理容師の理想的な服装は?基本の選び方と注意したい6つのNGスタイルを解説

理容師にふさわしい服装とは、どんなものなのでしょうか?一昔前は、理容店へ行くと、理容師は白衣で仕事をしているという印象でした。

しかし、最近は個性豊かな理容店が増えてきており、バーバーと呼ばれるおしゃれなお店も登場しています。理容師のスタイルが注目されてきている中、どういった服装を選べばお客様に好印象を抱いてもらえるのでしょうか。

ここでは、理容師の服装に白衣が多い理由から基本的な選び方のポイント、注意したいNGスタイルなどを解説していきます。

履歴書なしで応募可能!

実際の求人を見てみる

理容師の服装に白衣が多いのはなぜ?

理容師の服装には、どうして白衣が着られることが多いのでしょうか?

これには、公衆衛生の向上が目的でもある、理容師法で定められていることが大きく影響しています。
理容師の服装は、都道府県ごとの理容師法施行条例で詳しく規定されています。例えば、東京都の条例では、「白色その他汚れの目立ちやすい色の清潔な作業衣を着用すること」となっています。このように、理容師法が大きく影響して、白衣を着ているお店が多くなっていると考えられています。

また、中世のヨーロッパでは、理容師は髪をカットするだけでなく、傷や歯の治療を行う「理容外科医」として扱われていた時代があります。やがて、それぞれの得意分野が分かれていき、髪の施術を専門とする「理容師」が職業として確立していきました。

こうした背景から、理容師は、医療従事者と同じように、人体への施術が出来る専門性の高い職業であり、衛生管理が必要な職業とされてきました。このため、理容師の服装に、白衣が定着していったと言われています。

理容師の服装│基本の選び方ポイント3つ

理容師の服装は何を基準に選べばよいのでしょうか?ここでは、基本的な選び方のポイントを3つ紹介します。

1.清潔感がある服

しっかりと洗濯された、清潔な服を選びましょう。

清潔感のない服は、お客様に接したときに不快に思われる可能性があります。シワや臭いはないか、袖口や襟が黄ばんでいないか、糸がほつれていないか、などを自己チェックしてみましょう。

2.動きやすい服

施術の邪魔にならない動きやすい服を選びましょう。

理容師の服は、伸び縮みしやすいストレッチ性のあるものが向いています。理容師は、カットやシャンプーにパーマ、カラーリングなど、自分の体を駆使して作業を行います。トレンドやデザインを重視しすぎて、動きづらくならないように心がけましょう。

3.お店の雰囲気に合わせた服

お店のコンセプトを理解して、雰囲気に合った服を選びましょう。
例えば、クラシカルな高級サロンをテーマにしたお店で、ゆったりしたアロハシャツを着た理容師がいた場合、お客様の目にはどう映るでしょうか。一人だけ浮いてしまって、お店の雰囲気を壊しかねません。自分の好みの服を着るのではなく、仕事着としての服選びが大切です。

履歴書なしで応募可能!

実際の求人を見てみる

理容師の服装│注意したい6つのNGスタイル

理容師の服装は白衣だけではなく、ワイシャツやTシャツなど多くの選択肢があります。ここでは、服装で気をつけておきたい6つのNGスタイルを紹介します。

1.オーバーサイズの服

最近は、大きなサイズの服を着ることがトレンドになっています。

こういった服は、シャンプーやカットのときにお客様に触れる可能性があります。汚れや泡が服に付いてしまうこともあるため、衛生的によくありません。

また、床を引きずるような、裾の長いズボンは控えましょう。床に落ちている髪の毛を、裾で巻き取ってしまうことがあります。服は、自分のサイズに合ったものを着るようにしましょう。

2.色の濃い服

黒や紺は、汚れが目立たないため、つい選びたくなってしまう色でもあります。

理容師法では、汚れが目立ちやすい色の服の着用が定められています。色の薄い服は、万が一服に薬品がついても、すぐに判別ができます。理容師の服装は、衛生的な作業着であるということを忘れずに、服を選ぶことが大切です。

また、黒色や濃い紺色などの色が濃い服は、お客様のヘアスタイルを確認しづらいというデメリットがあります。施術に支障がでるような色はやめておきましょう。

3.厚手の服

生地が厚手の服は、施術を行うときに動きづらいことがあります。何枚も重ね着をしてしまうのも、体の動きを妨げてしまいます。特に、袖が肩回りの動きの邪魔をして、腕が上がりにくい服はよくありません。カットのときに、袖が邪魔をして上手く切れないということがあれば一大事です。集中力も削がれてしまいます。

