西本吏佳 interview#1:心が不健康だと『身体』も悪くなる!
フリーランスの鍼灸師として訪問治療を行い、千代田区飯田橋で『飯田橋ハイタウン鍼灸院』開業、6年半後、八丈島に渡り治療院を開き、さらに東京に戻って渋谷区恵比寿で、『リカバリ鍼灸院エビス』をオープンさせた西本吏佳院長に、鍼灸師としての心構えや3軒もの治療院を成功へと導いた理由などを伺いました。
八丈島での気づき…。心が不健康ではダメ
――開業までの経歴を教えてください。
「身体と心の健康について興味があったので鍼灸師を目指しました。学校を卒業してから、週に1度、鍼灸の師匠である方の治療院で修行をさせていただきながら、先輩の経営するマッサージ店でアルバイトをしていました。残りの時間を訪問診療の時間にあてるようにしました」
――フリーで訪問診療をされて患者さんを増やされたとのことですが、口コミなのでしょうか。
「口コミオンリーです。何人かの患者さんが、営業部長のようにたくさんの方を紹介してくださいました。人同士のつながりって大事だと感謝しています」
――1店舗目の開業にかかった費用はどのくらいでしょうか。また当初から開業したいと考えられていましたか。
「鍼灸学校入学当時から独立開業希望でした。学費入れたらトータルで800万くらいだと思います」
――その後、八丈島に行かれたとのこと。どのような理由からでしょうか。
「3.11以降、東京の空気と水の汚染が酷いなと感じました。このままでは自分自身が病気になるかもしれないと思ったので、八丈島に行きました。実は趣味でダイビングをしていて、訪れた島の中でも空気が澄んでいて、水もよかったんです」
――こちらに戻られるきっかけと。3店舗目の恵比寿を選ばれた理由は。
「八丈島で治療院を開いて生活していくうえで、綺麗な空気と水を身体に入れても、心が不健康だと身体も悪くなるという体験をしました。何より精神状態を健康に保つことが大切だと悟りました。島に行って強くなったというんでしょうか。東京の患者さんたちこそ、精神的なケアも含めて治療が必要だと思ったんです。
恵比寿を選んだ理由は、山手線内の駅であるという利便性ですね。さらに渋谷、新宿に比べると人が少なく、落ち着いた大人の雰囲気があったからです。今後、さらに人気が出る街になるだろうと」
涙を流した患者さん。治療家冥利につきる
――八丈島から戻られて治療方針(施術メニュー)など、変わった点はありますか。
「1店舗目の飯田橋では“60分全身治療コース”のみでした。恵比寿に来られる患者さんの層なども考えて、ニーズがあると思っていた“美顔美容鍼付き全身メンテナンスコース”と“ダイエットコース”を新設しています。ダイエットコースは私自身が8キロ痩せて、体脂肪率が13%減った経験を生かしています。眼の治療も得意なので“眼精疲労スペシャルコース”も加えました」
――患者さんの年齢層と人気の施術を教えてください。
「0歳児から85歳の方までいろんな方がいらっしゃいますが、働き盛りの方で30代~50代が多いです。通常の“60分全身メンテナンスコース”がいちばん多いです。時間的にも金額的にも受けやすいのかなと思います」
――人気の施術について、患者さんの反応はいかがでしょうか。
「眼がよく見えるようになり目の前が明るくなったと言ってくださいますね。偏頭痛や腰痛にも有効で、さらには鼻水鼻詰まり、風邪がすぐ治ったほか、疲れにくくなった方も多数おられます。ほかはダイエットと美容で何をしても痩せなかったのに6キロ痩せた、肌がしっとりするようになった、抜け毛が減ったなどです」
――鍼灸師をしていて、うれしかったこと。喜びは何でしょうか。
「病が治った、痛みがなくなった、楽になった、ダイエットに成功した、と喜んでくださる姿を直接見られることですね。“東京に戻って来てくれてありがとう、近くにいればいつでもかかれて安心できます”と涙を流して喜んでくださった患者さんもいらっしゃるのですがそのときは本当に治療家冥利に尽きると思いました」
Profile
西本吏佳(にしもとりか)さん
『リカバリ鍼灸院エビス』院長、鍼灸師。
素霊学園東洋鍼灸専門学校本科卒業後、漢法救真堂鍼灸院・伊藤瑞凰氏に指事。往診専門で12年間鍼灸治療に従事。
2006年、飯田橋ハイタウン鍼灸院開業。 2014年、離島診療の重要性を感じ、東京都八丈島にてフリージア鍼灸院開業。
2015年、リカバリ鍼灸院エビス開業。肩こり、腰痛から整形外科や慢性内臓疾患。さらには婦人科、眼科、耳鼻科、アトピー性皮膚炎、そして美容美顔鍼まで丁寧な治療で完治できると定評がある。
MEC食による食事指導をするなど、患者のライフスタイルに合わせたアドバイスも行う。
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