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特集・コラム 2022-06-21

【見本あり】保育士の職務経歴書とは? 基本的な書き方とポイントを紹介

子どもたちの身の回りのお世話や、成長を手助けする保育士。現在保育士として働いている人のなかには、さまざまな理由でほかの保育園への転職を考えている人もいることでしょう。

保育士が転職する際は、履歴書とあわせて職務経歴書の提出が必要になるのが一般的です。そこでこの記事では、保育士の職務経歴書の書き方やポイントを紹介します。

保育士の職務経歴書とは?

転職する際には自分自身の経験や実績を伝えるだけではなく、自己PRを記入してアピールすることが大切です。

そこで今回は、履歴書と職務経歴書との違い、さらに作成時に押さえておくべき6つのポイントをくわしくご紹介します。

そもそも「職務経歴書」とは? なぜ必要なの?

そもそも職務経歴書とは、自分自身が持っているスキルやキャリアなどを、転職希望先にアピールするための書類のことです。これまでどのような保育園で勤めてきたのか、そこではどのような役割があり、実績を上げてきたのかなどの内容を記載できます。

転職希望先としては、採用した際にどのような働きをしてくれるのかなどを知れる資料となるため、重要な書類のひとつです。

履歴書とはどこが違うの?

職務経歴書は自分自身のスキルやこれまでの実績などをアピールする書類ですが、履歴書は名前や生年月日、住所などの基本的なプロフィールを紹介するための書類です。

また、履歴書はある程度フォーマットが決まっているため、アピールしたいポイントを十分に伝えられません。一方で、職務経歴書の様式は自由であるため、アピールしやすくなっています。

押さえておきたい基本的な作成ポイント6つ

転職の経験が少なければ、これまでに職務経歴書を書いたことがない人もいるかもしれません。ここでは、職務経歴書を書くうえで押さえておきたい基本的な作成ポイントをご紹介します。

1. 日付は和暦・西暦どちらでもOKだが統一を

職務経歴書に書く日付は、とくに転職希望先からの指定がなければ、和暦・西暦どちらを記載してもかまいません。

ただし、和暦と西暦を混同させないように注意し、必ずどちらかでまとめるようにしましょう。また、履歴書とも揃えることで、まとまっているという印象を与えられます。

2. 手書きの場合|ていねいな字で書く・修正液は使わない

転職希望先から職務経歴書を手書きで書くことが指定されている場合は、ていねいな字で書くように心がけましょう。パソコンの場合とは異なり、手書きの場合は文字で印象を変えてしまうことがあるからです。

また、万が一書き間違えてしまった場合は新しい用紙に書き直すようにします。決して、修正液は使用しないようにしましょう。

3. 見出しを利用してわかりやすく書く

職務経歴書は、転職希望先に自分自身のスキルや経験などをアピールするために作成するものです。ただ文章を羅列しているだけでは、アピールするポイントがわかりにくくなってしまうでしょう。

