エステサロンのフランチャイズ経営とは? メリットと注意点を紹介
エステサロンを開業する場合、個人で行うこともできますが、フランチャイズ契約をする方法もあります。フランチャイズとはどのような仕組みで、どんな魅力があるのでしょうか。
エステの開業・経営に興味がある人は、ぜひ本記事でフランチャイズの良さと注意点を確認してみてください。
エステサロンのフランチャイズ経営とは?
はじめに、エステサロンのフランチャイズ経営について解説します。
エステサロンのフランチャイズ経営の仕組みとは?
一般的なフランチャイズとは、システムの整った運営本部と契約を結び、ブランド名を借りてノウハウや研修なども提供してもらいながら経営するもの。もちろんタダではなく、提供を受けることに対し、加盟店が本部にロイヤリティを支払う形です。
エステサロンのフランチャイズでも、同様の仕組みによって開業や経営をサポートしてもらえます。
フランチャイズで開業するまでの流れ
フランチャイズでエステサロンを開業する際の手順は以下の通りです。
本部に問い合わせて説明会に参加
詳しい打ち合わせ
合意して加盟する
物件を決めて契約
内外装の話し合い・施工
設備や機器などの搬入
スタッフ研修
メニュー・集客・経営などの最終チェック
開業
フランチャイズ開業・経営にかかる費用とは?
つづいては、フランチャイズでのエステサロンの開業・経営にかかる費用について説明しましょう。
1. 初期費用|加盟金・保証金など
初期費用としては、フランチャイズの加盟金や保証金・研修費用・物件の取得費用(敷金・礼金・前家賃など)・内外装の工事費・機器購入費などがかかります。
安価な場合は200万円前後で収まることもありますが、相場としては700万~1,500万円程度を見ておきましょう。
2. 人件費
サロンでスタッフを雇う場合には人件費も必要です。人数が多ければ多いほど上乗せされ、費用としての負担が大きくなります。
3. 宣伝広告費
フランチャイズ元によっては集客のサポートをしてくれるところもありますが、自分でも宣伝広告を出す必要があります。集客方法にはホームページ・ポータルサイト・チラシなどがあり、制作費や月額料金などが必要です。
4. ロイヤリティ
ロイヤリティは、エステサロンを開業したのちに運営本部に支払う料金です。以下で種類を解説します。
売上歩合方式|売上によって金額が変動
売上歩合方式とは、売上に一定の割合をかけた金額を支払う方法。よく採用されている方法で、売上の5~10%程度のところが多いようです。売上が多ければ支払う金額が増え、少なければ金額が安くなります。
粗利分配方式|売上が少ない時はメリットが大きい
粗利分配方式とは、販売価格から仕入原価を引いた粗利益を一定の割合で本部と分け合う方法。売上歩合方式と同様に、売上が少ない場合は支払う金額が減るのがメリットです。コンビニエンスストアなどのフランチャイズでよく採用されています。
定額方式|資金計画を立てやすい
定額方式とは、売上などに関係なく一定の金額を支払う方法です。定額のため資金繰りの際に計画を立てやすいというメリットがあります。
しかし、ロイヤリティの金額が高い場合は、売上が思わしくない時に負担が大きすぎないかどうかをよく検討しなければなりません。
フランチャイズでエステサロンを開業するメリットと注意点
ここでは、フランチャイズでエステサロンを開業するメリットと注意点をお伝えします。
フランチャイズで開業するメリットとは?
まず、フランチャイズで開業することのメリットを見てみましょう。
1. コストが抑えられる
エステサロンの開業では多額の費用がかかります。しかし、物件を用意してもらえる・支援金を受けられる・機材や備品を用意してもらえるなど、本部からのサポートを受けられることも。そのため、開業コストや運営コストを抑えられる場合が多いです。
また、個人で開業するよりフランチャイズのほうが融資や補助金などの審査に通りやすいといわれており、資金調達もしやすいでしょう。
2. 経営のノウハウやサポートが受けられる
フランチャイズ開業では、エステサロン運営におけるノウハウを教えてもらえるなど、本部から数々のサポートが受けられることもメリット。スムーズにサロンを運営することができ、経営未経験者でも挑戦しやすいといえます。
開業後もさまざまなサポートが受けられるので、失敗するリスクも比較的低いでしょう。
3. 集客しやすくなる|ブランド力
フランチャイズではブランド化された屋号などを利用できるので、はじめからある程度知名度があり、お客様に安心してもらえるため集客しやすいという一面も。さらに、本部から集客面でのサポートを得られることもあります。開業当初は特に役立つでしょう。
また、遠方にある同系列の別のフランチャイズ店に通っていたお客様も、通いやすい場所に店舗ができることで、自店に切り替えてくれる可能性が出てきます。
フランチャイズで開業する注意点とは?
フランチャイズには上記のようなメリットがある一方で、注意点も存在します。そこで、エステをフランチャイズ開業する際に気をつけるべきことを押さえましょう。
1. 自由度が低め
個人で開業する際は自分の好みや理想を追求することが可能です。一方フランチャイズでは、本部の方針などにもよりますが、一般的にメニューや使用する商材などがあらかじめ決められています。
そのため、どうしても自由度が低く、自店ならではのカラー(オリジナリティ)を出しにくいといえるでしょう。
2. ブランドイメージの悪影響を受ける
ブランドの知名度は、マイナスに作用する場合もあります。たとえば、もし他店で不祥事やトラブルが発生してブランドのイメージが悪化した場合、自分のサロンに問題がなくてもダメージを受けてしまう可能性も。
特にSNSなどで拡散されやすい時代にあっては、他店への影響も考慮し、自店でもそのようなトラブルがないよう十分注意しなければなりません。
3. 初期費用回収に時間がかかることも|違約金にも注意
サロン運営では、ロイヤリティ・店舗家賃・水道光熱費など、毎月さまざまな費用が必要です。そのため、本部との契約内容や売上状況によっては、初期費用を回収するまでに時間がかかることもあります。
また、何らかの事情によって閉店する場合、タイミングによっては違約金が発生することもあるので十分注意しましょう。
メリットと注意点を押さえてフランチャイズ経営を成功させよう!
エステサロンのフランチャイズでは、本部にロイヤリティを支払いつつ運営する必要がある反面、さまざまなサポートを受けられるためメリットも大きいです。開業・運営にかかる費用は本部の方針などによって変わりますが、資金調達も比較的しやすいでしょう。
お伝えしてきたように、メリットもあれば注意点もあるので、自分に合っているかどうかを慎重に検討したうえでフランチャイズ経営に臨んでください。