美容室のカウンセリングシートの目的とは? 入れるべき7つの項目を紹介
美容室で、お客様に個人情報や施術に関する希望などを尋ねるカウンセリングシート。お店によって、様式や質問項目には違いがあります。
この記事では、カウンセリングシートの目的と設定するべき項目について紹介します。また、カウンセリング時以外でのカウンセリングシートの活用方法についてもお伝えしますので、参考にしてみてください。
美容室のカウンセリングシートの目的とは?
そもそもカウンセリングとは、お客様の要望を聞き出し、理想とする仕上がりを共有するためにおこなわれ、適切な施術をするうえでとても重要です。そこで、お客様の要望を正確に把握するためにカウンセリングシートが用いられます。
美容師があらかじめ聞いておきたい事項に対して、回答を書いていただくことで、施術の方針が立てやすくなります。
お客様は質問内容に沿って記入することで、悩みや要望を整理することができるため、その後口頭でおこなうカウンセリングでも伝えやすくなるのです。
カウンセリングの方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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カウンセリングシートに入れるべき7つの項目
顧客満足度やリピート率をあげるためには、お客様の要望を最大限に叶えることが大切です。その要望を正確に把握する鍵となるカウンセリングのために、カウンセリングシートを工夫しておくことをおすすめします。
美容室によってカウンセリングシートには違いがありますが、ここではカウンセリングシートに入れるべき7つの項目をおさえておきましょう。
1. お客様の個人情報
基本情報として必要不可欠な項目です。次のような項目の記入欄を設定しましょう。
・氏名
・住所
・電話番号
・メールアドレス
・誕生日
・職業
誕生日やメールアドレスなどの記入欄を設けておくことで、誕生日の特典やお得なクーポンをお知らせすることができます。お客様に合ったお知らせは、リピート率の向上にも関わるためとても重要です。
2. 施術に対する希望|髪のお悩みなど
どんな髪の悩みがあり、どんな風になりたいのか、施術に対する希望を記入してもらう項目です。施術の目標設計や仕上がりに大きく関わるため、カウンセリングシートのなかでもとくに重要度が高いといえます。
カット・カラー・パーマなどさまざまなメニューがありますが、なりたいイメージを聞いたり、メニューの具体的な要望を引き出したりしやすいよう、質問事項には選択肢を設けるのもおすすめです。
シャンプーやマッサージの力加減もお客様によって好みが分かれるため、あらかじめ聞いておくとよいでしょう。
3. 好みの雰囲気・スタイル
フェミニンやマニッシュなど、好みの雰囲気や私服の系統を記入してもらう項目です。好みをできるだけ詳しく聞いておくと、提案内容やその後の施術の参考になります。よく読む雑誌などを聞いてもよいでしょう。
また、ヘアスタイルは長さだけでなく、重さ(重め・軽め)や質感(サラサラ・艶っぽい)によっても印象が変わるため、好みのタイプもおさえておくのがおすすめです。
4. 普段の髪のお手入れ
普段のスタイリングやどんなヘアケアをしているかを把握するための項目です。
毎日アイロンやコテを使ってセットをしている人もいれば、そうでない人もいます。ヘアケアについても同様です。どんなお手入れをしているか知ることで、ヘアスタイルの提案がしやすくなります。
美容室でのカットはどれくらいの頻度でおこなうか聞いておくこともおすすめです。カットをあまり頻繁におこなわないお客様には、髪が伸びてもスタイリングしやすいデザインの提案ができるでしょう。
5. 健康状態やアレルギーの有無
施術後のトラブルを避けるために必須の項目です。
健康状態やアレルギーによっては、おこなえない施術や使用できない薬剤がある可能性があります。薬剤を変えたり、頭皮につかないよう施術したりといった対処できることもあるので、具体的な症状などを聞いておきましょう。
6. 接客についての希望
必要以上に話しかけてほしくないというお客様もいれば、美容師と話したいというお客様もいます。ほかにも、商品を勧めてほしくないなど、接客についての希望をあらかじめ聞いておくと、不満につながりにくいでしょう。
また、お客様によっては手短に施術を終わらせてほしいという人も。この後の予定や急いでいるかどうか、時間の希望を聞いておくと安心です。
7. 美容室に関するもの
