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特集・コラム 2021-12-10

看護助手の一日の流れについて紹介|看護助手にも夜勤はあるの?

看護助手とは、看護師の業務をサポートし、医療チームの一員として患者に関わりながら働ける仕事です。看護師や准看護師とは異なり、資格や特別な経験を持っていなくても働くことができます。

しかし、看護助手という言葉に馴染みがなく、具体的な仕事内容を知らない人や看護師や准看護師と混同してしまっている人もいるのではないでしょうか。今回は看護助手の一日の流れやくわしい業務内容、夜勤業務についてご紹介します。

看護助手の一日の流れについて紹介!

医療の現場において欠かせない存在の看護助手ですが、実際どのような仕事をしていて、日々どのように働いているのでしょうか。ここでは、看護助手の具体的な業務内容や一日の流れについてご紹介します。

看護助手の仕事内容とは|看護師の補助・患者さんのケア

看護助手の仕事内容は、大きくわけて看護師のサポートと患者の身の回りの世話に2つにわけられます。いずれの業務も看護の専門的な判断を必要としない業務であり、医療行為はおこないません。

看護師のサポートとは、その名のとおり看護師の仕事をサポートする業務です。診察時の手伝いやケアのサポートをしたり、看護業務などの記録を実施したりします。ときには、看護師からのメッセージや検査結果を別の診療科の医師に報告業務をこなすこともあるのが特徴です。

一方、患者さんの身の回りのお世話では、ベッドのシーツ交換や清掃などの環境整備、患者の食事の配膳や下膳、入浴介助、検査出しをすることも看護助手の仕事のひとつとなっています。

一日の流れは配属先によって違う

看護助手がおこなう業務は、看護師のサポートと患者の身の回りのお世話というところは、どの配属先でも同じです。

しかし、配属先が異なる看護助手がまったく同じ業務や役割を与えられているわけではありません。そのため、配属先によって1日の業務内容や役割は大きく異なります。

病棟勤務の流れの例を紹介!

先ほどは、看護助手の仕事内容を大きく2つにわけてご紹介しました。ここでは、病棟に勤務する場合での一日の流れの一例をご紹介します。

午前|申し送り・食事や入浴介助・シーツ交換など

まず申し送りを受け、業務上注意すべき事項や患者の情報について把握します。その情報を把握したうえで、朝食の準備や配膳と食事介助、入浴介助やシーツ交換など、清潔ケアと環境整備を看護師とともに、もしくは看護師の指示のもとで実施していくという流れです。

ケアをする患者が多い場合は、看護師と協力しながら実施していきますが、看護師の指示の
もとでおこなう場合は、状態が安定している患者が割り当てられます。

昼|配膳・食事介助・休憩など

昼は、朝食と同様に昼食の準備や配膳、食事の介助を順次実施していきますが、食事の準備には配茶やエプロンを装着することなども含まれるのが特徴です。食事介助をおこない、下膳が落ち着いてから、順次休憩となります。

午後|入浴介助・清掃・着替えの手伝いなど

午後は、午前と同様に入浴介助などの清潔ケアを実施していきます。また、その後の着替えの手伝いなども実施。

また、病棟内で退院がある場合は、退院後の部屋の清掃をおこなうことも、看護助手の役割のひとつです。

外来勤務の流れの例を紹介!

つづいては、外来で勤務をする場合の一日の流れについて確認しておきましょう。外来勤務では、対象としている患者が異なるのが特徴です。したがって、病棟に配属となっている看護助手とは異なる業務内容、役割があります。

午前|診察室の清掃・診察補助など

緊急外来がある場合は、夜勤者からの申し送り事項の確認や看護師長からの連絡事項の伝達からはじまるのが一般的です。その後、当日の予約状況をチェックし、診察室の清掃、診察の補助などをおこないます。

また、病棟や医事課にカルテを届けに行ったり、検査室に検体を運んだりといった業務も看護助手の役割です。

昼|休憩

午前の診察が落ち着いたタイミングで、1時間の休憩をはさみます。この休憩時間は外来の患者の状況次第となるため、時間のずれはよくあることです。

午後|清掃・診察補助など

午後からも午前と同様に診察の補助をおこないながら、診察室の清掃をしていきます。診察が終わったタイミングで物品の補充や器具の洗浄の依頼、機材の確認をおこない、業務終了です。

外来勤務の業務は診察の補助と診察室の清掃・物品の補充がおもな業務内容となり、患者の身の周りの世話となる業務はほとんどありません。

看護助手にも夜勤はあるの?

