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ヘルスケア 2021-11-24

運動音痴でもできる「腹圧」で動ける体に!【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.42 フィットネストレーナー 古川杏梨さん #3】

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ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

これまで前編・中編にわたり、宅トレインストラクター・健康管理士として運動習慣の大切さを伝えている古川杏梨さんにお話しをお聞きしてきました。うつ病と摂食障害を乗り越えトレーナーとして運動の大切さを知ったという杏梨さん。トレーニングを通じて、多くの人と一緒に成長する喜びを感じるようになり、その輪を広げる活動を続けています。

後編では、杏梨さんが12万人以上のInstagramフォロワーに支持されている理由、そして杏梨さんのレッスンへのこだわりについてお聞きします。

お話を伺ったのは…

フィットネストレーナー 古川杏梨さん

宅トレインストラクター・健康管理士一般指導員として運動習慣、生活習慣病の予防を伝える。現在は「どんな人にも健康の為の運動習慣を」をモットーに、オンラインサロンでの指南や雑誌記事監修、SNSでの配信を通じて発信し続けている。書籍『おうちでストレス解消・気持ちがアガる!あげ筋トレ』(KADOKAWA)。

Instagram:@anna97114

運動嫌いな友人のために始めたInstagramに、運動が苦手な人たちが注目!

杏梨さんのInstagramのフォロワー数は現在12.5万人。
フリーランスになった今は生徒さんを集めるツールにもなっている。

―杏梨さんのInstagramのフォロワー数は12万人を超えています。フォロワー数が増えたきっかけなどはあったのでしょうか?

Instagramは、ジムで働いていた産休の間に始めました。最初はジムに通えない友達のために、トレーニング方法をアップし始めたんです。その友達も私と同じで運動が全くできない子で、仲が良いから普通のトレーニングでは絶対に運動しないこともわかってたんですよね。

だから、どうやったらその子が運動を続けられるかを考えて。最初は写真でアップしていたんですが、その子には動画のほうが伝わるだろうなと思ってトレーニング動画をアップするようになりました。あとはその子にも伝わるような言い回しを必ず使うようにしました。大腿四頭筋とか言ってもわからないので、太ももの前側とかお尻の外側、という感じで。

そうしたら運動が苦手だけど運動しなきゃと思っている方がたくさん集まってくれて、あっという間にフォロワーが増えたんです。

ビジネス用語で「ペルソナ」というんですが、1人のためにしていたら、その子に似た人たちが集まってくれたんですよね。

―ではSNS対策のようなことは、あまりしていないんですか?

そうですね。投稿する頻度も決めていません。ファンを増やそうと思ってしたこともなくて、ただ友達が運動を続けられるようにと思ってしていたことです。

でも続けるうちにフォロワーさんから「こういうのが見たいです」といったリクエストをいただくことも増えたので、そういった声に応えるというのはずっと続けています。必要としてもらえるのが、とてもありがたいです。

体の動かし方がわからない人でも楽しく習慣にできる伝え方を意識

現在はフリーランスで、オンラインサロンでのレッスンを提供中

―今はオンラインでのグループレッスンがメインとのことですが、レッスンで大切にしていることはありますか?

Instagramもそうなんですが、私のレッスンに興味を持ってくださる方には、体の動かし方がわからない人が多いんです。私はもともと運動音痴なんですが、そういう人って運動の神経伝達が遅いんですよね。言われてやろうとしたことと、実際の動作が噛み合わなかったりする。

だからまずは、体の動かし方がわからない人に動かす方法を伝える、ということをベースに考えています。その方のトレーニングの目的がダイエットだとしても、痩せることより先に体を動かす準備が先だと思えば、それに合わせてプログラムを組む。そうすることで、運動に対するハードルを低くしてあげるんです。

―たしかに、いざ運動するときに上手く動けないと続ける気がなくなりそうです。

そうなんですよ。スタートでできないと拒絶しちゃいますよね。運動が嫌いになってしまう理由として、小さいころ運動ができなかったときに根性論で「どうしてできないんだ」と言われたり、みんなができているのに自分だけできなくて恥ずかしかったという経験が大きいと思うんです。

私は運動ができなくて「こんなのもうヤダ」「私ってダメなんだな」と思ってしまったタイプなので、その気持ちがすごくわかるんです。だからこそ、誰でもできるようにトレーニングを考えたいなと思っています。

できることから少しずつ。苦にならず体が変わるから続けられる!

インタビュー中も体を使って、体の動かし方を解説してくれました

―オンラインでのグループレッスンで気をつけていることはありますか

1人1人の名前を必ず呼ぶことですね。画面越しでもそこにいると思って話しかけています。グループレッスンでも全員のことを見ていると伝えたいので、それぞれができていることを見つけたら必ず言葉にします。アーカイブを見てトレーニングする方もいるので、その場合は「こんな風に動いているかも」と想像して、「今こうなってないですか?」と伝えたり。

あと画面越しでもすごく動作を見ますね。私が動きながら1人で何かを進めることはあまりありません。見本を見せたら生徒さんが10回やっている間に、画面に近づいてどんな風に動いているかをチェックします。そうすると、それぞれの体の動かし方のクセもわかりますし、できない場合の改善点も伝えられるんです。

腹筋ができない、スクワットがうまくできないという方には、筋力的にできない場合と体の動かし方がわからない場合があります。その方の体や動作を見れば、どうやったらできそうかわかるんです。できなかったことが、できるようになるのを見られるのは、すごく楽しいですね。

―運動が苦手な方におすすめの動作があれば教えて下さい。

運動が苦手な方や運動する習慣がなかった方は、最初に腹圧、お腹に力を入れることから始めます。はじめて運動を教えるときには、「使っていない筋肉から動かしましょう」とお伝えしているんです。お腹の筋肉って、どうしても使わなくなっちゃうんですよね。

私も最初は、お腹に力を入れることから始めました。運動が嫌いでも、腹圧を上げる動作は息をするのと同じくらい簡単にできたんです。簡単だけど、見た目も変わるし続けられる。だからぜひ取り入れて欲しいです。

杏梨さんおすすめ!腹圧を上げる動作

おへそ指3本分下に手を当て、お腹と背中が薄くなるように上に持ち上げる。

そのまま、背骨に向かって筋肉のコルセットをキューッと締めるように、フーッと息を吐く。

猫背になっている人に腹圧を上げてもらうと、背筋も伸びてすごく若く見えるんです。鏡で猫背の自分と腹圧を入れた自分を見比べると、見た目が全然違うから「あ、運動しよう」って思ってもらえるんですよね。

そうやって腹圧を上げることを習慣にできたら、また次のステップへと段階的に上げていく。すると、「こんなに簡単だったんだ」と思えるから、運動を続けられるようになるんです。

―ありがとうございました!
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ご自身の経験から、運動が苦手な人のことを考えたレッスンや投稿を続けたことで、多くの人から支持されるようになった杏梨さん。生徒さんに寄り添う姿勢があったからこそ、トレーナーとして成功できたんですね。杏梨さんのトレーナーマインド、ぜひ参考にしてみてください。

取材・文/山本二季
撮影/高嶋佳代

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