作業療法士になるには? 大学と専門学校を比較|おすすめの大学を紹介!
病院やリハビリテーションセンター、障害者支援施設などで活躍している作業療法士。この仕事に就くためには、資格を取得することが必須となります。
作業療法士資格を取得するためには、大学や専門学校で所定の科目を履修する必要があり、長期的な計画を立てたうえで経験を重ねていかなければなりません。ここでは、そんな作業療法士になるための方法やおすすめの大学などをご紹介します。
- 作業療法士になるには?
- 作業療法士を目指すなら? 大学と専門学校はどこがちがうの?
- 作業療法士を目指せる! おすすめの大学を紹介
- 東京都立大学|健康福祉学部 作業療法学科
- 杏林大学|保健学部 作業療法学科
- 神奈川県立保健福祉大学|保健福祉学部 リハビリテーション学科
- 北里大学|医療衛生学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻
- 大阪府立大学|地域保健学域 総合リハビリテーション学類 作業療法学専攻
- 大阪保健医療大学|保健医療学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻
- 福岡国際医療福祉大学|医療学部 作業療法学科
- 九州栄養福祉大学|リハビリテーション学部 作業療法学科
- 総合的な知識と技術を学んで作業療法士を目指そう!
作業療法士になるには?
医療系・福祉系の幅広い施設で活躍している作業療法士になるためには、その仕事内容や資格の取得方法を知っておかなければなりません。作業療法士の詳細な仕事内容と資格自体の特徴、および受験資格について確認しておきましょう。
作業療法士はどんな仕事をするの?|障害者の機能回復を支援する
作業療法士とは病気などを原因とした心身機能の障害を抱える人をサポートし、機能を回復することを職務とする職種です。具体的にはこのような問題を改善するための指導や訓練、援助がおもな仕事内容となり、それにともなうプログラムの作成や面談、情報収集などもおこなわなければなりません。
作業療法士は、厳密にいうと医療技術者に区分されます。そのため、日々の業務では医学的見地に立つことが不可欠です。とくに病院やリハビリテーションセンターなどで仕事をする場合、医師や看護師、理学療法士などとチームを結成したうえで、訓練プログラムの作成などをおこなうこともあります。
作業療法士についてはこちら:作業療法士として働くために
作業療法士は国家資格|国家試験をクリアしよう
作業療法士になるためには、資格を取得しなければなりません。作業療法士資格は、ほかの多くの医療系資格と同じように国家資格として認定されています。そのため、作業療法士資格を取得するには国家試験に合格しなければならないのです。
このことから、作業療法士を目指す人は、まずは国家試験への合格を最初の目標とするのがよいでしょう。
受験資格|大学や専門学校などで3年以上学ぶ
国家試験には受験資格が設けられており、その条件を満たさないと受験することすらできません。このことは、作業療法士の試験に関しても同様です。
作業療法士試験の受験資格としては、大学や専門学校などの作業療法士専門課程で3年以上学ぶことが定められています。そのため、作業療法士になるためにはいずれにしても学校へ通う必要があり、独学だけで資格を取得することはできません。
作業療法士を目指すなら? 大学と専門学校はどこがちがうの?
上述したとおり、作業療法士になるためには大学か専門学校で作業療法士専門の課程を修了しなければなりません。つづいては、作業療法士の国家試験で定められた受験資格を満たすうえで大学と専門学校にはどのような違いがあるのかを解説していきます。
1. 教育目的や内容の違い|一般教養と専門科目
作業療法士を目指すうえで大学と専門学校には、教育目的と学習内容において明確な違いがあります。大学の場合、一般教養も含めた幅広い知識を身につけることができますが、専門学校では作業療法士の仕事に特化した、より専門的な知識を身につけていくことになるのです。
これは専門学校が資格取得だけをおもな目的としているためで、たとえばすでに作業療法士に特化していない大学や短大を卒業している方の場合は専門学校へ通ったほうが効率的といえるでしょう。
2. 学ぶ年数|4年と3年
作業療法士試験の受験資格を満たすために通う大学と専門学校には、学ぶ年数においてもはっきりとした違いがあります。大学の場合はより広い分野について学ぶことから4年間の通学が必要ですが、専門学校は3年が基本です。
ただし、専門学校のなかにも4年をかけてより専門的な知識や技術を学べるところがあるため、入学前にカリキュラムをよく比較しておくようにしましょう。
3. 学費|大学は高め
作業療法士試験の受験資格を満たすために大学、もしくは専門学校へ通う場合、学費の違いについてよく理解しておくことが大切です。大学は学ぶ年数が長いぶん、学費はどうしても高めとなってしまいます。
これに対して専門学校の場合、3年制の学校は学費が若干安くなりますが、4年制の場合は大学と同様に割高となるため、予算を決めたうえで学校選びをするのがおすすめです。
4. 学位|大学院を目指すなら?
