人気を集めるライブレッスンの極意を伝授!【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.33 「SOELU」YACCOさん #3】
ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。
これまで2回にわたり、「SOELU」のヨガインストラクター・YACCOさんに、インストラクターのお仕事の魅力について伺ってきました。趣味として始めたヨガの魅力に惹かれ、インストラクターになったYACCOさん。より自分らしい働き方を求め、ライブレッスンで人気を集める「SOELU」でインストラクターを始めました。
インストラクターとして「自分がどうしていきたいか」を考え、女性に向けたヨガを追求することにしたというYACCOさん。後編では、そんなYACCOさんがレッスンで大切にしていることや、おすすめのヨガポーズを教えていただきます。
お話を伺ったのは…
「SOELU」
ヨガインストラクター YACCOさん
大学卒業後、舞台作品を中心に女優として活動。その後、趣味として始めたヨガの魅力に惹かれ、インストラクターに転身。2019年にはアジア最大級のヨガイベント「YOGAFEST」にてクラスを担当するなど、現在も活動の幅を広げている。
日常生活が困難になるほどホルモンバランスを崩した経験があることから、ムーンサイクルヨガやヨガニードラなど、心と体を癒す方法を積極的に学び、自身の練習を通して心地良いヨガのクラス作りを目指している。
Instagram:@yacco_yoga
オンタイムだからできる声掛けやレッスン構成を大切にしています
―「SOELU」でのレッスンについて教えてください。
「SOELU」では、主にライブレッスンを行っています。レッスンには、ポーズチェック枠とギャラリー枠があり、ポーズチェック枠は最大12名、ギャラリー枠は最大300名の生徒さんが入れます。ポーズチェック枠になると、私からも生徒さんが見られて、会話も可能です。
―生徒さんにとって、ライブレッスンの魅力は何だと思いますか?
録画された動画との差別化という点で考えると、オンタイムでレッスンを受けられるというところは大きいですよね。自分だけじゃなくて、たくさんの生徒さんと心地よい時間を共有している、というのがライブレッスンの楽しさだと思います。スタジオでやる大人数でのレッスンも同じだと思いますが、今は難しいですし、それを自宅でできるというのも魅力ですよね。
また、動画の場合、ある程度繰り返し見ていると、どのタイミングで何を言うか、どんな動きがあるかがわかるので、例えば苦手な動きがあったら「ここ休もう」ってなったりすると思うんです。でもライブレッスンなら、もちろん話す内容も毎回違ってきますし、臨場感を味わいながら楽しめます。
あと、ライブレッスンは予約が必要になるので、レッスンへの参加に、程よい強制力が働くと思います。いつでもできる動画って、逆になかなか始められなかったりするんですよね。
―YACCOさんがレッスンで気をつけていることは何ですか?
ポーズチェックはレッスンの中で念入りにしていて、短いレッスンの中でも、ポーズチェック枠で入っていただいてる方全員に、少なくとも1回は声をかけるようにしています。また、心地良いという感覚を大切にしてもらいたいので、もしできない人がいても「できるできない関わらず、チャレンジしたという気持ちを自分自身で褒めてくださいね」とお伝えしています。
―ライブレッスンを行う上で、大切なことはなんでしょうか?
一番は、声によるコミュニケーションです。指導はもちろんですが、会話による体調のチェックも大切ですね。レッスンでは、毎回その日の調子を聞くようにして、調子が悪い時は自分で休むようにお話します。
いろんなところからレッスンを受けてくださるので、海外からという方も。天気の話から体調につなげてお話することもあります。例えば、気圧の変動が大きかったりすると、頭が重いという方もいらっしゃいますから。
体調や体の不調を聞いたら、レッスンのウォーミングアップやポーズの中に、その不調を改善できるようなポーズも入れ込みます。これも、ライブレッスンならではですよね。
ストレス社会で頑張る女性に寄りそえるレッスンを
―YACCOさんは、「ムーンフローヨガ」と「ヨガニードラ」のレッスンを担当されています。それぞれの特徴を教えてください。
「ムーンフローヨガ」は、月の礼拝を行う女性限定のレッスンです。月経は本来、月の満ち欠けに合わせてきていたという「ムーンサイクルヨガ」の考えから、女性の身体が持つ自然なリズムに調和するように、レッスンの前半では月の満ち欠けに合わせた体のケアを、後半では骨盤周りを緩める月の礼拝を行っています。
「ヨガニードラ」は、仰向けで行う瞑想です。声でガイドをして、効果的に力を抜いていけるように導きます。レッスンでは、ストレッチを行ってから、15分のガイド瞑想「ヨガニードラ」を行います。究極のリラックス法と呼ばれていて、10分のヨガニードラで睡眠1時間分と同じ効果があると言われているんです。
―この2つに特化しようと思った理由は?
