セラピストの仕事はしんどい?やりがいは?向いている人としんどいときの対処法も紹介!
お客様の疲れやストレスを癒やすことを仕事とする、セラピスト。人の役に立ち華やかな印象があってやりがいのある仕事のため、とくに女性からの憧れが強い職業のひとつです。
そんなセラピストの仕事ですが、「しんどい」「つらい」「大変だ」といった声が聞こえてきたことはありませんか?セラピストになりたいけれど、本当にしんどい仕事だったらどうしよう……と不安に思ってしまうこともありますよね。
そこで今回は、セラピストという仕事の大変な点と、やりがいや魅力・向いている人の特徴などについて紹介します。セラピストの実情を知れば、漠然とした憧れから現実的な目標に変わるかもしれません。
なお、たとえ施術が好きであっても、あるいはセラピストとしての適性があっても、仕事をする以上はしんどさを感じることもあるものです。そういったときの対処法についてもお伝えします。
セラピストの仕事のここがしんどい!
「セラピストの仕事はしんどい」という声は少なくありませんが、いったいどのような点がしんどいのでしょうか?まずは、セラピストの仕事で大変なことを見ていきましょう。
1.体力の消耗がきつい
華やかなイメージのあるセラピストですが、仕事は意外にも体力勝負。とくにボディ・リラク・美容系サロンの場合、セラピスト自身の手や腕などを使い、全身を大きく動かしてケアすることもあるため、体力の消耗が激しい点がしんどい、と言われることがあります。
また、お客様への施術は基本的に立ったまま長時間作業をするうえ、次の施術までの間にも後片付けや清掃、次の予約内容に合わせた準備などをしなければならないため、ゆっくりと休む暇もありません。
十分な休憩が取れないこともあり、消耗した体力を回復しないまま業務をこなさなければならないため、大変といわれてしまうのでしょう。
2.精神的に疲弊してしまう
肉体的な疲労に加えて、精神的にも大きく疲弊してしまうと感じるセラピストもいます。
というのも、セラピストは心身ケアや癒やしを提供するため、必然的に心身が疲れているお客様の対応をすることになります。そんなお客様の疲れを自分のことのように感じてしまって、引きずられてしまうことがあるからです。
共感性の高さはセラピストに必要な能力と言えますが、同調しすぎて疲れたり落ち込んだりしてしまわないよう、気持ちを切り替えるスキルも必要です。
3.体を痛めてしまうこともある
前述したように、セラピストは手指や腕など自身の体を使い、ときには大きく動くことや強い力も必要です。そのためセラピストの体に負担がかかって体を痛めてしまい、悪化すると腱鞘炎(けんしょうえん)や腰痛などになってしまい、セラピストを辞めざるをえなくなってしまうという人もいます。
4.経験やスキルがないと給与が低い
とくに新人時代に言えることですが、給与が低く生活が厳しいという点も挙げられます。サロンの給与形態にもよりますが、歩合制や指名制を取り入れているサロンも多く、固定客が増えるにつれて収入も増える傾向が高いです。
そのため、就職したばかりの新人時代は固定客がおらず、インセンティブなどがつかないため給与が低くなってしまいます。経験を積んでスキルを磨き、固定客がつけば収入も増えますが、短期間で給与を大きく上げるのは難しいと言えるでしょう。
5.自主的にスキルアップしなければいけない
セラピストが固定客を増やして収入を上げるためには、自主的なスキルアップも必要です。
常に向上心を持ち、最新情報にアンテナを張って学習しスキルを磨くことでお客様が施術に満足し、固定客となることで収入アップが見込めます。しかし、スキルアップを図るにはセミナーや研修、講座に参加するなどして、自分から学んでいかなければなりません。
こういったセミナーや講座などで休みの日がつぶれてしまったり、参加費用を自腹でまかなったりしなければならないサロンの場合、つらいと感じてしまう人もいるようです。
ここが魅力的!セラピストのやりがい
セラピストは大変な仕事ですが、一方で大きなやりがいのある魅力的な仕事でもあります。ここからは、セラピストのやりがいや魅力について見ていきましょう。
1. 達成感を得やすい
セラピストはお客様の心身の疲れをケアするために、カウンセリングからケア、アフターフォローまで1対1で、長い時間対応することが多いです。