看護師や准看護師に夜勤があることはよく知られていますが、看護助手として勤務する場合には、夜勤はあるのでしょうか。ここでは、看護助手の夜勤の有無とその業務内容についてご紹介します。

看護師の夜勤についてはこちら:URL(K‐363公開後リンク貼る)

看護助手にも夜勤はある!

入院施設のある病院や介護施設では、24時間体制でスタッフが常駐して勤務するため、看護助手にも夜勤の業務はあります。夜勤時は看護師の負担も増えるため、夜間に働ける看護助手の募集は多いのが特徴です。

ただし、夜勤の有無については、病院や介護施設、契約内容などによって異なるので、求人などを事前に確認しておくようにしましょう。

夜勤の業務内容とは?|看護師の補助・就寝の案内など

夜勤の業務は夕方16時もしくは17時ごろに開始となり、翌朝の9時頃までの勤務となります。おもに看護師の補助をおこなうことと患者の身の回りの世話をするということは、日勤と変わりません。

消灯時間が迫ってきたら、就寝の案内などをおこないます。実際の業務内容の詳細は、配属されている病棟によって異なるのが特徴です。

夜勤の流れの例を紹介!

つづいては、夜勤の流れの例をおおまかな時間別にご紹介していきます。夜勤は、どのような流れでおこなわれているのでしょうか。

夕方~0時まで|日勤から引き継ぎ・体位変換など

夕方~0時頃までの業務内容については、日勤者からの引継ぎや体位変換などがおもな業務です。日勤者から引継ぎを受け、患者それぞれの情報を把握したうえで、業務を実施していきます。

勤務開始となる夕方は患者の夕食時間となるため、夕食の準備や配膳、下膳、食事介助をしたあと、2時間ごとの体位変換をおこないながら、就寝の準備をしていくという流れです。

0時頃|オムツ交換・体位変換・仮眠など

0時頃は、基本的に患者は就寝している時間帯です。このとき、失禁する患者にはオムツの確認をおこない、必要に応じてオムツ交換、体位変換を実施。

また、看護師や看護助手たちは、この時間に交代で仮眠休憩に入ります。

3時~朝まで|オムツ交換・日勤への引き継ぎなど

3時~朝までの業務内容としては、患者が就寝したあとの業務内容と同様に、患者の状態に応じてオムツ交換や体位変換をしていきます。
8時頃になると朝食となるため、食事の準備や配膳、下膳、食事介助をおこなうことになるでしょう。朝、日勤者が出勤したら、引継ぎをおこなって業務は終了です。

日勤との違いとは? 看護師との密な連携が必要に

看護助手の夜勤と日勤との違いとしては、夜勤中には検査室への搬送や入浴介助、シーツ交換などの業務がないので、業務量としては日勤より夜勤の方が少ないでしょう。

しかし、だからといって夜勤の方がラクなわけではありません。日勤と比べて少ない人数で患者の対応をしなければいけないため、夜勤業務の方が身体的にも、精神的にも大変となる場合が多くなります。少ない人数で業務をこなさなければいけないため、より密に連携して業務をしていくことも大切です。

看護助手は看護師と連携しながら現場を支えるお仕事!

今回は、看護助手の一日の流れや業務内容の詳細と役割についてご紹介しました。看護師のサポート、患者さんの身の回りの世話をおこなうという点では、日勤でも夜勤でも大きな違いはありません。ただし、夜勤業務は日勤よりも少ない人数で、看護師と協力して患者への対応もこなす必要があります。

看護助手は医療の現場では欠かせない存在であり、看護師と連携しながら現場を支える非常にやりがいのある仕事です。看護助手という仕事に興味がある方は、働いてみてはいかがでしょうか。

引用元サイト
厚生労働省 職業情報提供サイト 看護助手
日本看護協会 看護チームにおける看護師・准看護師及び看護補助者の業務のあり方に関するガイドライン及び活用ガイド

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