ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
ヘルスケア 2022-11-29

私の使命は、たくさんの人に「生まれてきてよかった」と思ってもらうこと【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.70 /子宮てあてセラピスト・国井由紀さん】#2

「ヘルスケア業界」のさまざまな職業にフォーカスし、その道で働くプロに、お仕事の魅力や経験談を語っていただく連載企画「もっと知りたい! ヘルスケアのお仕事」。

今回お話を伺ったのは、子宮てあてセラピスト・国井由紀さん

子宮ケア専門サロン「plaisir」でオーナー兼セラピストとして活躍する国井さん。オーガニックハーブを使い、よもぎ蒸しやチネイザン(氣内臓マッサージ)、ハーブボールで子宮にアプローチした「子宮てあて」を行っています。生理の悩み、妊娠への不安など、ついつい一人で抱え込んでしまいそうな女性の悩みと真摯に向き合い、体だけでなく心まで癒してくれるサロンとして予約殺到中。今までに約3700人以上の施術を行なってきました。

前編では、国井さんがこの道に進んだきっかけや、オリジナルメゾット「子宮てあて」が生まれた経緯を伺いました。
後編では、現在の活動内容や働き方、今後の目標、未来のセラピストに向けたアドバイスを伺います。

「お客さま=誰かの大切な人」と意識。
貴重なお時間をいただいていることを忘れない

――現在の施術内容を教えてください。

メニューは150分のトリートメント1本しかありません。

初回のお客さまですと、カウンセリングシートを書いていただいた後、
・よもぎ蒸し(+足湯、カウンセリング)
お着替えしてベッドに寝てもらい、筋肉をほぐしながら
・オイルトリートメント
・ハーブボール
・チネイザン
・ヘッドスパ
を行い、次回からはその人に合わせて少しアレンジします。

予約も単発ではなく、6ヶ月パックで販売しています。というのも、内臓が変わるのにだいたい6ヶ月必要なんです。そこから、1ヶ月に2回のプラン、3回のプランが選べます。

――施術以外のポイントはありますか?

インテリアは、子宮をイメージした粘膜ピンクのカラーで統一しています。カーテンの色がそうですね。女性って、可愛いものを見て「キュン」とすると、子宮が動くんですよ。これも子宮と心がつながっているしるしですね。ピンクだったり、キラキラする小物だったり、お花だったり、可愛いものを散りばめて、お客さまに「キュン」としてもらえるように作っています。

あとは、トリートメントもよもぎ蒸しもハーブティも、すべてオーガニックのものを取り寄せています。

――お客さまに満足していただくために大切にしていることは?

お客さまの予約を「一コマ」と見ないこと。大切な時間とお金をかけて来てくださっているというのを忘れないためです。「このお客さまは、誰かの大切な人である」と考え、お姫さまのように大事にしています。

また、お客さまにはここにいる時間だけでなく、普段から自分自身を大切にしてもらえるよう、毎回ちょっとした宿題を出します。例えば呼吸が浅い方なら、「おへそに手を当てて、手を持ち上げるように小腸へ呼吸を入れてくださいね」とか、感情を溜め込みやすい方なら「自分の気持ちをノートに書き出す時間を作ってくださいね」とかです。

あともう一つ。お客さまのお誕生日には、必ずメールを送ること。そして次回いらした時には、ちょっとした花束やプレゼントを必ず用意します。お誕生日ってその人が生まれたことに感謝する日ですからね。

――それは、すごく喜んでくれるでしょう! ちなみにこちらは今年で7周年を迎えられたとのことですが、今まで経営面ってどうでしたか?

最初はそれなりに大変でしたが、それはどのサロンも当たり前のことなので、「やるしかない!」って感じでしたね。ありがたいことに口コミや紹介で、順調に営業できていました。

問題は新型コロナウイルスです。ここにいらっしゃるお客さまは、一般的な人よりも、そういった感染症にナーバスになっているので、一気に予約がなくなって……。ふだんポジティブな私でも、さすがに「どうしよう!」って思いました。

――何か新しい取り組みをされましたか?

オンライン相談を始めました。みなさん、人と会って会話する機会も減っていたので、「話を聞いてもらうだけでスッキリした」と好評でしたよ。あとYouTubeを始めたのもこの頃。今でも自宅でできるケアを紹介したり、インタビュー動画を公開しています。

――どなたにインタビューされたんですか?

いろんな女性です。生理も妊娠も出産も、100人の女性がいたら100通りあるので、いろんな人のお話を聞いて、紹介しています。

今思えば、もちろん大変な時期ではありましたが、子どもと向き合う時間も取れたし、今までやってこなかったことにチャレンジできたし、いいきっかけでもあったのかなと思っています。

お客さまを元気にするには、
まずは自分自身が元気でいることが大切!

