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特集・コラム 2022-10-25

介護職員に求められる観察眼とは?どのように身に着けるのかを解説!

介護職員は、日々利用者の身体や気持ちの変化に気づき対応していく必要があります。利用者の中には、自分から口で伝えることが苦手な方もいるので、介護職員が「観察眼」を養って、変化に気づけることが大切です。

今回は、介護職員に求められる観察眼とはなにか、どのように身に着けるのかを徹底解説します。

介護職員に求められる観察眼とは

人と接する機会の多い介護職では、人に対しての観察眼が必要です。介護の現場では、利用者は高齢者であることが多く、日々体調は変化します。また体調だけでなく、心身状態の変化もサポートしなければなりません。

そのため、人の細かい変化に迅速に気づけるような観察眼を身に着けることは、介護職員にとって重要なスキルとなります。介護スキルを向上させて、利用者やスタッフに信頼される行動ができるようにしていきましょう。

介護職員に必要な観察眼を身に着けるには

介護職員に必要な観察眼を身に着けるには、どうしたらよいのでしょうか。いくつかポイントを押さえることで人の変化に気づきやすくなります。

これから解説する内容をふまえて行動することで、これまで人の変化にあまり気づけなかった人も、観察眼を習得していくことができるはずです。どのような行動を行うべきなのかを確認していきましょう。

人に対してしっかりと観察をし洞察する

介護職員として活躍するために必要な観察眼を身に着けるためには、まず「人をしっかりと観察する習慣」をつけましょう。利用者の様子を普段から観察しておくのは大切です。

普段の様子が観察できていることで、何か変わったことがあったときに、小さな変化にも気づきやすくなります。特に体調の変化は表情や動作にあらわれやすいので、顔色が悪くないか、表情は暗くないかなどをチェックします。

客観的な視点で物事を考える

観察を行う際は、客観的な視点で見ることを意識しましょう。客観ではなく主観で判断してしまうと、誤った判断をしてしまうことがあります。主観的な考えがあるといつもこうだからこうだろうと勝手な憶測を立ててしまい、小さな変化に気づきにくくなってしまいます。

たとえば、利用者がいつもできていることができていなかった時に、主観的な視点が入ると、嫌がった・わがままでできなかったなどと捉えてしまうことがあります。

しかし客観的な視点で見ると、できなかったということに対して、憶測を立てず対応できるので、本当は体調が悪かったなどの理由にたどり着きやすくなります。

職員同士の情報交換を行う

小さい変化に気づくためには、介護職員や看護師・ケアマネジャーなど、利用者の情報を持つ人たちとの情報交換がとても大切です。高齢者であれば身体の様子は日々変化しているため、突然体調が悪くなっていたり、薬が変更されて副作用が出ていたりすることがあります。

そのような場合にすぐ対応できるよう、自分が見ていないところで変化があったかどうかの情報交換を、日ごろから行う習慣を持つことが重要です。

仮説を立てて行動する

先ほども解説しましたが、客観的な視点を持つことは大切です。そこから立てた仮説をもとに観察することで、質問したり行動したりすることができるようになるでしょう。観察しつつ、仮説を立てながらサポートを行うことで、利用者の状況を理解できるよう心がけます。

高齢者である利用者は、言葉でうまく自分の状況を伝えることが難しい場合があります。そのため、介護職員側から仮説を立てて質問していくことで、意思疎通や正しい状況の把握がうまくいく可能性が高まるでしょう。

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高齢者を観察するときのポイントとは

介護職で、高齢者を観察するときのポイントについて具体的に解説していきます。何に注目して観察したらよいのかについてや、ちょっとした変化に気づくためのポイントなどを紹介します。

このポイントを押さえることで、変化に気づきやすくなり、それに対するフォローもいち早く行うことができるでしょう。

顔色や表情の確認

顔色が悪い・笑顔が少ないなど表情の変化は観察の大事なポイントです。いつもと違う様子が認められる場合は、体調の変化があるのかもしれません。バイタルサイン(脈拍・呼吸・血圧・体温)をはかって、異常がないか確認してみましょう。

