ヨガインストラクターの仕事内容は?活躍できる場やおすすめの資格を紹介
健康や美容の観点から人気が高まっている、ヨガ。そんなヨガを教えるヨガインストラクターになりたい、と考えている人も増えてきているのではないでしょうか。
しかし、ヨガインストラクターを目指すにあたって、「具体的にどんな仕事をしているの?」「ヨガを教えるだけでいいの?」などと悩んでしまいますよね。
そこで今回は、ヨガインストラクターの仕事内容や活躍できる場、ヨガインストラクターにおすすめの資格について紹介します。
ヨガインストラクターとは?
はじめに、ヨガインストラクターとはどういう職業なのか、概要を見ていきましょう。
ヨガインストラクターとは、その名前の通り、ヨガの指導員です。ヨガにおける呼吸法や体の動かし方を、生徒一人ひとりに合わせて指導し、健康や美容を促進します。
また、ヨガに関する知識を通して哲学や感情のコントロールなども教え、ヨガの魅力・楽しさを広めることにも貢献しています。
スポーツトレーナーとはどう違うの?
ヨガインストラクターとよく似た仕事に、スポーツトレーナーがあります。スポーツトレーナーも同じく指導員ですが、教えるのはヨガに限りません。また、トレーニングだけでなく、リハビリをおこなうスポーツトレーナーもいます。
スポーツトレーナーは、さまざまなスポーツにおいて生徒の指導をおこなう職業ですので、ヨガインストラクターは、ヨガに特化したトレーナーであるという点が異なります。
ヨガインストラクターはどんな仕事をしているの?業務内容を紹介
ヨガインストラクターはヨガの指導員ですが、ヨガの指導だけをしていればいい、というわけではありません。ヨガインストラクターの業務内容を見ていきましょう。
スタジオの管理・運営
ヨガスタジオにとって、生徒はお客様。お客様が気持ちよく利用できるよう、ヨガスタジオの適切な管理や運営は、ヨガインストラクターの大切な業務です。
レッスン場はもちろん、ロッカールームやシャワー室、トイレなどの清掃をおこないます。また、ヨガの種類によっては、ヨガマット以外にヨガベルトやポールなどの道具を使用することがあります。レッスンに利用する道具も、不備がないように整えておかなければなりません。
レッスンメニューの考案
ヨガレッスンは、その場で何を教えるか考えるのではなく、あらかじめレッスンメニューを考案しておく必要があります。ヨガの種類や目的ごとに、レッスンメニューやプログラムを作成しておくのも、ヨガインストラクターの仕事です。
また、スタジオによっては、生徒ごとに異なる難易度のレッスンをおこなうこともあるでしょう。生徒一人ひとりに合わせた、適切なメニューを作成します。
ヨガのレッスン
ヨガインストラクターと聞いてもっともイメージの強い業務が、ヨガのレッスンです。作成したメニューに沿って、ヨガのレッスンをおこないます。
ヨガでは、さまざまなポーズを取ったり呼吸法をおこなったりする必要があるので、実践して生徒にお手本を示します。ときにはヨガをおこなう生徒のあいだをまわり、アドバイスをすることもあるでしょう。
ただヨガのスキルを伝えるだけでなく、生徒が無理をしていないか、緊張していないかなど、楽しんでレッスンを受けられているかを見守る必要もあります。
フロント業務
ヨガインストラクターの業務には、ヨガのレッスンに直接関わらないものもあります。たとえば、スタジオを訪れた生徒の受け付けや問い合わせの対応、見学の案内などがあります。
ほかにもスタジオ運営に関わる事務仕事などの裏方や、新しい生徒を集めるためにイベントを企画したり、チラシやDMを作成したりするなど、お客様に直接関わらない業務も大切です。
ヨガインストラクターが活躍できる場所
ヨガインストラクターは、さまざまな場所で働くことができます。ヨガインストラクターが活躍できる場所について、代表的なものをいくつか紹介します。
ヨガ専門スタジオ
ヨガインストラクターが活躍できる場所としてまず思いつくのは、ヨガ専門スタジオではないでしょうか。ヨガ専門スタジオは、文字通りヨガに特化し専門におこなうスタジオのことです。全国展開しているような大手から個人経営まで、さまざまなヨガスタジオがあります。