できるだけ早く作業療法士になりたいというわけではない方の場合、大学院へ進み、より専門的な知識や技術を身につけるという選択肢もあります。大学で作業療法士の専門課程を選択した方の場合、卒業時に学士の学位を取得できるため、そのまま大学院を目指すことが可能です。
一方、専門学校は4年制だと高度専門士で大学院を目指せますが、3年制だと専門士となるため、編入などをしないと大学院へ進むことはできません。
作業療法士を目指せる! おすすめの大学を紹介
じゅうぶんな時間をかけて作業療法士を目指したいという方には、大学で専門的な知識や技術を身につけながら国家試験の受験資格を満たすようにするのがおすすめです。
つづいては国家試験の受験資格を満たせるだけでなく、作業療法士として働くうえでも意義のある知識・技術を身につけられるおすすめの大学をご紹介します。
東京都立大学|健康福祉学部 作業療法学科
都内の大学に通いながら作業療法士を目指すのであれば、「東京都立大学」が候補のひとつとなるでしょう。
こちらの大学の「健康福祉学部 作業療法学科」では4年間のカリキュラムを通して、講義や実習だけでなく、リハビリテーション施設の見学などにも参加でき、より実践的な経験を積むことが可能です。
杏林大学|保健学部 作業療法学科
都内の私立大学で作業療法士を目指すのであれば、医療・保健関連のカリキュラムが充実している「杏林大学」も候補のひとつとなります。
同大学の「保健学部 作業療法学科」は文字どおり作業療法専門の学部となっており、卒業後を見据えた総合的かつ実践的な経験を積みたいという方におすすめです。
神奈川県立保健福祉大学|保健福祉学部 リハビリテーション学科
神奈川県内でおすすめなのが「神奈川県立保健福祉大学」です。医療や保健、福祉分野に関するカリキュラムが充実している同大学では、「保健福祉学部 リハビリテーション学科」にて作業療法士を目指すことができます。
また、同大学には2019年度の作業療法士国家試験において合格率100%を記録したという魅力もあります。
北里大学|医療衛生学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻
神奈川県内の私立大学でおすすめなのが「北里大学」です。こちらの大学には「医療衛生学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻」があり、こちらで作業療法士に特化したカリキュラムを受けることができます。
また、医療や保健、福祉関連の設備が充実しており、実際の作業療法士の仕事に近い経験を在学中から積める点も同大学の魅力です。
大阪府立大学|地域保健学域 総合リハビリテーション学類 作業療法学専攻
関西地方でおすすめなのが「大阪府立大学」の「地域保健学域 総合リハビリテーション学類 作業療法学専攻」です。
こちらでも作業療法に特化したカリキュラムが組まれていることから、実践的な経験を積むことができます。また、このカリキュラムは世界作業療法士連盟(WFOT)の養成施設認可を受けており、世界水準の教育を受けることが可能です。
大阪保健医療大学|保健医療学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻
「大阪保健医療大学」もまた、関西地方で作業療法士を目指す方にとって有力な選択肢のひとつとなります。
こちらの大学の「保健医療学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻」では作業療法の基礎だけでなく、スポーツや動物とのふれあいなどを取り入れたリハビリテーションについて学ぶことが可能です。そのため、機能回復プログラムを創意工夫する能力を養うことができます。
福岡国際医療福祉大学|医療学部 作業療法学科
九州地方でおすすめなのが「福岡国際医療福祉大学」です。医療・福祉系の設備や施設が充実しているこちらの大学では、「医療学部 作業療法学科」にて作業療法を専門的に学ぶことができます。
定員が40名と若干少なめになっており、少人数で講義や実習がおこなわれる点も大きな特徴といえるでしょう。
九州栄養福祉大学|リハビリテーション学部 作業療法学科
「九州栄養福祉大学」もまた福岡県内にある大学です。こちらの大学の「リハビリテーション学部 作業療法学科」でも、作業療法について専門的に学ぶことができます。
また、この学科では学内菜園において野菜の栽培・収穫もおこなっており、食と健康を関連づけながら作業療法について学ぶことも可能です。
総合的な知識と技術を学んで作業療法士を目指そう!
作業療法士になるためには国家試験に合格する必要があり、まずは受験資格を満たすことからはじめる必要があります。そのためには大学と専門学校のいずれかに通う必要があり、それぞれのメリット・デメリットをよく比較することも忘れないようにしましょう。
大学では4年間を通じて作業療法全般だけでなく一般教養などについても幅広く学べるため、就職後に活かせる経験を在学中に積んでおきたいという方にはとくにおすすめです。
引用元:
厚生労働省 作業療法士国家試験の施行
厚生労働省 職業情報提供サイト 作業療法士(OT)
東京都立大学 作業療法学科
杏林大学 作業療法学科
神奈川県立保健福祉大学 リハビリテーション学科
北里大学 医療衛生学部
大阪府立大学 作業療法学専攻
大阪保健医療大学 作業療法学専攻
福岡国際医療福祉大学 作業療法学科
九州栄養福祉大学 作業療法学科