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特集・コラム 2022-10-04

ホームヘルパー2級の資格を履歴書に書くときの注意点とは?正しい記載方法と介護職員初任者研修との違いについて解説

ホームヘルパー2級は、2013年に名称やカリキュラムが変更されており、現在では取得できない資格です。そこで、ホームヘルパー2級の資格を活かして介護に携わる仕事がしたい方に向けて、資格を履歴書に書くときの注意点や記載方法、変更後の介護職員初任者研修との違いについて解説します。

ホームヘルパー2級は履歴書に書ける

ホームヘルパー2級は新たに取得できませんが、取得済みの方は履歴書に記載できます。介護職の採用では有利になる資格のため、記載することをおすすめします。ただし、記載方法には次の3つの注意点があります。

注意点①正しい名称は「訪問介護員2級養成研修課程修了」

実は「ホームヘルパー2級」は、資格の正式名称ではありません。正式名称は「訪問介護員2級養成研修課程修了」であり、その名のとおり研修過程の修了を証明するものです。

履歴書の資格欄に「ホームヘルパー2級」と記載すると、介護職の知識に疑問を持たれてしまうこともあるため気をつけましょう。

正式名称よりもホームヘルパー2級という名称が浸透しているのは事実です。漢字も多く長いため間違えやすい名称ですが、一生活かせる資格のため、この機会に正式名称を覚えておきましょう。

注意点②介護職員初任者研修の場合には名称が異なる

現在、ホームヘルパー2級に値する資格の正式名称は「介護職員初任者研修」です。ホームヘルパー2級と同等の資格ですが、正式名称は異なります。

したがって、介護職員初任者研修の資格保持者は「ホームヘルパー2級」「旧ホームヘルパー2級」「訪問介護員2級養成研修課程修了」、ホームヘルパー2級の資格保持者は「介護職員初任者研修」とは記載できません。

資格の価値や扱いは同等ですが、内容は異なる部分もあるため、履歴書には必ず取得時の正式名称で記載することが大切です。

注意点③ホームヘルパー2級(もしくは介護職員初任者研修)の修了証明証に記載してある日付を書く

履歴書にある資格の日付欄には証明証に記載されている日付を書きましょう。研修受講日や登録日ではありません。

ホームヘルパー2級を取得すると、修了証明書が発行されます。日付は修了証明証の発行元会社名のすぐ上に記載されていることが多いため、一度確認してみましょう。

また、履歴書の資格欄は取得済みだけでなく、取得見込みの資格も書けます。介護初任者研修の取得見込みがある場合、履歴書の日付は空欄で「介護初任者研修課程修了見込み」と記載しましょう。

修了証明証を紛失してしまった場合は受講した機関で再発行手続きの必要がある

修了証明証を紛失した場合は、再発行が必要です。ホームヘルパー2級もしくは介護職員初任者研修の修了証明証は、研修を受講した養成スクールなどの機関で再発行手続きをしましょう。機関によっては、再発行に費用が発生したり時間がかかったりすることもあります。

ホームヘルパーには、ホームヘルプ事業の発展を目的とした全国ホームヘルパー協議会という組織がありますが、全国ホームヘルパー協議会では、修了証明証の発行はできません。

研修を受講した機関がなくなっている場合は、その機関の所在地管轄の介護保険担当課に問い合わせましょう。

注意点④その他の資格を持っている場合には取得した日付が早い資格から記載する

ホームヘルパー2級もしくは介護初任者研修の資格以外にも資格を保持している場合、取得日が早い順番に上から記載することが履歴書を書くポイントです。

介護関連の資格をアピールするために、一番はじめに書きたい気持ちもわかりますが、時系列で取得した資格が記載されていると、これまでどのような経歴があるのか一目で確認できます。

履歴書に書ききれないほどの資格を保持している場合は、介護に関連する資格を優先させます。資格取得年月日が不明な場合は、ホームヘルパー2級もしくは介護職員初任者研修と同様に、証明証で確認しましょう。

ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修の違いって?