そのためお客様との距離が近く、お客様が退店する際、来店したときよりもすっきりした顔やリラックスした表情がよく見え、「自分のケアで癒やされてくれた」という実感を得やすく、やりがいを感じられると言えるでしょう。
2. 感謝される機会が多い
前述した「達成感を得やすい」ということにも関連しますが、お客様が施術によって楽になったとき、感謝される機会も多いのがこの仕事です。
お客様の表情などから、自分のスキルが役に立ったことを実感できるだけでなく、直接感謝の言葉がもらえることでもやりがいを感じられ、モチベーションにもつながります。
3. コミュニケーションスキルがアップする
セラピストを目指す人は、もともとコミュニケーション能力が高い人も多いですが、そうでない人もいるはずです。
しかし、セラピストとして経験を積むことで、カウンセリングのスキルや、お客様に安心感を与えられる会話術などが身につき、自然とコミュニケーションスキルがアップします。
身につけたコミュニケーション能力は、仕事だけでなくプライベートの人間関係にも役立つでしょう。
4. 歩合給や手当で給与アップが狙える
経験やスキルがないと給与が低いという反面、自分の頑張り次第で給与アップが狙えます。
一人前のセラピストとして、お客様の施術を担当できるようになったあとは、技術や接客力を磨き、指名客やリピーターの獲得に力を入れるとよいでしょう。
歩合率や資格手当の有無はサロンによって異なりますが、より条件のいい職場に転職すれば、さらに収入アップが目指せるでしょう。
5. 好きなことを仕事にできる
セラピストには、美容やリラクゼーション・医療など幅広いジャンルがあり、好きな分野で知識や技術を活かすことができます。また、人とコミュニケーションを取ったり、人を喜ばせたりすることが好きな人も、セラピストの仕事ならやりがいを感じられるでしょう。
さらに、仕事で身につけたスキルを、自分自身の美容や健康に役立てることも可能です。
6. 年齢制限がない
セラピストは技術職のため、若い時しか働けない、ということはありません。体力的にきつくなってしまう、長年の仕事で体を痛めてしまったなど肉体的な制限こそあるものの、それさえクリアすることができれば、年齢に関わらず長く働き続けることができます。
また、キャリアアップを重ねることで店長やマネージャーなど、お客様に直接対応しない立場で働き続けることも可能なため、肉体的な問題も解決できるかもしれません。年齢を理由にリタイアしなくてもよい、というのは魅力のひとつと言えるでしょう。
7. 独立・開業もできる
セラピストは、経験を積みスキルを磨くことで、ゆくゆくは独立し自分のサロンを持つことも可能です。働き方によっては、サロンに雇用されているときよりも高い収入を得られるかもしれません。
モアリジョブでは、セラピストが社会的地位を確立していくためにセラピスト教育機関である「マッサージセラピー・インスティテュート(MTI)」を立ち上げた國分利江子さんにお話をうかがった、インタビュー記事を掲載しています。
國分利江子さんは、セラピストという仕事の魅力についてこのように語っています。
「社会にはいろんな職種の人がいて、すべての人に果たしたい夢ややりたいことがある。それを一緒に実現するお手伝いが、セラピストにはできます。
仕事で社会貢献すると考えた時に、一番ダイレクトなのが「人に貢献する」ことで、それが一番大事なことでもあると思います。社会は「人」で作られていますから、その1人1人が健康で元気で前向きなパワーにあふれていたら、社会で起きるすべてがいい方向に向かうんじゃないかなって。
セラピストの仕事で人に貢献すれば、結果としてすべてのことに貢献できる。それってすごいことだなと思います。
セラピストって就業率の99%が女性と言われているんです。ライフステージが変わりやすい女性にとっても、知識と技術さえあればどこでも仕事ができるセラピストは、メリットが大きいと思いますよ。」
引用元
セラピストは人に貢献することで社会貢献までできる仕事【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.42 MTI 國分利江子さん #2】 | MORE REJOB
セラピストに向いている人の特徴は?