「ムーンフローヨガ」を選んだ理由は、女性のことを考えて作られているからです。私自身、月経が近づく度に心が不安定になったり、免疫力の低下で他の病気にかかったりと、重いPMSに悩んでいた時期がありました。そういったこともあり、もっと女性の身体への理解を深め、同じように悩んでいる女性の力になれないかなと思ったんです。
「ヨガニードラ」を学んだのは、現代社会でストレスを溜めている方って、すごく多いので、そこにアプローチできたらなと。とくに今はコロナ禍で、みなさんストレスが溜まりがちですよね。ヨガニードラは、眠るよりも癒されると言われているくらい、とてもリラックス効果が高く、取り入れることで寝つきが良くなったり、睡眠の質が上がるんです。ぜひ、日々疲れを感じていたり、ストレスを感じている方に届けたいです。
YACCOさんが自宅でできるヨガポーズを伝授!
自宅にこもりがちで、身体に疲れが溜まっている人が増えている今、YACCOさんがレッスンでよく取り入れているというヨガポーズを教えていただきました。
<ムーンフローヨガ>
肩こり解消、リフレッシュ効果の高い「猫伸びのポーズ」
胸が開くので呼吸が深くなり、リフレッシュ効果大。わきの下のリンパ節を刺激するので、肩こり解消にも効果的。
1.両手を肩の真下、両膝を股関節の真下で床につき、四つん這いの姿勢になる。腰が反らないように、へそを引き上げるイメージで。
2.両腕を前に大きく伸ばし、あごと胸を床につける。お尻の位置が前にいきすぎないように注意して。そのまま3~5呼吸。
POINT
あごを立てると首や肩が詰まって辛い場合は、額を床につけてもOK。
<ムーンフローヨガ>
股関節の柔軟性を高め、姿勢改善、リフレッシュ「三日月のポーズ」
月礼拝のなかのひとつのポーズ。股関節を伸ばすので、柔軟性アップ。腕を上げて胸を開くので、姿勢改善、リフレッシュ効果も。
1.まっすぐ立った姿勢から、右脚を大きく後ろに引き、左ひざを曲げる。上半身を前に倒し、右足のかかとから頭頂に向かって伸びながら、徐々に上半身を起こしていく。
2.手のひらを内側に向けて、両手を斜め後ろに伸ばす。胸を開いて、姿勢をキープしたまま3呼吸。脚を変えて同様に。
NG
腰は反らないように注意。お腹と太ももが近づくと腰が反るので、ここを離して骨盤を正面に向けるイメージで。
<ヨガニードラ>
全身がゆるむ「臼引きのポーズ」
座ったまま前後に骨盤を動かすことで、上半身も下半身もゆるむ効果が。脚の内側のストレッチになり、全身の巡りが良くなるので身体も温まり、リラックスできます。
1.脚を開いて座り、つま先は天井に向ける。手を組んで息を吸ったら、臼を回すように組んだ手を右足方向に大きく動かす。
2.そのまま回転の流れで、息を吐きながら骨盤を後ろに倒し、組んだ手はへそへ。その後、息を吸いながら組んだ手を左足方向に動かす。上半身を腰から動かし、なるべく大きな円を描いて。5回転したら、反対回しも同様に。
POINT
動かせる範囲で、骨盤を前後に動かしながら回転させる。脚幅は狭めてもOK。辛い場合は膝を曲げても。
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「できない人を置いていきたくない」というYACCOさんのレッスンは、説明のわかりやすさと、穏やかな声替えが魅力。満月と新月には90名近くの生徒さんが集まるという「ムーンフローヨガ」も、22時スタートでそのまま寝てOKという「おやすみヨガニードラ」も、お話を聞けば聞くほど興味深い! 一度参加してみたいと思いました。
▽#1はこちら▽
ライブレッスンは、インストラクターにも嬉しいことが多い【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.33 「SOELU」YACCOさん #1】>>
取材・文/山本二季
撮影/米玉利朋子(G.P.FLAG)