニューで、多くのお客さまのお悩みを解決するAnFye for prcoが開発した「JEWERLY SYSTEM TIARA」のヘアオイル、シャンプー、トリートメントをご紹介します。
「JEWERLY SYSTEM TIARA」を開発したのは…
AnFye for prco 吉田太紀さん
岩手県の北日本ヘアスタイリストカレッジを卒業後、横浜の大手美容室に入社。3年ほど勤務した後、フリーランスに転身。表参道で4年ほど活動し、2014年11月にAnFye for prcoをオープン。2017年8月に姉妹店AnFye.dueldoをオープン。
「サロンコンセプトに沿った頭皮に優しいプロダクトを開発!」
――まずは、AnFye for prcoの特徴を教えてください。
サロン全体の特徴は『ジュエリーシステム』という、一般的なヘアケアのメニューよりも大きな効果を上げることができるトリートメントメニューを導入していることです。
『ジュエリーシステム』は髪の表面だけにアプローチを加えるだけではなく、傷口にしっかりと入れ込んでいくためコーティングがはがれにくくきれいな髪の毛が長続きします。
そのため、これまで髪質改善を試みても艶髪を手に入れることができなかった方にもしっかりと結果を残しており、多くの方に評価をいただけてリピート率は91%を誇っていますね。
――オリジナル商品のこだわりを教えてください。
施術を通してダメージに悩んでいるお客さまが多いと感じたので、頭皮にやさしい商品の開発を意識しています。
最初に取り組んだ商品はヘアオイルです。開発のきっかけは「ヘアオイルが頭皮の問題を引き起こしている原因のひとつになっている」と感じたことでした。AnFye for prcoにはクセ毛で悩んでいるお客さまが多く、うねりを抑えるためにヘアオイルを髪の根本から塗っている方を頻繁に見受けました。
もちろん市販の製品も極力刺激が少なく作られていますが、それでも限界がありますから薬品が頭皮につくと、かゆみやかぶれにつながります。そこで「肌についても問題がないヘアオイルが必要ではないか」と思いました。
ヘアオイルの開発で意識したのは、肌荒れの原因になりやすい香料を少なくすることです。また保存料にもこだわっており、できるだけやさしい成分を使いながら市販の製品と同じくらいの効果の持続を実現しました。
――シャンプーの開発では、どのようなことを意識したのでしょうか?
意識したことは栄養成分と界面活性剤のバランスです。栄養成分の一例としては、髪の毛を太くしたり、強度を上げたりする「ヘマチン」という成分が含まれています。
界面活性剤は大まかに説明すると洗浄成分ですね。界面活性剤のこだわりは、サロンのメインターゲットである女性向けを心掛けたことで、男性向けのシャンプーよりもあえて洗浄成分を抑えました。
ちなみに、メンズ用の商材はワックスなどの油性成分を落とすために、女性用の商品に比べて汚れを落とす力が強い傾向にあり、刺激もその分強くなります。一方、女性はそれほど強力なスタイリング剤は使いませんから、洗浄成分を抑えて頭皮へのダメージを少なくしました。赤ちゃんに使っても問題がないほどやさしい商品に仕上がっています。
――次に、トリートメントのこだわりを教えてください。
毎日使うので、髪のコーティングよりも保湿の重視を意識しました。ちなみに、ご家庭用のトリートメントはサロンで使用している商材と性質を変える必要があります。
月に1回ほど使用するサロンのトリートメントは、ツヤを与えるためにコーティング力が優れている商材がほとんどです。しかし、頻繁に使うことで常にコーティングされた状態を作ってしまうと、うまく代謝できないため髪に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため家庭用のトリートメントでコーティング力を高めてしまうのは、逆効果です。そこでオリジナル商品は保湿に力を入れました。
保湿にこだわった理由は、シャンプーではカバーできないポイントを補うためです。シャンプーは洗浄をメインにしているので、少なからずヘアへのダメージが出てしまいます。それが髪の乾燥を引き起こすため、トリートメントで保湿をプラスすることはとても大切です。
サロン発のオリジナル商品を成功させる3つのポイント
サロン発のオリジナル商品を成功させるポイントをまとめると下記の3つでした。
1.サロンコンセプトに沿った商品を開発する
2.スタイリング剤など、お客さまの生活にマッチした効果を持たせる
3.「毎日使う」というポイントを配慮して商品を作る
昨年、開発したヘアミルクも好評を得ているという吉田さん。今年は、新しいシャンプーとトリートメントの開発を考えているそうです。北海道や九州からも問い合わせがあるほど、髪質改善に定評があるAnFye for prcoの技術。オリジナル商品の開発に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?