【スタイリストのこだわりグッズ】 愛用されている「シザーケース」どこが気に入っていますか?
やはり職人気質の方が多い美容業界ですので、仕事に使用する道具には、みなさん強い「こだわり」を持っています。特に商売道具であるハサミを携帯するためのシザーケースには、こだわりがたくさん詰まっているようです。
シザーケースも最近では職業の壁を越えて浸透し、さまざまなタイプが販売されていますが、「最低限の装備でスマートにカットしたい」といった軽量型から「利用する順番にすべての道具を入れておきたい」という重装備タイプを選択する方まで、仕事のスタイルによってそのセレクトはさまざまです。
もちろんファッションに携わっている美容師さんですから「かわいらしさ」や「格好良さ」といったデザイン面でも楽しんでいるかと思いますが、今回はこれらのシザーケースを中心に、スタイリストやアシスタントの方が愛用しているグッズについて聞いてみました。
シザーケースを中心に、仕事上で利用しているアイテムの「こだわり」や「思い入れ」を教えてください!
男性スタイリスト 小田 泰之さん(30)
自分のシザーケースは、以前勤めていたサロンでお世話になった先輩から譲っていただいたものです。
先輩は女性のスタイリストでしたが、自分はアシスタントの時にめちゃくちゃ怒られていました。撮影も多く人気のスタイリストだったので、自分はいつもそのシザーケースを磨いて、先輩のために大切に持ち歩き、現場に着くと手渡すような関係です。自分としてはこのシザーケースも、先輩の仕事ぶりにも憧れていた部分があったのかもしれません。
アシスタントからスタイリストになって、ちょうど自分のケースが壊れてしまったタイミングだったのですが、その先輩が何気なくこのシザーケースを譲ってくれました。憧れとともに「まだまだ……」というような距離感で見ていたシザーケースが、実際に自分のものになった時は、自分のステージも上がったように感じ嬉しかったです。
男性スタイリスト 橋本 諭さん(29)
「すごく格好良い!」と思っていたシザーケースを使っていた先輩がいたのですが、その先輩が「新しいものを買おうかな……」と言い出したので、これは貰うしかない!! と交渉していただきました。お世話になった先輩ですが、残念ながらいただいた時に感動するような言葉があったわけではありません(笑)。
このケースは伊豆大島でハンドメイドのシザーケースを制作している、新渡戸 敏三さんが手掛けた「maxstart(マックススタート)」の製品です。
「maxstart」は、昔からさまざまな大御所スタイリストの方が愛用しているシザーケースメーカーです。自分のケースは一度壊れてしまったので修理しましたが、デザインも気に入っていますし、長年使いこんできて、色合いも良くなってきたと愛着も増しています。
男性スタイリスト 吉田 遼平さん(31)
たいしたこだわりでもないのですが、人と同じものを使うのがちょっと嫌だったので、オーダーメイドで作ってもらいました。
市販品はボタンで留めるタイプの製品が多いのですが、長く使用しているとバチバチになって壊れやすい印象があります。せっかくオーダーメイドするなら愛着を持って長く使いたいと思い、ベルトで留めるタイプで作成しました。1枚革で囲むように袋状にし、ビス留めした形状です。すべてがつながっているためとても壊れにくくなっています。
5~6年ぐらい使っていますが、オーダーメイドを行なっている普通の鞄屋さんで、ちょっとシザーケースの話しをしたら、型紙から作ってもらえることになり、1月半ぐらいで完成しました。6万円くらいだったと思います。
男性スタイリスト 野村 悠記さん(29)
先輩が使用していたシザーケースを、格好良いなと思い自分でも作ろうかと相談していたら譲ってもらえました。形が独特で必要最低限しか入りません。とても使い辛いです(笑)。
しかしデザインは気に入ってますし、最低限の装備で仕事したいと考えていたので愛用しています。
男性アシスタント 新井 大介さん(25)
「緑」が大好きですので、仕事で使う道具はグリーンに統一しています。特にダッカールはすぐにどこかへ行ってしまいがちですが、自分の色を決めているので、確実に帰ってきますよ。
私物でも、集めるものはなんとなく緑のグッズが増えています。
女性アシスタント 杉山 奈々美さん(22)
他の方の持ち物と間違えないように、自分のグッズは黄色で統一しています。そんなにこだわりはありませんが(笑)、可愛いですよね!
女性アシスタント 石田 弥帆さん(21)
シザーケースもハサミも、専門学校の時に支給されたものを利用しています。ずっと使っているので愛着もいっぱいですが、自分がスタイリストになったら、新たに購入しようと思っています。ちなみに私はピンクのダッカールを愛用しています。
今回お話しを伺ったサロンはこちらです。