ヨガスタジオによっては子供向けのキッズヨガやマタニティヨガ、高齢者向けのヨガなど、生徒ごとに特化していることも。また、扱っているヨガの流派が異なるなど、さまざまな理由でレッスン内容もスタジオごとに特色があります。
スポーツジムやフィットネスクラブ
スポーツジムやフィットネスクラブなど、総合的にスポーツを扱うジムに所属するヨガインストラクターもいます。
ヨガの人気が高まるにつれ、スポーツジムなどでも、ヨガプログラムを用意しているところが増えてきています。ヨガプログラムを用意しているジムに所属して、レッスンを担当するのが役目です。
カルチャー教室
地域のカルチャー教室や文化会館などで、ヨガレッスンを担当することもあります。ヨガ専門スタジオやスポーツジムなどと比較すると、初心者向けのプログラムが用意されていることも多く、お客様がヨガに対するハードルの高さを感じず気軽に参加することができます。
そのため、「ヨガは知らないけどなにか運動をしたい」「興味はあるけど難しそう」といった理由でヨガ専門スタジオやスポーツジムへの入会をためらっていたお客様も参加しやすく、地域にヨガの認知を根ざすことにも役立つでしょう。
また、入門者向けや初心者向けでも、ヨガレッスンには変わりないため、自身の実績づくりにも役立ちます。
医療・福祉施設
スポーツ業界だけでなく、医療・福祉業界でもヨガインストラクターが活躍することができます。最近では、医療施設や福祉施設のレクリエーションやリハビリの一環などで、ヨガを取り入れているところも増えてきているからです。
病院や施設などに派遣されて、利用者にヨガレッスンをおこないます。
ヨガインストラクターの収入はどれくらい?
ヨガインストラクターを目指すにあたって、気になるのは収入ですよね。いくら好きでも、収入がなければ続けることは難しくなってしまいます。
リジョブの求人データをもとにしたヨガインストラクターの収入は、以下のとおりです。
月給下限 | 月給上限 | 平均 | |
正社員スタッフ | 234,691円 | 528,560円 | 381,626円 |
正社員店長(候補) | 254,971円 | 543,654円 | 399,313円 |
業務委託スタッフ | 250,000円 | 500,000円 | 375,000円 |
時給下限 | 時給上限 | 平均 | |
アルバイトスタッフ | 1,197円 | 1,870円 | 1,534円 |
アルバイト店長(候補) | 1,080円 | 1,840円 | 1,460円 |
ヨガインストラクターになるには?
ヨガインストラクターになるには、学校に通ったり資格を取得したりする必要があるのでしょうか?結論から先にお話しますと、ヨガインストラクターになるために必須の資格や卒業しなければならない学校、というのはありません。
ヨガインストラクターには国家資格や統一規格の資格がないため、ヨガについて正しい知識を持ち、指導をすることができればヨガインストラクターになることができます。
しかし、スタジオやジムに所属したり、お客様からインストラクターと認められたりするためには、資格を取得するなどの実績を示さなければならないでしょう。
国家資格などの公的資格はありませんが、民間資格はいくつか存在するので、資格を取得することをおすすめします。資格を取得することで、一定の技術や知識を有している証明になるためです。
また、認定校ではヨガインストラクターの養成スクールや講座もあるため、それらを修了するのもよいでしょう。なおヨガインストラクターに関連する資格については、後ほど紹介します。
養成スクールに通うメリットとデメリット
ヨガインストラクターになるためには、養成スクールに通うのもひとつの方法です。養成スクールに通うと、講師に直接指導してもらえるため、疑問・不安があってもすぐに質問することができます。
また、同じ目標を志して一緒に学ぶ仲間ができるため、モチベーションが維持しやすく、ペアワークなどで実践的な指導法が学べるのも、養成スクールに通うメリットです。
一方で、養成スクールに通うには学費が必要なため、コストがかかってしまう、というデメリットもあります。また、カリキュラムが組まれており、スケジュールを合わせて通学が必要になるため、仕事と両立させるのは難しいかもしれません。さらに、近くにスクールがないと通いづらい、という点もあります。