ここまで、制度変更前のホームヘルパー2級と変更後の介護職員初任者研修は同等の価値・扱いであることを説明してきましたが、制度変更には理由があるはずです。ここでは、制度変更の背景と変更された内容について具体的に解説していきます。

2013年に制度が変わって介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)に変更された

ホームヘルパー2級が廃止されたのは2013年3月。同年4月1日に介護保険法規則が改正され、ホームヘルパー2級から介護職員初任者研修に変更されました。

変更の背景として挙げられるのは、介護福祉士を目指すホームヘルパーのキャリアパスが不明瞭であったこと。また、日本の高齢化が進むことで、今後さらに介護職の需要が高まり、よりレベルの高い人材の確保が求められると判断されたことも大きく影響しています。

国家資格である介護福祉士までの道のりが一本化したため、キャリアアップを目指しやすく、また採用側もスキルレベルを判断しやすくなりました。

ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修の違い

両者の具体的な違いは、科目の内容・実習の有無・修了試験の有無。新しく追加された科目は「認知症の理解」と「医療との連携」です。介護と医療がチームとなって高齢者の生活を支えていくため、追加されました。

一方、介護実習などの実習は廃止され、職場での実習は必要に応じて、演習は講義のなかでおこなわれています。また、89.5時間以上のスクーリング受講も義務付けられました。

さらに、変更前は修了試験はなくすべて受講が完了した時点で資格取得ができましたが、変更後は筆記の修了試験がおこなわれることになりました。この試験に合格しなければ資格取得できません。

ホームヘルパー2級の資格保持者が履歴書を書く際に気を付けるその他のポイント

ここではホームヘルパー2級の資格保持者が履歴書を書く際に気をつけたいポイントを、介護経験の有無や転職先ごとに3パターンに分けて解説します。採用されるためのテクニックとしてご活用ください。

介護職の経験があって他の介護職へ転職する場合

介護職から介護職へ転職する場合、前の職場を退職した理由や新しい職場への志望動機などが重要なポイントになります。ネガティブになりやすい退職理由ですが、「新しい挑戦」「スキルアップ」などなるべくポジティブな理由に変換して記載しましょう。

志望動機は介護職に対してではなく、その職場を志望する動機を明確に記載します。そのためにも、その職場のことをよく調べ、独自のサービスや経営理念を把握しておくことが大切です。

またこれまでの介護職の経験で得た自分の強み、前職から活かせることを全面的にアピールすることで採用につながります。

介護職の経験がなく介護職へ就職・転職する場合

介護職の経験がなく介護職へ就職・転職する場合は、職場についてはもちろんのこと、介護職に対する志望動機も伝えることが大切です。

介護職に挑戦しようと思ったきっかけとその職場をリンクさせ、仕事への意欲や熱意を伝えることで、介護職が初めてであっても採用される可能性が高まります。

また前職で得た経験や知識などのスキルは、あなたの強みです。どのように介護に活かせるのか考え、自分を採用するメリットを伝えるのもいいでしょう。

介護職の経験があって他の業界へ転職する場合

介護職の経験があって他の業界へ転職する場合には、なぜその業界を選んだのか、これまでの介護職での経験から新しい業界に活かせるスキルは何かを伝えることが大切です。

介護職は、介護の知識や技術だけでなく、コミュニケーションスキルや相手の立場で物事を考える力、物事をわかりやすく伝える力、強い責任感などが必要とされます。

これらは介護職に限らず、社会人として働く以上どんな職場でも役立つスキルです。自信を持ってアピールしましょう。

また、ホームヘルパー2級の資格が必ずしも他の業界でも活かせるとは限りませんが、資格取得という目標達成に対する努力は評価されます。

ホームヘルパー2級の資格を活用し履歴書で自分の志望先の合格を目指そう

2013年に制度は変わりましたが、ホームヘルパー2級の資格は現在も変わらず履歴書に記載でき、変更後の資格と同様に扱われます。

ホームヘルパー2級の資格を保持している方は、変更後の資格と間違えないように「訪問介護員2級養成研修課程修了」と記載しましょう。

ホームヘルパー2級の資格は、これまで介護職をまっとうしてきた証しでもあります。ホームヘルパー2級を活用した履歴書で志望先の内定を目指しましょう。

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