そのため、適宜見出しをつけるなどして採用担当者が読みやすく、そしてわかりやすいように書くことが大切です。

4. 箇条書きで時系列に沿って簡潔に書く|職務・資格取得など

職務経歴書で職務・資格取得などの情報を書く場合には、箇条書きで時系列に沿って書くのがおすすめです。

さきほどもご紹介したように、職務経歴書は採用担当者が見やすく、わかりやすくすることが重要。そのため、箇条書きを使うことで要点を明確に伝えられるでしょう。

5. 略語は使わず正式名称で書く

職務経歴書のなかで、以前勤めていたところの企業名を書くこともあるでしょう。その場合、(株)や(社)、(財)などの略語は使わないようにしなければなりません。

必ず、株式会社○○や社団法人○○、財団法人○○などといった正式名称で書くようにしましょう。

6. 提出前に見直し、誤字脱字をチェック

職務経歴書に限った話ではありませんが、提出する際には必ず見直し、誤字や脱字がないかをチェックするようにしましょう。

誤字や脱字があると大切な書類であるにも関わらず確認していないと感じ取られ、悪い印象を与えてしまう可能性があります。

保育士の職務経歴書の記入項目

ここからは、実際に職務経歴書にはどういった項目を記入すればよいかを紹介します。

職務要約

職務要約とは、その先に続く職務経歴全体の「まとめ」にあたる項目です。トータル250文字以内、3~4行を目安に簡潔な文章で記入しましょう。

職務経歴

職務経歴には、働いていた保育園の情報や自分の立場とあわせて、業務内容を記入します。具体的な記入内容は以下の項目です。

・保育園の名称
・在籍期間
・雇用形態
・園児数・職員数
・役職
・雇用形態
・担当したクラス
・業務内容

所持資格・スキル

保育士の資格をはじめ、仕事に活かせそうな関連資格やスキルなども記入します。資格名は取得年月日とあわせて正式名称で記入しましょう。

自己PR

職務経歴書の最後に記入するのは自己PRです。4~5行程度、500文字以内を目安に自分の強みやスキルをアピールしましょう。また、そのスキルが転職希望先ではどのように役立てられるか、どのように活かしたいかを示して、文章を締めくくります。

各項目のポイント

ここからは、さきほど紹介した項目を記入する際のポイントをお伝えします。どのようなことに気を付けながら書くとよいか、確認しておきましょう。

職務要約|採用担当者に興味を持ってもらおう

職務要約は、担当者が最初に目にする項目です。したがって、その先を読みたくなるよう担当者の興味を惹きつける必要があります。

長すぎたり、分かりにくい文章だったりすると、最後まで読んでもらえない可能性があるため、読みやすさを重視して端的に記入しましょう。

どんな職場で、何歳児のクラスを担当し、どんな仕事に取り組んできたかを具体的に述べることが大切です。保育園の規模や担当した園児の数を記入することで、伝わりやすくなります。

職務経歴|時系列を意識して作成しよう

職務経歴は、履歴書にあわせて時系列に沿って記入すると読みやすくなります。「担当したクラス」も時系列を意識し、担当した期間とあわせて園児の数も記入しましょう。

「業務内容」は、もっともアピールしたいものを一番上にして、どんな些細なことでも漏れなく記入することが大切です。自分ではあまり役に立たないと感じているスキルでも、転職希望先では必要とされる可能性があります。

また、複数の職場を経験している場合でも、履歴書と同様に時系列で記入するのがおすすめです。

所持資格・スキル|保育に関する資格やスキルを書こう

保育士の資格以外にも、リトミックや英会話など保育現場で役立つ機会のありそうな資格やスキルは、積極的にアピールすることが大切です。資格によっては名称が変わっていることもあるので、最新の情報をチェックし正しい名称で記入しましょう。

ピアノやPCスキルなども、どれくらいの経験があるか・どんなことができるかなどとあわせて記入すると、アピールにつながります。

また、取得予定の資格があれば、勉強中の旨を添えて記入するのがおすすめです。

自己PR|エピソードを交えて具体的に書こう

自己PRはとくに重視される項目です。これまでの経験やスキルを思いつくままにアピールするのではなく、具体的なエピソードを交えて簡潔に書きましょう。

記入する際は、転職希望先がどんな保育士を求めているのかを把握し、それに合ったスキルや仕事に対する熱意を伝えることが大切です。

以下で3つ例文を紹介します。

子どもたちとの信頼関係を築けた

私が保育士として子どもたちと関わるなかで、もっとも大切にしていることは「相手の立場になって考えること」です。なぜなら、子どもたちの立場に立ち、寄り添い、信頼関係を築くことで、子どもたちの心の成長につながると実感したためです。

とくに悪いことをした場合、ただ注意するのではなく、一度子どもの立場になることで、子どもの心を理解することができ、子どもの心に働きかける。そうすると、子どもはより理解してくれ、子どもの成長にもつなげられます。

職場環境を改善

私は以前の職場で、主任として人間関係のよい、風通しのよい職場にできるように努めてきました。子ども好きという想いはもちろんありますが、しかし好きという気持ちだけではなかなか続けられません。

