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介護・看護・リハビリ 2021-07-12

思考力の向上、協調性・競争心を養う効果などが期待できる! 50音カードを使ったゲーム【介護レクリエーションvol.30】

現場で役立つレクリエーションのアイディアをご紹介する「介護レクリエーション」。

今回は「50音カード」を使って遊ぶゲームレクリエーションを、レクリエーション・インストラクターの大野孝徳さんに教えていただきます。

「今回は『50音ことば』と『頭文字さがし』というレクリエーションをご紹介します。『50音ことば』は、50音が書かれたカードを使って次々に言葉を作り、発表していくゲーム。発表した言葉に使用したカードはチームの手札となり、より多くカードを獲得できたチームの勝ちとなります。ホワイトボードに貼られた50音カードを見ながら思いつく言葉を考え、声に出して発表することで視覚への刺激、発声機能の向上になります。また、思考力の向上、達成感を得る、協調性を養う精神面の効果も期待できます」(大野さん)

では『頭文字さがし』は?

「『頭文字さがし』は、50音が書かれたカードから1枚引き、そこに書かれた文字から始まる言葉をなるべくたくさん書き出すゲーム。浮かんだ言葉を紙に書き出すことで視覚への刺激、手指の運動になります。加えて、思考力の向上、創意工夫、協調性・競争心を養う効果も期待できます」(大野さん)

それでは早速、『50音ことば』と『頭文字さがし』の遊び方をご紹介。

50音ことば

【対象者】万人に通用します。みなさんで楽しんで下さい
【レクの目的】視覚への刺激、発声機能の向上、思考力の向上、達成感を得る、協調性を養う
【人数】9人程度〜
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】50音カード(ハガキ大サイズのカード1枚につき1文字ずつ50音を書いたもの)1組、マグネットシール、参加者が使用する椅子、記録用のホワイトボードなど
【制限時間】5分〜
【レクリエーションの内容】50音のカードを使って次々に言葉を作って発表し合い、発表した言葉に使用した50音カードを手札として集め、最終的に何枚集めることができたかを競うゲームです。一旦使用した文字は使えないため、解答を続けるにつれてどんどん難易度が上がっていきます。

レクを始める前の準備

・スタッフは事前に50音カードを作っておきます。ハガキ大サイズのカード1枚につき1文字ずつ50音を書き、書いたカードをホワイトボードに50音順で張りつけましょう。
・「なるべく長い言葉をつくったほうが点数が高くなりますよ」と、スタッフはゲームを始める前にゲームのコツを参加者に説明してあげましょう。

遊び方

1. 参加者を同じ人数になるように複数のチームに分け、各チームの答える順番を決めます。
2. 貼り出された50音カードの文字を使った言葉をチーム内で相談し、1で決めた順に発表していきます。スタッフはチームが発表した言葉に使用する50音カードをはがし、発表したチームに渡します。
3. どのチームも答えられなくなったらゲーム終了です。各チームが持っているカードの枚数を数え、最も枚数の多いチームの勝ちとなります。

進め方のコツ

・スタッフも一緒に解答を考え、なかなか答えを出せないチームには「『う』から始まる3文字の言葉がありますよ」といったヒントを出してあげましょう。
・答える順が早いチームのほうが言葉をつくりやすく有利になるので、解答順を入れ替えて何度かゲームを行うようにしましょう。

アレンジ

・おもしろい言葉や、長い言葉(6文字以上)には、カードの得点のほかに5点を加算するといった特別ルールを設けてもOK。参加者は高得点を狙ってより思考を働かせるようになり、さらにゲームが盛り上がります。

頭文字さがし

【対象者】万人に通用します。みなさんで楽しんで下さい
【レクの目的】視覚への刺激、手指の運動、思考力の向上、創意工夫、協調性・競争心を養う
【人数】1グループあたり3~5名で構成
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】50音カード(ハガキ大サイズのカード1枚につき1文字ずつ50音を書いたもの)1組、紙とペン(1チームにつき1セット)、参加者が使用する机と椅子、ストップウォッチなど
【制限時間】5分〜
【レクリエーションの内容】各チームの代表者は50音が書かれたカードから1枚引き、そこに書かれた文字から始まる言葉をなるべくたくさん書き出すゲームです。チームで話し合いながら言葉を挙げていくことで、わいわいと楽しみながら進行できます。

レクを始める前の準備

・スタッフは、ハガキ大サイズのカード1枚につき1文字ずつ50音を書いた「50音カード」を事前に作っておきましょう。
・スタッフはチーム数分の机と、机上に紙とペン(各チームに1セット)、参加人数分の椅子を用意しておきましょう。

遊び方

1. 参加者を同じ人数になるように複数のチームに分け、チームごとに席に着きます。チーム内で代表者を決め、代表者は前に出てスタッフが持っている50音カードの中から1枚引きます。
2. 1で引いたカードに書かれている文字で始まる言葉を各チームで話し合い、紙に書き出します。スタッフはストップウォッチなどで5分計測しておきましょう。
3. 5分が経過したら、スタッフは終了の合図を出しましょう。チーム内で書き出した言葉の数を数え、書き出した言葉が最も多かったチームの勝ちとなります。

進め方のコツ

・書き出した言葉をグループごとに発表してもらい、おかしな言葉がないかを全員で審判すると、よりゲームが盛り上がります。

アレンジ

・参加者がゲームに慣れてきたら「引いたカードの文字から始まる言葉」という条件に加え、文字数を指定(例:4文字の言葉など)してもOKです。
・書き出した言葉の数ではなく、解答全体の文字数で順位を決めるゲームにアレンジしてもOK。その場合は、書き出した紙をスタッフが回収し、1文字1点としてスタッフが文字数を数えましょう。

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今回紹介したレクリエーションは視覚への刺激、手指の運動、発声機能の向上といった身体面の効果のほか、思考力の向上、創意工夫、協調性・競争心を養うといった精神面の効果も期待できます。参加者にレクリエーションを行うことで得られる効果をお伝えしたうえで、是非現場でも取り入れてみてください。

イラスト:SMILES FACTORY
文:小沼奈央(レ・キャトル)

教えてくれたのは…

大野 孝徳さん

合同会社A-assist代表、介護福祉士、介護予防指導士、レクリエーション・インストラクター。学生時代は子ども会集団指導者講師として岐阜県内でレクリエーション指導に従事。そこでの経験が評価され、介護業界に入職。介護職・相談員・管理職、在宅・施設両面での介護業務と、介護現場において幅広く活躍。2016年に独立し、A-assistを設立。訪問型介護予防体操教室やレクリエーションサポート活動を展開。現在も現場に入り介護福祉士として従事する傍ら、「え~(良い)アシスト」を提供するべく全国を対象に事業を展開している。

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