美容室のカウンセリングが重要な理由とは?リピート率を上げる6つのポイントを紹介

美容室では、施術前に必ずお客様にカウンセリングを行い、悩みや要望を聞き出します。しかし、うまくカウンセリングができないと、イメージと違った仕上がりになってお客様に満足してもらえなかったり、二度と来店してもらえなくなったりすることもあります。

そこで、カウンセリングの重要性や手順、ポイントなどを押さえ、接客面でもお客様の満足度を高められる美容師になりましょう。

美容室のカウンセリングはなぜ重要なの?

カウンセリングは、仕上がりのイメージを設定するうえで欠かせないものであり、お客様の満足度にもつながる重要な項目です。

カウンセリングが十分に行われていないと、「希望と違う髪型になった」「好みのスタイルではない」といった不満につながってしまう可能性があります。

お客様の髪の悩みや希望を聞き出しイメージをすり合わせることによって、希望の仕上がりに近づけることができれば、高い満足度が得られリピートにもつながりやすくなるでしょう。

リピート率が低い・お客様の満足度が低いという悩みを持つ人は、一度カウンセリングや接客の仕方を見つめ直してみるとよいかもしれませんね。

カウンセリングの手順と内容とは?

カウンセリングの重要性を踏まえて、どういったことを聞き出すとよいのでしょうか。カウンセリングの内容やポイントを、手順に沿って見ていきましょう。

お客様によっては、不安や緊張から自分の悩みや希望をそのまま伝えられない人もいます。落ち着いて整理できるようカウンセリングシートを用いて、ヒアリングの参考にすることもおすすめです。

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1. お客様の悩みを聞き出して共有する

お客様は、自身の髪のパサつきや乾燥を気にしていたり、クセが強いことをすでに理解したりしたうえで、ケアに気を配っている人も少なくありません。お客様の髪質や髪の状態を伝えることは大切ですが、言葉選びには注意が必要といえます。

信頼関係を築くうえで、「私も乾燥しやすいんです」といった共感や、「お手入れしっかりされているんですね」といった気遣う言葉などを添えて、悩みを聞き出し共有することが重要です。

カウンセリングのコツや対応の例として、東京都の「PLATINA」トップスタイリストの山崎優衣さんのインタビューを見てみましょう。

「『カウンセリングでは、一言目に発することがその人が一番求めていること』という考えのもと、予約メニューに合わせて、お客様の要望を引き出せるように工夫して質問します。また、『ブリーチしたばかりだけどパーマをかけたい』『黒染めしたばかりだけどハイトーンにしたい』というような難易度の高いオーダーが入った場合は、NGである理由まで丁寧に説明したうえで、それでもやりたいということであれば再度了承を取ってから行います」

引用元
【美容師あるある】カウンセリングでは一言目に注目。それがお客様満足度を上げる接客のコツ【PLATINA トップスタイリスト 山崎優衣さん】#2

2. デザインの確認と提案

お客様の希望デザインを確認したり、よりよいデザインがあれば提案したりします。ここで注意すべきポイントは、業界用語を使わず分かりやすい言葉で伝えることです。ロッドやコームなど、美容師が何気なく使っている言葉は、お客様が知らないこともあります。

また、カットする長さのイメージをすり合わせるときは、ヘアカタログの写真を見せたり仕上がりの長さを指で示したりと、視覚で認識を共有することも大切です。

たとえばボブヘアを希望する場合でも、お客様によって長さや仕上がりの形の認識はさまざま。「5㎝くらい短くしたい」との希望でも、美容師とお客様とでは感覚が違うことも少なくありません。

切りすぎやイメージと違った形になることを防ぐためにも、カウンセリングでしっかりと確認をしておきましょう。

3. 施術する内容の確認

理想のデザインを共有したあとは、実際にどんな施術を行うのかを伝えて、お客様の納得を得る必要があります。パーマや縮毛矯正の場合は、実際にヘアアイロンを使って最終形態のイメージを見てもらうことも効果的です。

トラブルを避けるためにも、できるだけ具体的に施術内容を伝えておきましょう。

4. 施術にかかる時間の確認

施術の内容に納得してもらったら、どれくらい施術に時間がかかるのかを伝えます。メニューが決まっても、時間の見通しが立たないとお客様が不安になってしまう可能性があるためです。

退店するまでの時間として、施術にかかる時間よりも10~15分ほど余裕を持った時間をお伝えし、会計や次回の予約なども丁寧に対応できるようにしておきましょう。

予定していた時間よりも遅くなってしまったり、ギリギリの時間に終わって仕上がり後の確認や会計が手短になってしまったりすると、不満につながってしまう恐れがあります。

5. 施術料の確認

施術に入る前に、すべてのメニューでどれくらいの料金になるのかを伝え、お客様の納得を得ます。想定以上の料金がかかったり、オプションメニューで加算されていることを知らなかったりすると、クレームや不信感につながってしまう可能性があるためです。

提案するときから、シャンプーやカラーなど施術ごとの料金説明をしっかりと行い、トータルの料金まで伝えて了承を得ることで、トラブルを避けることができます。

お客様のリピート率を上げるカウンセリングのポイント6つ

リピート率は、お客様が満足したからこそ上がるもの。カットやカラーの技術はもちろん大切ですが、コツやポイントをおさえたカウンセリングもお客様の満足度を高めるためには重要です。