どんな仕事もそうですが、適性がない人・向いていない人が就いてしまうと、悩まなくてもよいところで悩んでしまったり、些細なことが大きな負担になってしまうことがあり、それはセラピストでも同様です。
そこで、ここからは、セラピストにはどんな人が向いているのかについて見ていきましょう。
1.人と接することが好きな人
セラピストは、お客様の不安や悩みを聞き取って、それに即したケアをすることが仕事です。お客様としっかりとコミュニケーションを取り、体調や気分などを聞き、ちょっとした雑談のなかからもお客様の様子をうかがわなければなりません。
そのため、人とコミュニケーションを取ることが好きな人、人と接することが好きな人が向いていると言えるでしょう。
2. 人の役に立ちたいという思いがある人
お客様は心身の疲れを癒やすために、サロンを訪れます。ひとりひとり適した施術が異なるため、セラピストは、お客様が感じている疲れやつらさを、どんな方法で解消してあげられるかを考えなければなりません。
そこで、人の役に立ちたいという思いで仕事に向き合える人は、自然とお客様を喜ばせる手立てを見つけられるため、一流のセラピストになれるでしょう。
3.向上心があり勉強熱心な人
セラピストとして働くうえで大変な点として、日々スキルアップが欠かせないこと紹介しました。しかし、いくら必要とはいえ、「やらなければいけない」という強迫観念にかられてしまっては、学習してもなかなか身につかないでしょう。
日々進歩するセラピストの技術の学習や、セミナーなどの参加も「新しい知識と出会える」「他の人の意見を聞ける」といったように、楽しんで勉強できる向上心のある人は、セラピストの適性が高いと言えます。
4. 柔軟な対応ができる
ルールやマニュアルはサロンによって違い、社会人としてその規則をしっかりと押さえておくことは大切です。しかしセラピストの仕事は、お客様に合った施術をすることが求められるため、実際のカウンセリングや会話をもとに、柔軟な対応ができる人に向いています。
5. 体力と精神力に自信がある
セラピストは、体力・精神力の両方に自信がある人にも適した仕事です。普段から疲れをため込まないよう体力をつけたり、自分なりのストレス発散方法を持っていたりと、自己管理を徹底している人にも向いています。
お客様のマイナスな心情を汲み取りながらも、自分で背負い込みすぎず、気持ちの切り替えやコントロールが上手にできると、精神的な負担はかかりにくいでしょう。
セラピストがしんどいときの対処法
好きではじめた仕事で、適性がある人であっても、仕事のすべてが順調にいくことはそれほど多くありません。ときには辞めたくなったり、自分に自信がなくなったりと、しんどさを感じることも。
そこで、セラピストの仕事がしんどいときの対処法について紹介します。
身近な人に相談する
しんどいと感じる原因はさまざまですが、人間関係や労働環境などがしんどい場合は、上司や同僚などに相談してみることで問題が解決するかもしれません。
シフトや配置の交渉や、待遇改善に向けた話し合いができる可能性があるほか、自分一人では得られなかった新しい視点で、物事を考えられるようになることもあるでしょう。
ストレス発散方法を見つける
しんどい・つらいというときはストレスが溜まっているケースも多いので、ストレス発散方法を見つけることも大切です。趣味に時間を費やしたり、休息したりと、自分に合ったストレス発散方法を見つけましょう。
睡眠を十分にとる・お風呂にゆっくり浸かる・運動するなど、ちょっとしたことがリフレッシュにつながる場合もあります。
転職も視野に入れる
しんどさを感じる原因となっている課題の解決が難しい場合は、転職も視野に入れるとよいでしょう。その際は、次の職場に求める条件を明確にし、優先順位を決めておくと探しやすくなります。
セラピストの仕事を続けたい場合は、同じ職種の求人で、条件に合うところを探しましょう。
セラピストそのものがつらいときは、別の業種でこれまでのスキルや経験が活かせる場所を探すか、セラピストと親和性のある美容系の職種(エステティシャンなど)から探すという手もあります。
セラピストの経験が活かせる職場を探すならリジョブがおすすめ
セラピストの経験が活かせる転職先を探す際は、美容業界に特化した「リジョブ」がおすすめです。リジョブには、セラピストの求人だけでなく、エステティシャンや美容部員・ネイリスト・美容師など、美容系の職業の求人も豊富にあります。
未経験OKのところも多いため、セラピストから違う職種に転職したい人にもぴったりです。
また、「アットホーム」「地域密着」などお店の特徴を指定できるほか、「ノルマなし」「ボーナス・賞与あり」といった条件もあるので、より自分好みの求人を探しやすいでしょう。
セラピストは大変だけどやりがいが大きい魅力的な仕事!
セラピストは肉体的にも精神的にも負担が大きく、自主的にスキルアップをしなければならないため、なかなかしっかりと休むことができないこともある、大変な仕事です。
しかし、ケア後にお客様のスッキリとした顔を見たり、ときには「ありがとう」「おかげで楽になりました」などの嬉しい言葉をいただいたりと達成感を得やすく、誰かの役に立てる大きなやりがいと魅力もあります。
人と接することが好きで、人の役に立ちたいという人や、向上心がある人・体力と精神力に自信がある人などに向いているといえるでしょう。
どんな仕事であっても、しんどいと感じる可能性は誰にでもあるため、身近な人に相談したり、ストレス発散方法を見つけたりするなど、対処方法も知っておくと安心です。問題が解決できそうにない場合は、転職を視野に入れる方法もあります。
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