日本化粧品検定は美容業界における教育方法の改善につながる! 原口和也さん
美容皮膚科学から、化粧品における基礎や法律など、幅広い分野をカバーしている日本化粧品検定。美容専門学生や美容従事者、医療従事者、そして美容に興味がある一般の方を対象に、正確な知識の向上と普及を目指しています。仕事に直結した内容が評価され、化粧品メーカーをはじめ、多くの企業で社員教育として導入されているのだそう。
今回は、そんな日本化粧品検定を実際に取得しつつ、ヘアメイク事務所を設立、さらに美容のセミナーを開く原口さんにインタビューしました。現在の仕事について、そして美容業界で働いていくなかで日本化粧品検定がどのように役立っているのかを、前編から後編にかけて語っていただきます。
前編では、現在の株式会社イストマネージメントオフィスを立ち上げたきっかけについて、そして原口さんにとって検定の知識がどのように役立っているのかをうかがいます。
人を美しくする職業に大切なのは、正しい知識
――まずは、美容業界に興味を持ったきっかけを教えてください。
「高校生の頃から、まわりに対して“この人はもっときれいなはずなのに、それを活かせていないのがもったいない”と思うことがよくあったんです。そこから人を美しくする職業に興味を持ち、美容師を目指すようになりました」
――では、美容師から現在のお仕事に変わったきっかけはなんですか?
「お客さまのよさを引き立てるスタイルを提案し、きれいにすることで喜んでもらえる美容師という仕事には、とてもやりがいがありました。だけど女性って、肌や顔にコンプレックスを持っている方が多いんですよ。そういった悩みを解消することで、よりきれいになるお手伝いをしたいと思ったんです。そこからメイクにも興味を持つようになりましたね」
――今はどのような仕事内容なのでしょうか?
「うちはヘアメイク事務所なので、ファッションショーやコレクションに出るモデルのヘアメイクもしています。だけどメインの仕事は“メイクの技術”と、接客するうえで非常に大切な“話し方”のセミナーです。これは僕自身が美容業界で働いていくなかで、教育方法に疑問を持ったからこそ始めた事業なんです。というのも、技術職とも言える美容の仕事の世界では、うまい技術者が言うことはすべて正しいと思われやすいんですよ。手を動かして人をきれいにすることと、その方法を誰かに正しく教えることでは、まったく違う技術が必要なはず。だからこそ、質の高い技術を、教育のプロから教えてもらえる場を設けたいと思ったんです」
意見を正確に伝えるには、理論を知ること
――なるほど。では、こちらのセミナーにはどのような特徴がありますか?
「講師の“教える技術の高さ”がポイントですね。メイクの技術と化粧品に関する知識、それらをわかりやすく、正確に教える話のうまさ。講師にはこの三点を特に大切にしてもらっています。メイクの技術だけでなく、それを人に教える技術もなければだめだと思っているので。また、今の流行りや、新しい化粧品に関する知識を各々がアップデートしていくことも大事ですね。そしてそういった新しいものの善し悪しを判断するうえで、日本化粧品検定が役立つんです」
――原口さんにとって、具体的にどのように役立っていますか?
「化粧品に含まれている成分の知識が身につくんですよ。たとえば、“今年の秋冬はこの化粧水がオススメ。使ってみたら、とにかくよかったんです!”という説明では、あまり説得力がありませんよね。それがこの検定の勉強をすると、“この化粧水はとてもオススメです!なぜなら、この成分が入っているから、こんな使い心地になっていて…”と、感覚的な話だけでなく、論理的にその商品のよさを説明できるようになるんです」
後編では、日本化粧品検定が具体的にどのように仕事で役立っているかをうかがいます。
Profile
原口和也さん
ist management office代表
美容師として活躍した後、メイクスクールにて講師として教鞭をとる。美容業界の教育方法へ疑問を感じたことをきっかけに、ヘアメイクやネイル、マツエクにおける高い技術を持ったアーティストが数多く在籍するマネージメント会社、ist management officeを立ち上げた。多数の広告ビジュアルを手がけつつ、現在は美容の技術を教えるセミナーを全国で開いている。
Information
第9回 日本化粧品検定1級・2級試験
受験日
2017年11月26日(日)
申込期間
2017年8月8日(火)〜10月10日(火)
試験範囲
日本化粧品検定1級対策テキストまたは同2・3級対策テキスト
受験資格
なし 受験方法:マークシート方式(60問)
試験時間
1級 60分/2級 50分
受験料
1級 12,960円/2級 6,480円(ともに税込)
申込方法
日本化粧品検定協会HPより http://cosme-ken.org/exam/
検定詳細
http://cosme-ken.org/guideline/