保育士を退職していく理由としては、人間関係や職場の雰囲気などが上位に上がります。そのため、20人の保育士に毎日声をかけ、定期的に面談をしていくことで、保育士の現状を理解し、問題点があれば改善するように努めました。その結果、ここ数年で退職する保育士がいなくなりました。

得意分野を活かした行事を企画

リトミックで、子どもたちの集中力や創造性を高めることが私の得意分野です。これまでリトミックに関する研修会に繰り返し参加し、実際に園で行事の企画や運営を通して実践してきました。

リトミックに関わる行事は、子どもたちにも保護者にも好評でした。この経験をぜひ貴園でも活かしていきたいと考えています。

【見本】保育士の職務経歴書

ここまでお伝えした内容をもとに、保育士の職務経歴書の見本を紹介します。見本の内容を参考に自分の経験やスキルをあてはめ、自分だけの職務経歴書を作成しましょう。
職 務 経 歴 書
2024年×月×日現在
氏名 〇〇 〇〇

■職務要約
〇〇大学卒業後、社会福祉法人●●の〇〇保育園に入職し、子どもの個性と子ども同士の関わり合いを大切に、0~4歳児までのクラス担任と、全クラス(120名)のリトミック指導をしてきました。発達段階に応じて指導案を作り、ほかの職員にも教えながら進めたことで、園全体で一丸となって取り組むことができました。また、音楽を通じて子ども同士の関わり合いが増え、職員と子どもとのコミュニケーションも円滑になったと自負しています。

■職務経歴

20××年×月~現在 社会福祉法人●● 〇〇保育園 (認可保育園)
園児数:120名 職員数:25名 (20××年現在)

在籍期間:×年×カ月

雇用形態:正社員

担当したクラス:

20××年4月~20××年3月 0歳児クラス(園児×名)

20××年4月~20××年3月 2歳児クラス(園児×名)

20××年4月~20××年3月 1歳児クラス(園児×名)

20××年4月~20××年3月 4歳児クラス(園児×名)

20××年4月~20××年3月 3歳児クラス(園児×名)

【業務内容】

クラスの運営

・各クラスのリトミック企画・実施

・保護者対応

・連絡帳の記入

・クラスだよりの作成

・行事の企画・準備・運営

・年間計画の作成

・指導計画(月案・週案・日案)の作成

・ピアノ演奏

・実習生の指導

・教材準備

 

■所持資格・スキル
【資格】

取得年月 資格名
20××年×月 保育士資格
20××年×月 リトミック指導者
20××年×月 JADP認定チャイルドコーチングアドバイザー

 

【スキル】
・リトミック指導
・ピアノ
・PC(Excel・Word・Power Point)の基本操作
・日常英会話(高校・大学で短期留学経験あり)

■自己PR
前職では、子どもひとりひとりの個性を最大限に引き出し、子どもたち同士の関わり合いを大切にすることを心がけてきました。入職4年目にリトミック指導者の資格を取り、ほかの職員に、リトミックが「子どもの発達をどうサポートできるか」を熱心に伝えたところ、園全体で取り組むことにつながりました。指導案を作るなかで、発達段階に応じた指導を学びなおすきっかけにもなっています。全クラス120名のリトミックを担当させてもらった結果、以前よりも子どもたちの関わり合いが増え、あいさつや返事など職員と園児とのコミュニケーションも円滑になりました。貴園では、モンテッソーリ教育のもとリトミックにも力を入れているということで、この経験を活かして子どもたちの個性や魅力を引き出す手助けをしていきたいです。
以上

熱意が伝わる職務経歴書を作成して転職を成功させよう!

職務経歴書は、自分自身のスキルや経験をアピールする大切な書類です。自己PRを具体的にアピールすることで、実際に採用された際にはどのような役割を果たせるのか、どのようなスキルを活かせるのかなどを転職希望先に伝えられます。

今回紹介した内容を参考に、自分の熱意が伝わる職務経歴書を作成して転職を成功させましょう。

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