美容室を知った媒体や選んだ理由など、美容室に関することを尋ねる項目です。美容室を知った媒体は、広告に対する費用対効果を測るのに適しています。今後の集客・広報活動のヒントにもなるでしょう。
お店を選んだ理由は、運営やリピート率に大きく関係し、会話のきっかけにもなります。記入してもらった内容について、会話中にも聞き出せることが望ましいです。
カウンセリングシートを活用する6つのコツ
カウンセリングシートは、お客様について知ることができるだけではありません。情報を分析することで、よりよいサービスを提供したりリピート率を上げたりするための資産となる、大切なものです。
そのカウンセリングシートを活用するコツを6つ紹介します。コツをおさえておくことで、お店にとってより意義のあるものになるでしょう。
1. 美容室内で共有しやすい仕組みを作る
スタッフ全員が情報を把握・理解できるよう、共有しやすい仕組みを作ることが大切です。施術後すぐにカウンセリングシートの内容をカルテに移したり、カウンセリングシートを兼ねるカウンセリングシートにしたりといった工夫をしましょう。
アレルギーなどの重要な項目は、マーカーでチェックをすることで見落としを防ぐことができます。
また、お客様が記入しやすいシンプルなものにすることもおすすめです。質問事項が多く面倒に感じたことで、書いていただきたい項目が空欄になってしまうことも。空欄が多い質問項目の削除や簡略化など、カウンセリングシートの内容を適宜見直しましょう。
2. 情報の記載を欠かさない
新たな情報を得たらすぐに書き留めて、情報として蓄積させましょう。カウンセリングシートに書かれた情報だけでなく、施術中に得た情報も残すことが大切です。蓄積された情報を分析することで、よりお客様に合った施術が提案できるようになります。
次に来店したとき、記載した情報をもとに話題を出すことで、お客様は「覚えていてくれた」という安心にもつながるでしょう。
3. カウンセリングシートの内容を会話に盛り込む
カウンセリングシートの内容は、施術内容や仕上がりに直結するため、お店の信頼にもつながります。しかし、せっかくカウンセリングシートに記入したり、カウンセリングで話したりしていても、本当に把握してもらえたかどうかはお客様は分からないものです。
施術中や施術後の会話のなかでも、カウンセリングの内容を盛り込むことで、お客様の不安を払しょくできるでしょう。要望を聞いてもらえるお店であるという信頼を得ることにもつながります。
4. 将来的なイメージも共有する
今回限りではなく、数カ月先のスタイルのイメージを共有することで、「次もこのお店にしようかな」という前向きな気持ちになり、リピートにつながりやすくなります。
カウンセリングシートで書いてもらった内容をもとに、将来的にどんなスタイリングを楽しみたいか聞いておくと、それに合った提案も可能です。
たとえば、ロングだった髪をショートにする場合、そのまま伸ばすのか、ショートを維持するのかによって、提案を変えられます。
5. 定期的にカウンセリングを行う
お客様のなかには、いつもと同じメニューを定期的に希望する人もいれば、来店するたびに違う要望を持つ人もいます。
初回のカウンセリングで終わりにするのではなく、一人ひとりの状況にあわせて定期的にカウンセリングをおこない、必要であればカウンセリングシートへの記入もお願いしましょう。
来店するたびにカウンセリングをおこない、お客様の変化に気づいたり新しいメニューの提案につなげたりする方法もあります。この場合、過去のカウンセリング内容を無駄にしないよう、以前のカウンセリングシートやカルテをもとに「前回は〇〇でしたよね」と話題を出すことも大切です。
6. 集客にも役立てる|誕生日DMなど
いただいた情報をもとに、誕生日DMやお得なクーポンを送付し、来店をうながすことにも役立てましょう。
ほかにも、蓄積した情報を分類・分析すれば、お客様のなかでとくに多い要望や悩みを割りだすことが可能です。それらにアプローチできるキャンペーンやイベントを企画し、案内をおこなうことで、集客にも役立ちます。
カウンセリングシートを活用して顧客満足度をUPさせよう!
カウンセリングシートは、お客様の要望を正確に把握するために用いられ、カウンセリングの際に役立ちます。個人情報や施術の希望だけでなく、アレルギーの有無・普段の髪のお手入れ・接客の希望などをあらかじめ聞いておきましょう。
カウンセリングシートは、よりよいサービスを提供したりお客様の情報を分析したりすることにも役立ちます。コツをおさえて上手に活用し、顧客満足度を高めましょう。