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コラム・特集 2017-10-30

悪い印象を残さない!美容師の退職理由やタイミングを考える

美容師の仕事は入店するサロンによって大きく変わります。ときには「どうしても自分には合わない」「ここで生活するのは苦しい」というサロンに入ってしまうこともあるでしょう。無理をしてつらい職場を続けるよりも退職して、新しい環境に移った方が建設的です。しかし、辞めていく職場とも今後どんな形で再会するか分かりません。できれば、気持ちいい印象を与えて退職しましょう。ここでは、美容師の退職の流れについて解説します。

どんなときに辞めたい?美容師の転職理由

美容師が転職を考えるようになる大きな理由は「生活苦」でしょう。美容師は入店してしばらくの間、アシスタントとして先輩スタイリストの手伝いをしながら自主勉強を続けます。カットモデルを相手にスキルを磨き、およそ半年から1年を目安としてスタイリストに昇格します。しかし、アシスタント時代の待遇は決して厚いとはいえません。給料はスタイリストに及びませんし、勉強や練習で予定が埋まって休日もリフレッシュしにくくなるでしょう。また、給料が十分でないにもかかわらず、練習用の教材や道具を自分で買わなくてはいけないので生活も圧迫されます。アシスタント時代に心が折れて転職を考え始める美容師は大勢います。

それでも、スタイリストに昇格したら悩みが消えるわけではありません。スタイリストはアシスタント以上の責任を持ってサロンに貢献するべき立場です。しかし、サロンによってはアシスタント時代と比べて大きく労働条件が変わらず、「責任だけ増えて給料が増えない」状態で働くことになります。昇格時に提示された労働条件を知ってモチベーションを下げる美容師もいるでしょう。そして、激務であるスタイリストはますますプライベートの時間が削られていきます。お客様を担当するようになると1日の忙しさは予約状況次第になります。休憩はおろか食事さえままならない日も珍しくありません。スタイリストになると後輩の指導にも神経を注ぎます。自分の仕事だけでも手一杯なのに後輩の練習にもつきあわされるとなると睡眠時間さえ削らざるをえないスタイリストもいるでしょう。

前提として仕事がハードな美容師ですが、加えて入店先の方針と相容れない場合には退職が頭をよぎり始めます。「募集要項と実務の内容が違う」「美容師の教育カリキュラムがなっていない」「人間関係が悪い」などの要素は美容師にとって重要です。特に、毎日通う職場での人間関係になじめないのは致命的ともいえる状況です。人材不足におちいりがちな美容師業界では、後輩に早く一人前になってほしいがために厳しく指導をしてくる先輩もいます。また、女性の割合が高い職場なので女性特有の「グループ分け」や「お局問題」も起こりがちです。精神的に疲れるサロンに就職したら、早く辞めるのも1つの方法でしょう。

スタイリスト・アシスタントが辞めるべきタイミング

美容師にとって「転職」という選択は決してネガティブなものではありません。むしろ、転職のメリットはたくさんあります。過酷な職場に長居してしまい、心身の健康状態を損なってしまうと今後の人生にも悪影響が生まれます。回復に時間と費用がかかり、働きたくても難しくなることもあるでしょう。前向きな気持ちで転職活動を行なえるなら、早期退職も順当な選択肢です。

ただし、気をつけたいのは退職するタイミングです。職場を辞めて新たな転職先を探すのは骨の折れる作業です。できるだけ理想的なタイミングを見計らって辞めなければ、転職活動が長引く可能性もあります。アシスタント時代に転職を考えている人は「本当に今辞めるべきか」考え直してみましょう。もちろん、パワハラが横行し、安い月給で酷使されているような職場であれば一刻も早く辞めるのが賢明です。しかし、アシスタントのまま退職すると他のサロンを志望する際に「根気がない人」と疑われてしまいます。また、仮にサロンへの転職が成功してもアシスタントの修行をゼロからやり直すので、キャリアアップが遅れます。我慢ができるのであれば、スタイリストになるまでの間は現在の職場で頑張るのも1つの方法です。

スタイリストも辞めるタイミングには慎重になりましょう。転職先を同業種にするのか別業種にするのかに関わらず、美容師として成果を残していない時点での転職にはリスクがともないます。企業は新卒の志望者については「やる気」や「元気」を重要視して採用します。しかし、転職者ともなれば「経験」や「企業に貢献できる力」をチェックしています。十分な実績がないまま退職しても、転職活動でのPRポイントがないので不利に働くでしょう。たとえば、「リピーター数が店でトップだった」「後輩の教育係を務めていた」など、分かりやすい実績があれば転職先の受けは良くなります。別業種に転職するときも「教育係をやっていたならリーダーシップを期待できそう」とポジティブに評価されるでしょう。また、ある程度の実績がある人が「前の職場とは合わなかった」と口にするのは、実績のない転職者以上に説得力を伴います。辞めるタイミングを迷っているのなら、とりあえず美容師として成長するまで退職を待つのがおすすめです。

退職してから転職するまでの流れとは

転職活動のゴールは「採用されるまで」であり、どれほど長引くかは目星がつきません。「おそらく早く転職できるだろう」と楽観的に考えていたのに、なかなか職場が決まらない人もいれば、あっさりと転職先が見つかる人もいます。転職活動が長引くと経済的にも精神的にも追い込まれる傾向があります。貯金が減っていくのを恐れてアルバイトなどを始めれば、ますます転職活動に集中できなくなって職場が決まりにくくなるという悪循環が生まれます。そこで、「退職してから転職活動をする」のではなく「転職先が決まってから退職する」のがおすすめです。少なくとも「転職活動を始めてから退職する」ようにしましょう。

働きながら転職活動をする際には、「勤め先に黙って行う」パターンと「勤め先に了承を得て行うパターン」があります。上司に退職を切り出しにくく、店に迷惑をかけたくない美容師は黙って行う傾向があります。ただし、上司に退職を告げておくと有給休暇や早退を申請しやすく、転職活動がスムーズになります。

マナーとして辞めておきたいのは「どうせ退職するのだから何をしてもいい」という感覚で無断欠勤をしたり、仕事を手抜きしたりすることです。サロンに悪い印象を残して去っていったとしても、今後の人生のどこで再びつながるかは分かりません。たとえば、取引先として再会した場合に気まずい思いをするでしょう。また、美容師への悪評がうわさになると業界内の転職も難しくなります。「辞めるからこそきっちり務めを果たす」ように意識しましょう。

退職におけるもっとも重要な作業の1つが「引継ぎ」です。担当していたお客様やサロン内の役割をしっかり同僚に振ってから辞めるのがルールです。引継ぎは単に仕事だけを振って「よろしく」とお願いするだけではありません。お客様の特徴を資料にして渡すなど、「自分が抜けて仕事のやり方が変わる」状況を少しでも小さくするよう努めましょう。

そして、「最後の挨拶」も退職の印象に大きく影響します。たとえ人間関係が良くなかった職場でも最後くらいは笑顔で「お世話になりました」と挨拶してまわりましょう。菓子折りなどの贈り物を残していくとより無難です。そして、転職活動の中でも前の職場の悪口は言わないよう、社会人らしい礼節を貫きましょう。転職のマナーやノウハウは求人サイト「リジョブ」が非常に充実しています。

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