通信で学ぶメリットとデメリット
ヨガインストラクターを育成するための通信講座もあるため、通信で学ぶという方法もあります。通信講座は養成スクールと比較すると費用が安いことが多いです。また、通学が必要ないため、自分のペースで学びやすく、仕事と両立したりダブルスクールで学んだりもしやすいでしょう。
メールなどで添削を受けることができるところがほとんどのため、疑問や不安があっても解決することが可能です。
一方で、講師から直接指導を受けているわけではないので、質問や相談をメールなどで送っても回答をもらうまでにタイムラグが発生してしまい、すぐに解決できない、というデメリットがあります。また、講座や授業を受けずに自宅で学習するため、自分で学習計画を立てて積極的に学ばなければいけません。
さらに、一緒に学ぶ仲間の姿も見えないため孤独を感じてしまい、モチベーションが保ちにくい、ということも考えられます。
養成スクールと通信講座は、どちらもメリットとデメリットがありますので、自分の学習姿勢や費用感などをよく確認して、より適した方法を選んでみてください。
ヨガインストラクターにおすすめのヨガの資格
最後に、ヨガインストラクターにおすすめのヨガの資格をいくつか紹介します。
RYT200
RYT200は、全米ヨガアライアンスが認定する、ヨガインストラクター資格です。全米ヨガアライアンスの認定スクールに通って講座を修了し、全米ヨガアライアンスに登録すると取得することができます。
この資格は、日本国内だけでなく、海外でも通用する資格のひとつのため、取得しておいて損はないといえるでしょう。
RYT500
RYT200の上位資格に、RYT500という資格があります。RYT200を取得するために200時間のプログラムを修了したのち、さらに300時間、計500時間のプログラムを修了する必要がある資格です。
ヨガインストラクターを目指す人はもちろん、すでにヨガインストラクターとして活躍している人のスキルアップにもおすすめです。
YIC(ヨーガ教師養成講座)
ヨガの本場であるインドでは、インド中央政府が国家資格として認定しているヨガの資格があります。日本ヨーガ・ニケタンという団体では、インド中央政府のヨガインストラクター資格を、日本でも取得可能な教育をおこなっています。
YICは全10回のヨガインストラクター養成講座で、ヨガ指導の理論と実技を習得できます。現在はオンライン講座と対面講座のどちらかを選択できるため、全国どこからでも参加できるのが特徴です。
日本ヨーガ・ニケタン|認定ヨーガ教師養成講座(Yoga Instructor Course/ YIC)
YTIC(ヨーガ療法士養成講座)
YTICは、YICの上位に当たる養成講座で、YIC修了者を対象にしています。ヨガを療法として捉え、アトピーや消化器系疾患、うつ病などの症状とヨガを関連付けたスキルを学ぶことが可能です。
講座は全22回。受講するなかでヨガだけでなく、インドの伝統医療であるアーユルヴェーダについても学ぶことができます。
全日本ヨガ協会認定インストラクター資格
全日本ヨガ協会認定インストラクター資格は、ヨガの基礎から学べるマスターコースから、専門的な知識をしっかり学ぶスペシャリストなど、もっとも初級の3級から上位の1級まで、4つの難易度が用意されています。
ヨガの基礎を学ぶ3級、インストラクターになるための2級、受け持てるクラスの幅を広げる準1級、高度な知識と技術を持つインストラクターを目指す1級の各コースがあるため、目的に応じて受講しましょう。
どんなヨガインストラクターになりたい?仕事内容と目的を明確にしよう
ヨガインストラクターは国家資格がないため、ヨガの正しい知識を持ち、指導をすることができれば誰でもなることができます。ただし、正しい知識と高い技術を取得するためには学習が必要で、スキルを有している証明をするためにも資格を取るのがおすすめです。
ヨガはさまざまな種類があり、流派によっても異なるため、ヨガインストラクターになるにはどんなヨガを扱いたいかなど、仕事内容と目的を明確にして資格を取得しましょう。
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