肩回りが動きやすく、施術に支障のないものを吟味して着るようにしましょう。

4.露出のある服

ミニスカート、短パンなどの肌を露出する服装は、お店によっては禁止になっているところもあります。理由としては、TPOをわきまえた恰好をするということが挙げられます。また、肌に薬品がついて危険な可能性がありますので、自分を守るためにも、露出のある服は控えた方がよいでしょう。

ダメージジーンズは、お客様に不衛生な印象を与えかねません。なるべくなら、避けた方がよい服装です。

5.沢山のアクセサリー

手に指輪を大量につけていると、施術時にお客様の髪の毛に引っかかる恐れがあります。トラブルにも繋がりますので、指輪は外して作業をしましょう。

腕輪や腕時計は、肌の間に切った髪の毛が入り込むことがあります。髪が肌に当たって集中力が落ちますし、衛生上もよくありません。

店内でサングラスをつけるのは、まじめに施術をしているのか不安になるお客様もいますので、やめておきましょう。個性やファッションを重視しすぎると、接客業であるということを忘れがちになります。初心に返って、服装を見直すことも大切です。

6.ヒールやサンダル

理容師の仕事は長時間の立ち仕事になりますので、足に負荷がかかるヒールはやめておきましょう。

また、ヒールは、足元が不安定になりやすく、転倒にも繋がります。場合によっては、お客様に怪我を負わせてしまうことになりかねません。理容師はおしゃれも重要な要素ですが、それよりも、靴には動きやすさや安定性を求めましょう。

サンダルは、切った髪が入り込む可能性があり、不衛生です。サンダルに髪の毛が入ったまま、チクチクと足に痛みを抱えながら作業することは気が散りますし、肌に細かい傷ができる可能性もあります。靴選びは慎重に行いましょう。

理容師の服装でおすすめの素材5選

理容師の服装で求められる要素は、「動きやすさ」「清潔さ」です。ここからは、理容師の服装でおすすめの素材を紹介します。

ポリエステル素材

ポリエステルは、万が一、薬品などが付着しても、汚れが落としやすいことが特徴です。また、元の形状を保つ性質があり、シワになりにくい素材と言われています。清潔感を保ちたい理容師の服装にはぴったりの素材です。

制電糸を織り込んだ素材

切って細かくなった大量の髪の毛が服にくっついたままだと、お客様に不潔な印象を与えかねません。静電気が起こりにくいように加工された、制電糸を織り込んだ素材は、切った髪の毛を服にまとわりつきにくくさせる効果があります。空気が乾燥している冬に起きやすい静電気を防ぐ作用もあり、動き回る作業の多い理容師には、ありがたい素材です。

ストレッチ素材

伸縮性のあるストレッチ素材は、アクティブに動きやすい特徴があります。例えば、ズボンでストレッチ性のあるものを取り入れれば、カットで中腰になっても膝がスムーズに動きます。反対に、ストレッチが効かない服は動きにくく、施術の妨げになりやすいです。

ぜひ、積極的にストレッチ素材の効いた服を選びましょう。

抗菌防臭素材

抗菌加工や防臭の加工が施された素材もおすすめです。菌が繁殖しにくく、部屋干しした時の生乾き臭を防ぐ効果があります。せっかく洗濯をしたのに、生乾きで服が臭ってしまっては、清潔感のない印象になります。抗菌や防臭が施された素材を取り入れて、清潔感を保ちましょう。

吸汗・速乾素材

作業でかいた汗を吸い込み、すぐに乾くように加工された素材です。気温が上がり、汗をかく夏場に活躍します。動いたときに、汗が乾かずに冷たくなってしまうと不快感が増しますが、吸汗・速乾素材の服なら、ドライなまま快適に接客ができます。

服装をキレイに整えて、お客様に選んでもらえる理容師に!

理容師は、髭剃りなどでカミソリを使う施術があるため、お客様から衛生面で厳しく見られる傾向にあります。清潔感のある服装は、理容師にとって必要なスタイルといえるでしょう。日ごろから、理容師としての作業着を考えていくことで、総合的な自分のスタイルを確立できます。

服装に気を配ることは、お客様の好感度にも繋がっていきます。お店に何度も足を運んでもらい、数ある理容店の中から選んでもらえるような、オンリーワンの理容師になりましょう。

引用元サイト
東京都例規集データベースより(『理容師法施行条例』第二条一)

全国理容生活衛生同業組合連合会(理容の歴史『理容店の看板~赤・白・青の謎~』)

全国理容生活衛生同業組合連合会(理容の歴史『外科医として活躍の後、芸術の分野へ~マルチプレイヤーの理容師~』)

履歴書なしで応募可能!

実際の求人を見てみる

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの理容師求人をリジョブで探す

株式会社リジョブでは、美容・リラクゼーション・治療業界に特化した「リジョブ」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