ウリは2枚看板のヘアケアメニュー!『Chara』の経営術に迫る

池袋に本店を構える美容室『Chara』。1976年に誕生して以来、30~40代の女性を中心に根強い人気を集めており、現在は都内に6店舗を展開しています。そんな『Chara』が40年以上も厚い支持を得ている背景には、的確なコンセプトの設定やサロンの方向性に沿ったメニューの導入がありました。

今回は、総店長の大西けん太さんにインタビュー。前編では、ファンをつかむサロン作りの極意に迫ります。

コンセプトは「お客さまのキレイを最大限に引き出す」

————まずはじめに、なぜ『Chara』はお客さまから支持を得ているのでしょうか?

「コンセプトに沿ったメニューを導入しているからだと思います。『Chara』のコンセプトは『お客さまのキレイを最大限に引き出す』であり、ターゲットの年齢は30~40代の仕事をしている方々です。日頃から人と接する機会があるので、外見に不安やお悩みを抱えているお客さまが多くいらっしゃいます。そこで、サロンでは『AVEDA』と『資生堂プロフェッショナル』という2つのメニューを展開しています」

自然由来のこだわりメニュー『AVEDA』

————『AVEDA』について詳しく教えてください。

「『AVEDA』は、髪本来の美しさを引き出すヘアケアのメニューで、特徴は大きく3つあります。1つ目が、髪と地肌に優しい自然界由来成分にこだわっていることです。たとえば、カラー剤は90%以上が自然由来の成分で作られています。これは、おそらく業界で唯一の技術です。化学成分が抑えられているため、髪を痛める心配がほとんどなく、染まりも持ちもよい。かなり、よいことづくしの商品ですね。

2つ目が、メーカーの認定が必要なことで『AVEDA』は一般のカラー剤と同じように扱っても効果を発揮しないほど、特別な技術が求められる商品です。そのため導入するためには、まずサロンが『AVEDA』に打診をし、審査をクリアしなければ取り入れることはできません。その後に、施術方法を学ぶためにスタッフ全員で研修を受けて、ようやくお客さまにご提供できます。また、定期的に商材や情報のアップデートがあるのでその度に講習を受ける必要があるなど、アフターケアもしっかりしているブランドです」

————3つ目は、どのような特徴でしょうか?

「3つ目は、社会貢献の意識が高いことです。『AVEDA』は企業として4月のアースデー、10月のピンクリボン、12月のホリデーなどで、チャリティーキャンペーンを行っています。また、売上の100%を募金する商品があるなど現地への支援も行っており、『Chara』でも、これまでにさまざまなチャリティーに参加してきました。利益の追求だけをしないこの姿勢が、お客さまの信頼につながっているのだと思います」

システマチックな最新技術を提供する『資生堂プロフェッショナル』

————続いて、『資生堂プロフェッショナル』について教えてください。

「『AVEDA』が成分にこだわっているのに対して、『資生堂プロフェッショナル』は白髪に直接効く成分が入っているなど、『より結果にコミットする商品』というイメージです。『資生堂プロフェッショナル』もメーカーの認定が必要なので、『AVEDA』同様に扱っているサロンは、かなり限定されています。現在は、新規の契約にもストップがかかっているので、『このメニューを試してみたい』と思ったお客さまは、高い確率でサロンに足を運んでくださいますね」

————その他に、『資生堂プロフェッショナル』の特徴はありますか?

「ディーラーさんを通さずメーカーさんと直接やり取りをしており、これは『資生堂プロフェッショナル』と『AVEDA』に共通している特徴です。ダイレクトに連絡を取れるので、常に最新の情報が届き、講習も直接受けられるためスタッフのレベルアップにもつながります。

その他の特徴としては、両メーカーさん共に薬局や量販店では商品が手に入りません。要するに、高いスキルを持った技術者しか扱いが許されていない。このポイントは、お客さまにとって非常に有益だと思っています。『薬局でなんとなくヘアケア商品を買ったけれどあまり好きじゃなかった…』という経験をしている方は、多いはずですからね。

そのため、サロンでしっかりと効果的な使用法やアフターケアについて伝えると、お客さまはとてもよろこんでくださいます。それがメーカーへの高評価、そしてサロンへの信頼につながっていくのだと思いますね」

————空間のこだわりはありますか?

「全体的にウッド調にするなど、ターゲット年齢に合わせた落ち着いた雰囲気作りにこだわっています。ちなみに、2015年に移転する前の店舗は、もう少しポップな空間でした。しかし引っ越しのタイミングで、『もっとしっかりとコンセプトに合わせよう』と。

そこでシャンプー台をフルフラットにしたり、個室を確保したりと、より大人のお客さまが居心地のよいサロンを目指しました。また、ドレスコードを取り入れたことも変更したポイントです。それまでスタッフはカジュアルな服装でしたが、黒のジャケットで統一しました。第一印象は大切ですから、お客さまからも好評でしたね」

ファンをつかむサロン作りの極意

本当に良質な施術を求めるお客さまから信頼を得ている『Chara』。サロンのファンをつかむ極意をまとめると、下記の3つでした。

1.コンセプトとターゲットを設定する

2.サロンの方向性に沿った強いメニューを複数導入する

3.ハイレベルなメニューを扱うために、腕を磨く

後編では、再来につなげるコツや発信のこだわりを伺いました。

▽後編はこちら▽
接客ではバックボーンを語る!『Chara』の仕事術に迫る>>

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Salon Data

Chara 池袋本店

住所:東京都豊島区南池袋2-27-17 黒田ビル2F
TEL:03-5950-0588
URL:https://chara-group.com/

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