ネイリストの技術アップにおすすめの練習方法とは?
どんな仕事でも、上達のためには練習が必至です。ネイリストについても例外ではなく、多くのお客さんに喜ばれるネイリストになるためには、日々の鍛錬が欠かせないでしょう。また、ネイリストにはネイリスト検定という試験があり、合格すれば就職や出世に有利になる資格が取得できます。
ネイリストが安定したキャリアを築くために、どんな練習をすれば効果的なのでしょうか。ここでは、ネイリストの練習方法について詳しく解説していきます。
通常のネイリストの練習時間とは?
若いネイリストにとって、練習時間の確保は切実な問題です。仕事と練習の時間をいかに両立させるかで、ネイリストは苦心しています。接客が練習になるという考え方もありますが、接客とはあくまでプロの技術でお客様にサービスをする場です。自分の実力をお客様で試すようなことは、良しとしない店舗もあるでしょう。一刻も早く、先輩の手を煩わせずに一人前のネイリストになるためには、忙しい毎日でも練習をし続けることが大切です。そこで考えるべき点が、「いつ練習するのか?」ということです。
ほとんどのネイルサロンは20時くらいまで営業しており、一般的にネイリストの拘束時間は長いのが現状です。練習に当てられるのは出勤前か退勤後となりますが、日々の生活に割く時間も考慮すれば、1日2時間も練習時間を設けられれば、上出来ではないでしょうか。ただ、最近は営業時間内の研修や勉強会などを実施しているサロン、遅番・早番のあるサロンが増えてきているので、そのようなサロンであれば練習時間の確保が比較的しやすいでしょう。
もっと練習を行い人は、休日を利用して練習しているようです。ネイリストには、セミナーや講習会がたくさん設けられており、職場に案内が届くこともあります。積極的に参加すれば上達も早くなるうえ、人脈も広がります。また、店舗側に自分のやる気をアピールできる効果もあります。
少なくとも、ネイリスト検定を取得するまでは気を抜かずに、自宅やセミナーで練習を続けることをおすすめします。
ネイル検定対策になる練習方法とは?
ネイル検定対策の練習をするには、試験ごとの内容を把握し、それに合わせた練習を心がけましょう。たとえば、ネイル検定3級であれば基本的な知識と道具選び、テーブルセッティングについての試験が出ます。これらは、ネイリストになればすぐに修得するものなので、取り立てて対策がなくても合格しやすい内容です。練習が必要なのは、2級以上の試験です。2級ではネイルケア、リペア、チップ&ラップ、アートに関する技術や知識についての試験が出されます。そして、1級ではさらに高度な知識を問われると同時に、スカルプチュアの試験が出されます。1級になると合格率は40パーセントを切っているため、気を抜いてしまうと不合格になってしまいます。練習において最も効果的なのは、ハンドモデルを用意することです。そもそも実技試験においては、ハンドモデルと同行しなければいけないので、普段からコミュニケーションを取っておくことは大事です。単に仲が良い人にお願いするだけではなく、きれいに見える指の形をしている人に頼みたいところです。しかし、毎回同じ人にモデルをお願いするのは難しいので、プラスティックハンドと呼ばれる手の模型を使った練習方法が広まっています。自分の指を練習台にするのは、実技のときと角度や感覚が変わるために、間違った癖が身についてしまうので、あまりおすすめはできない方法です。
新デザインにはどれくらいの練習時間が必要?
オリジナルの新デザインや、変わった方法でのネイルを試してみたいときは、十分な練習時間が必要です。いきなりお客様に実践して失敗しては、お客様はもちろん、職場にも迷惑をかけることになります。しかし、何時間練習しても、実際に店で披露していいものかどうか決めかねてしまう人も多いのではないでしょうか。そこで、検定の練習と同じく、ハンドモデルを使った練習を重ねるようにしましょう。ただし、複数人にハンドモデルを頼んで、指の長さや形によって、デザインがどのように見えるかを試しておくことが大切です。検定と違って、お店では相手を選ぶことはできないからです。そして、練習会に顔を出してみるのも、有意義な時間となるのではないでしょうか。講師から技術を教わるセミナーとは違い、練習会ではネイリスト同士が同じ目線からお互いの技術を見せ合い、意見を交換します。近い視点から繰り出される意見は、上司や講師から受けるアドバイスとは違った刺激があるでしょう。また、数多くの意見をもらえるという点でも効果的です。自分ひとりで練習しているとどうしても視野が狭くなり、思い込みが生まれてしまいがちです。何が良くて何が悪いのかの判断を冷静に下せなくなってしまうのです。新しいものを始めるときは、他人の意見を素直に聞き入れて取り込む姿勢を持つと、ネイリストとして成長できるでしょう。
モデルさんや自分の爪はどうやって手入れする?
練習を重ねていると、ハンドモデルや自分の手が傷んでしまう可能性はあります。ネイルには、溶剤が含まれている道具をたくさん使います。見た目は美しいネイルも、塗りすぎると爪を傷めてしまう成分が含まれているのです。しかし、練習を繰り返さなければ上達はしません。このジレンマを解決するには、常日頃から爪のケアを怠らない姿勢が大切です。まず、手袋をつけて生活をするようにしましょう。特に寒い季節、手を空気にさらすのはかなりのダメージを爪に与えてしまいます。外出時の手袋は、ハンドモデルのマストアイテムなのです。家事をするときもゴム手袋をするなどして、手が荒れないように気をつけたいところです。毎回、練習後のハンドケアも習慣付けましょう。ネイルを落とした後でクリームなどのケア用品を塗り、少しでも爪のダメージを軽減させる努力をします。特にハンドモデルの爪の美しさは、ネイル検定では審査にも影響するポイントなので、注意してもらうように呼びかけるのが肝心です。そして、ハンドモデルには練習期間の間、練習以外でネイルをすることを避けてもらうと安全です。特にジェルネイルは、爪へのダメージが大きいといわれています。検定などの目的を達成するまで、ハンドモデルに爪のコンディションを保ってもらえるよう、事前に交渉しておくことが大切です。
効率よくハンドセットを使える仕込み方法って?
ネイリストのなかには、大切な練習時間をハンドセットに割かれてしまって困っている人はいないでしょうか?プラスティックハンドの準備は、ネイリストにとっての悩みです。プラスティックハンドに爪を取り付けて塗り始めるまでの時間は、煩わしく感じられるものです。忙しい毎日のなかでも練習時間を十分に確保するためには、セットの時間を少しでも短縮することが肝心です。ポリッシュ練習においては、まずチップを用意します。思い切って割高のものを選ぶと、簡単にくっつく確率が上がります。そのうえで、ハンドの指先の部分にグルーを塗ります。そして乾かせば、光沢が生まれます。その上からミクスチュアを乗せ、チップを重ねます。全ての指に爪を乗せ終わったら、カットして爪を好みの長さにまで整えます。その後、ハードジェルでコーティングすれば、美しくハンドセットが仕上がるでしょう。目的に合わせてチップを変えると、さまざまな練習を行うことができます。透明度の高い爪から不透明な爪まで、バリエーションはたくさんあるので、用途に合わせて購入しておきましょう。また、おざなりになってしまいがちなのが、爪をカットして整えるプロセスです。早く練習を始めたいときでも適当にカットをせず、きれいな弧を描くように整えることがおすすめです。ネイルがやりやすくなるだけでなく、見栄えも美しくなります。