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特集・コラム 2021-03-19

デイサービスとは? 仕事内容を解説|デイサービスで働くには資格が必要なの?

高齢化に伴い介護保険サービスの利用者は増えています。なんとか家で過ごせていても、年齢と共に「外出しにくい」「入浴が不安」「一人で寂しい」などの困りごとがあるものです。このような悩みの解消方法として、介護保険サービスにはデイサービスがあります。

デイサービスとはどのようなサービスで、デイサービスの施設で働くスタッフの業務内容にはどのようなものがあるのでしょうか。デイサービスなど介護の職場で役立つ資格も含めて解説します。

デイサービス(通所介護)とは?

デイサービスは在宅で暮らしている利用者が使うことができる介護保険サービスのひとつで、正式名称は「通所介護」といいます。デイサービスはどんな施設でおこなわれていて、利用するためにはどんな要件が必要なのでしょうか。同じく介護保険サービスのメニューであるデイケアとの違いを含めて解説します。

対象|要支援・要介護認定を受けた高齢者

デイサービスを利用できるのは自宅やサービス付き高齢者向け住宅などに住んでいて、「要支援1~2」「要介護1~5」の認定を受けている人です。デイサービスは介護保険サービスであるため、65歳以上の高齢者が中心ですが、特定疾病が原因で要介護状態になっている場合には40~64歳の人も対象になります。

目的|利用者の心身機能の維持や家族の介護負担軽減など

デイサービスの目的は、外出が不自由になった介護や支援が必要な人が、定期的に介護施設に出かけることで家に閉じこもりがちになることを防ぐことです。

介護施設に通い、レクリエーションや機能訓練に参加したり、機能訓練を受けたりすることで、心身の機能が活性化されます。利用中に入浴や食事、整容などの介助を受けることができるため、家族の介護負担を軽減することも目的のひとつとされているのです。

特徴|利用者の自宅まで送迎する日帰りサービス

デイサービスは名前のとおり、日中に受けるサービスで日帰りです。デイサービスは入浴や食事などの身の回りの介助や介護を中心にしたタイプ以外にも、趣味を楽しむタイプやマシンを使ったリハビリを目的にしたタイプ、認知症専門のデイサービスなどもあります。送迎がついている場合が多いですが、利用者の状況や目的によっては自分で通うタイプも用意されているのが特徴です。

実施施設|デイサービスセンター・特別養護老人ホームなど

デイサービスは特別養護老人ホームと同じ敷地にあったり、グループホームや有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など高齢者の入所施設や住まいのサービスに隣接したりしているものがあります。デイサービスセンターとしてデイサービスだけで運営していたり、ヘルパーステーションに併設して運営していたりする場合もあるのが特徴です。

デイケアとはどこが違うの?

介護保険制度におけるデイサービスの正式名称は「通所介護」であり、デイケアは「通所リハビリテーション」です。デイケアでは医師の診断や指示に基づいて作業療法士や理学療法士、看護師などの医療系の資格を持ったスタッフがリハビリをおこない、デイサービスでは介護スタッフが日常生活の中で機能訓練をおこないます。機能訓練に特化したデイサービスでは、医療系リハビリ職のスタッフがいる場合もあります。

デイサービスではどんなお仕事をするの? 業務内容を紹介!

自宅などで暮らす高齢者が日中に利用するデイサービス。町中をデイサービスの送迎車を見かけることも多いのではないでしょうか。デイサービスで働く介護スタッフの仕事内容について解説します。

利用者の送迎

デイサービスでのお仕事は利用者の送迎からはじまり、午前9時~10時ころに利用者の自宅などに施設の送迎車を使ってお迎えに行きます。車はワンボックスカーの場合が多く、車いすをそのまま乗せられるように改造されているものも。

施設によって、運転要員がいる場合と介護スタッフが運転を兼ねる場合があり、介護スタッフが運転もする場合には職員募集の際に「普通免許」を必要としています。

施設でのデイサービスが終わったら、午後4時前後に利用者を自宅まで送り届けるという流れです。家族の状況によっては、家の中まで入って、椅子に座らせたりベッドに寝かせたりするなどの介助が必要な場合があります。