体調に異常がない場合でも、心身的になにかあったなどの要因も考えられます。観察しながら質問をして、気持ちが落ちていないかなどもチェックすることが大切です。

食べた食事の量

食事の量など、毎日目で見て一目でわかる変化はしっかりと把握しておきましょう。食事を残した場合は、どのくらい残したのかなどを正確に観察することで、変化に気づきやすくなります。

食事を残す理由として、体調面が優れないという場合もあります。その場合、食事と共に、水分がしっかりととれているかどうかも観察すべきポイントです。食事の量や水分がとれているかは、体調面の変化を把握する上で重要なポイントなので注意して観察しましょう。

尿や便の状況

上記のような観察ポイントで変化があった場合、尿や便の様子も確認することで、身体の状態がより詳しくわかります。

尿や便が出ない場合や、色を確認することで他のことが普段と変わらなくても、体調になにか異変があることに気づきやすくなるでしょう。
尿があまり出ていない場合は、脱水なども考えられるため、しっかりと観察する必要があります。

言動の変化

言葉がいつもよりも少ない、普段より怒りっぽいなどの変化も観察すべきポイントです。表情と共に、言動がいつもと違うときは身体、もしくは精神的な部分に変化があるのかもしれないと仮説を立てられるでしょう。

認知症などの病気が進行していることも可能性として考えられます。言動の変化に気づくためには、日ごろから利用者と関わる際にコミュニケーションを深め、普段どういう口調で話す人なのかなども観察しておくことが大切です。

観察眼を磨く「傾聴」のスキルとは

観察眼を磨くスキルの1つとして「傾聴」と呼ばれるものがあります。傾聴とは、相手の話をじっくりと集中して聴くということです。介護職員が、利用者に対して傾聴できることで、観察眼も身につき、より細かい変化に気づきやすくなります。

ここからは、傾聴をするときのポイントはどのようなものがあるのかを紹介していきます。

相手を受け入れる気持ちを持つ

話を聴くときは、主観を入れず、ありのまま受け止める姿勢を維持しましょう。途中で話をさえぎったり、意見を言ったりするのは、ありのままを受け止めている姿勢にはなりません。

利用者が話をしているときは、さえぎらずに、最後まで真剣に聴きましょう。話が終わっても、アドバイスや意見を言うのではなく、相手の気持ちに寄り添うような姿勢でいることがポイントです。

真摯な姿勢で話を聞く

話を聴くときは、真摯な姿勢で話に集中し、相手が本音で話せるような雰囲気を作ります。相手が言葉につまっても、せかさずにリラックスして話せるように待ちましょう。

真摯な姿勢が相手に伝わることで、本音で話がしやすくなります。相手のことを尊重しながら話を聞き、話してくれた内容を受け入れる気持ちを持つことが大切です。本音で話してもらえることで、より正確な利用者の状況を把握できます。

非言語でのコミュニケーションも使う

利用者から真摯に話を聴いてくれていると感じてもらうには、話を聴く介護職員の表情やジェスチャー・しぐさ・距離感などの非言語コミュニケーションも重要です。介護職員が表情やジェスチャーで真剣に聴いている姿勢を見せることによって、より話しやすい雰囲気を作ることができます。

このように、話を聴く側はさまざまな手段を用いてコミュニケーションをとり、相手に気持ちよく話してもらうことが大切になります。

介護職で観察眼を身に着けて仕事で活かそう!

今回は、介護職員に求められる観察眼についての解説や、身に着ける方法などを紹介しました。観察したり、話を聴いたりするときは利用者の言葉を真摯に受け止め、真剣に話を聴くことが大切です。観察のポイントを押さえることで、小さな変化に気づきやすくなります。

この記事を参考に、介護職員として観察眼を身に着けて仕事の中で活かし、さらに介護業界で活躍していきましょう。

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