――現在の働き方はどのような感じでしょう? 代表的な1日の流れを教えてください。

だいたい6時ぐらいに起きて、呼吸を整えながら瞑想をします。あとは体のストレッチ。その後本を読み、SNSの文章を考えたりする時間をとっています。

7時になると子どもたちが起きてくるので、そこからは朝ごはんを作ったり身支度したり。8時になったら家を出ます。子どもたちは夫が送ってくれるので、私はそのままサロンへ。掃除をしたりして、お客さまを迎える準備をします。

お客さまは10時半からいらっしゃるので、9時ぐらいまでに準備を整えたら、
お客さまがいらっしゃるまでの時間、ヨガのレッスンに行くか、サロンでよもぎ蒸しや足湯でセルフメンテナンスをするか。これは日によって違いますね。

お客さまは1日に1〜2人です。16時には仕事を終えて、子どもたちのお迎えに。あとは家に帰って夕食。夕食後は湯船にゆっくり浸かり、読書をするのが日課です。途中で子どもたちが入ってくるので正味15分ほどしかないですが、欠かせません。21時半には就寝します。

――忙しい中でも、しっかりセルフメンテナンスやリフレッシュの時間を作られているのは、さすがです! ほかに、プライベートで意識していることはありますか?

ゼロにして1日を終えることですね。例えば、嫌なことや落ち込むことがあった日は、ビールを飲んだり漫画を読んだり、自分の機嫌をとってリセット。逆にテンションが高い日は、嬉しかったことをノートに書き留めて、今度辛いことがあった日に読み返せるようにする。悪いままはもちろん、良いままで1日を終えるのも反動がありそうなので、フラットな状態にして1日を終えます。

特にセラピストは、直接お客さまの体に触れるお仕事なので、自分の「機嫌を取る方法」をいくつか持っておいた方がいいです。セラピストだって人間ですし、気分の波があるのは仕方ないんですが、「肌に触れる」ってすごく「気」が伝わるんですよ。お客さまに元気になっていただくには、まずは私が元気でいることが大切だと心得て、普段から気持ちのバランスを取るように意識しています。

「好き」って最強!
楽しんで仕事をすれば、夢も目標もグッと身近に

――今後力を入れていきたいことや、夢、目標はありますか?

私の使命は、たくさんの人に子宮の大切さに気づいてもらい、心を労わり、「生まれて来てよかった」と思ってもらうこと。そのために何ができるか、っていうのが今の目標ですね。

・まずは、YouTubeの登録者数を増やす
まだ1300人ぐらいなんですが、夢は大きく! 100万人になって、ハワイのカピオラニ公園の芝生で瞑想しながらYouTubeライブをするのが夢です。

・本を作る
子宮についてちゃんと知ってもらうために、大きさや特徴はもちろん、生理の話、妊娠の話、出産の話を1冊にまとめたいです。生きていく上でバイブルになるような本ができると嬉しい!

・全国に「子宮てあて」のサロンを展開する
このサロンでは、「子宮てあてセラピスト」のスクールもやっています。これもコロナ以降に始めた取り組みなのですが、全国の人がもっと手軽に「子宮てあて」を受けられるよう、サロンを増やしたいんです! 今までの生徒さんは4人。すでにセラピストの人も、初めての人もいます。これから開業したい人に向けて、経営の勉強も盛り込んでいます。

・90歳まで現役でこの仕事を続ける
私、この仕事が本当に大好き。生涯現役で続けていきたいと思っています!

――今後セラピストになりたい人や、もっとステップアップしたい人にアドバイスをお願いします。

まずは、いろんなサロンに行って、いろんな人の施術を受けてください。これは、施術を受ける側の気持ちを知るためにも、絶対やってほしいですね。例えばタオルの掛け方一つでも、「パサっと置かれると寒い」っていうのは、経験しないとわからないこと。学べることが、たくさんあるはずです。

あと、自分の人生について考える時間を作りましょう。夢や目標はもちろん、「自分がどんな感情になりたいのか」「自分がどうあることが幸せなのか」を考えてみてほしいです。考えるというより、「心で感じる」というのが近いかもしれないですね。セラピストは人と向き合う仕事です。自分と向き合うことができないと、人と向き合うこともできないと思います。まずは自分の心を感じてみてください。

――ありがとうございました。最後にセラピストの心得3ヵ条をお願いします。

1.セラピスト自身が整っていること

2.一人一人、一日一日の人生と向き合うこと

3.「好き」と「楽しむ」

「好き」って最強だと思うんです。好きだったら、どんなことも無条件で楽しめる。「この仕事が好き、楽しい!」って思って働けば、今後の可能性も無限に広がると思います。

前編・後編を通じて、熱い思いを語ってくださった国井さん。この仕事のやりがいを伺ったところ、「私たちはお客さまの頭のてっぺんから足の先まで触らせていただいて、心の声を聞きます。これってその人の人生そのものに触れている気がするんです。こんな貴重でやりがいのある仕事は他にない!」とおっしゃっていて、本当にこの仕事が好きで、心から楽しんでいらっしゃることが伝わってきました。
貴重なお話をありがとうございました!

取材・文/児玉知子
撮影/喜多二三雄

information

子宮ケア専門サロン Plaisir
住所:東京都杉並区高円寺北2-34-4 Mクリーンビル 3F

この記事が気に入ったら
いいね!してね

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事