これまでお伝えしたカウンセリングの手順や内容を踏まえて、お客様のリピート率を上げるカウンセリングのポイントを6つ紹介します。

1. 施術への希望を丁寧にくみとろう

どんな悩みを持ってどうなりたいのかを丁寧にくみとり、お客様が何を一番求めているのかを的確につかむことが大切です。

たとえば、「雰囲気を変えたい」という新規のお客様がいらっしゃったとします。その場合は、これまでのヘアスタイルや求めている雰囲気を聞いたり、この美容室を選んだ理由を聞いたりしながら、お客様の要望を深堀りすることが必要です。

カットやカラーなどの希望がある場合や、自分に合ったヘアスタイルが知りたいというケースもあるかもしれません。

無理やり聞き出すと不快に思われる人もいるため、今のヘアスタイルで気になるところや、してほしくない施術などお客様に合った質問を投げかけ、一番合った解決策を提案しましょう。

2. 接客の満足度を上げよう

施術だけでなく、接客の面でもどんな対応を望まれるのかをくみとりましょう。カウンセリングの段階でお客様の反応を見ながら、施術中に話しかけてほしいお客様か、そっとしておいてほしいお客様かを判断し、ご希望に合った対応を心がけることが大切です。

どんなタイプのお客様であっても、カラーやパーマを置くあいだに声かけをしたり、名前を呼んで話しかけたりと、一人ひとり丁寧に向き合うことで接客への満足度を高めることにつながります。

3. 施術中にも確認しよう

カウンセリングで確認するだけでなく、施術中にも具体的な確認を挟みましょう。とくにカットは、実際に切ってみないと仕上がりがイメージしにくいこともあるため、施術中の確認がとても大切です。

ハネやすい部分は、切る前に「ここをあと〇cm短くするとハネやすくなりますが、残しておきますか?それとも切ってよいですか?」と具体的に聞くことで、よりお客様の希望に添える施術ができるようになります。

4. できないことはお断りしよう

お客様の希望を最大限に叶える一方で、できない施術に関してはきちんとお断りすることも必要です。髪質や髪の状態によってはダメージをともなうリスクがあり、お客様の希望だからといって無理に施術すると、クレームにつながる可能性があります。

ただし、「無理です」ときっぱり断ると印象はよくありませんよね。できない理由やリスクについて説明したり、希望に近いヘアスタイルが叶うメニューの提案をしたりと、角が立たないように丁寧な対応を心がけましょう。

5. お客様が話しやすい雰囲気を作ろう

お客様が悩みを打ち明けやすいよう、笑顔や相槌などのコミュニケーションに気をつけましょう。共感の言葉を添えたり、相槌を打ったりしながらできる限り聞き役に回り、お客様が話しやすい雰囲気を作ることが大切です。

お客様によっては、髪の悩みをコンプレックスだと感じていることもあります。「私も同じです」「セットするときはいつも苦労しています」など、お客様の悩みを受け入れることで、理解してもらえると心を開いてもらいやすく、ほかの悩みも打ち明けやすくなるでしょう。

6. 情報はサロン全体で共有しよう

お客様の情報はサロン全体で共有し、誰でも失礼なく対応できるようにしておきましょう。情報が共有できていないと、お客様は以前話した悩みをまた伝え直さなくてはなりません。スタッフによって対応も変わってしまい、不信感や不満を持つことでしょう。

情報を全体共有しておくことで、これまでの施術をもとに次回の提案を考えやすくなるというメリットもあります。

カウンセリングへの苦手意識を減らすには?

カウンセリングが得意でないという美容師も少なくありません。そこで、苦手意識を減らすためのコツを押さえましょう。

1. 聞くことに集中する

お客様の話を聞くことに専念することは、カウンセリングにおいてとても重要です。また、聞いている最中は適度に相づちを打ち、話しやすい雰囲気を作りましょう。

お客様の話したいことを最後までよく聞くことも大切です。話をさえぎって自分が話し始めるのは、もってのほかといえます。

2. カウンセリングのシナリオを作る

カウンセリングでどんなトークをどんな流れで行うかというトークスクリプトを作り、シナリオ化して読み込んでおくのもおすすめです。いくつかのパターンで具体的な会話を作っておくと、臨機応変に対応しやすくなります。

同期や友人などの周りの人に協力してもらい、シナリオをもとにロールプレイングを行うのもよいでしょう。

3. 視覚で共有する

髪型やカラーのイメージをカウンセリングする際、会話のみではお客様がうまく意思を伝えられなかったり、認識のずれが生じたりすることもあります。そのため、言葉だけで終わらせず、写真や見本などの視覚情報を利用して、相違がないかを確かめることが肝心です。

4. 表情や挨拶で好印象を与える

カウンセリングが苦手でも、表情や挨拶で好印象を与えることは十分可能です。緊張や不安があったとしても、お客様の顔を見ながら笑顔で明るく挨拶をするように心がけましょう。

また、鏡越しにカウンセリングをする際も、鏡に映るお客様と目が合うようにし、表情を見られていることを意識しながら話を聞くことが大切です。

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お客様の満足度を上げるカウンセリングを行おう!

カウンセリングは、お客様の髪の悩みや希望のヘアスタイルを聞き出し、仕上がりのイメージを設定するうえで欠かせないものです。

丁寧なカウンセリングによって同じイメージを共有することができれば、納得のいく仕上がりにつながり、お客様の満足度を高めることができるでしょう。

お客様の希望を最大限に叶えることを目標に、デザインやメニューの提案を行い、施術前には必ず施術内容・時間・料金の確認をすることが大切です。お客様がリピートしたくなるような、ポイントを押さえたカウンセリングを行いましょう。

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