介助|入浴・食事・排泄

デイサービス利用中には、日常生活動作の介助が多くあります。入浴は自宅で湯船につかることができない人、不安がある人に喜ばれるサービスです。

自分では入浴動作ができない人のために、いすに座ったままや横になったまま入浴できる「機械浴」の設備がある施設もあります。入浴の前に体温、脈拍、血圧などの健康状態を確認し、衣類を脱ぐところから、洗髪・洗身、入浴、着衣までの一連の動作の介助をおこなうのが仕事です。

食事は昼食だけでなく、午前と午後に水分補給とおやつの時間が設けられていることも。軟飯やきざみ食の提供や自力で摂取できない人への食事介助もおこないます。

レクリエーション

利用者の心身の機能の活性化のため、多くのデイサービスではレクリエーションを積極的に取り入れています。塗り絵や折り紙、習字、絵手紙などの手作業をしたり、カラオケやマージャン、ゲームなどを取り入れて職員や他利用者との交流を促したりするのです。

レクリエーションは、介護スタッフで担当を割り振って利用者の状況や好みに機能訓練の視点を加えて企画して、実施します。園芸や地域の子どもとの交流、地域の講師を招いての講座などを取り入れているデイサービスもあるようです。

機能訓練

デイサービスにおける機能訓練は、日常生活のなかでいかせる心身の機能を維持改善するためにおこないます。歩く、立つなどの動作ができるようになるなど身体機能の維持向上をめざす場合と、「ひとりでトイレに行きたい」「買い物に行きたい」など生活機能の維持向上をめざす場合があるのです。

介護スタッフがおこないますが、個別機能訓練加算をとっている施設の場合には機能訓練指導員といわれる理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、看護師、准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などの国家資格を持つ職員が実施しています。

宿泊サービスがある職場は夜勤があることも

日中は介護保険サービスのデイサービスを利用し、介護保険外、つまり自費でそのまま宿泊できる「宿泊デイサービス」を提供している施設もあります。宿泊デイサービスを提供している施設では、職員のシフトに夜勤がある場合もありますので確認が必要です。

デイサービスで働くには資格が必要? 需要はある?

送迎付きで日中に外出し身の回りの介助をしてもらったり、機能訓練やレクリエーションを提供してもらったりできるデイサービスは、心身の機能の衰えと共に外出が困難になった高齢者にとってニーズの高い介護保険サービスです。デイサービスで働く際には、どんな資格が役立つのでしょうか。

資格は必須ではないがあれば有利

一般的なデイサービスで介護スタッフとして働く際には、とくに資格がなくとも採用してもらえる施設も多くあります。仕事をしながら職場で徐々に介護を覚えていく方法もありますが、介護に関する研修を受けておけば安心して働くことが可能です。

さらに資格があることで給料がアップすることもあります。送迎を介護職員がおこなっている施設では、普通自動車第一種運転免許があると有利です。

介護職員初任者研修

デイサービスで働く際におすすめの資格のひとつが「介護職員初任者研修」です。この介護職員初任者研修は介護の基礎知識やスキルを身に着けるための入門的な研修で、デイサービスに限らず介護部門で働く際に役立ちます。

年齢や学歴、実務経験などを問わず受講することができ、カリキュラムを修了し、修了試験に合格すれば資格取得です。ハローワークの職業訓練としても受けることができます。

デイサービススタッフの需要は高い? 求人情報をチェック

デイサービスだけでなく介護業界全体の求人は他の職種に比べて多い傾向にあります。そのため、正社員、アルバイト・パートなどライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

また、介護が必要な度合いが低い利用者が多い施設を選んだり、研修制度の充実した施設を選んでステップアップを目指したりすることもできます。

高齢化社会でこれからますます需要が高まるお仕事!

介護保険サービスにおける在宅サービスのひとつデイサービス(通所介護)は、送迎付きで日中の支援を提供するものです。業務内容は利用者の送迎、入浴や排泄、食事など身の回りの介助、機能訓練やレクリエーションの提供など。施設によって特色があり、オプションで宿泊サービスを自費負担サービスとして提供している場合や機能訓練に特化している場合もあります。

高齢化に伴いデイサービスのニーズは高まっており、求人の数も多いです。介護の職場で働く際の入門資格「介護職員初任者研修」の受講を検討してみてはいかがでしょうか。

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