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特集・コラム 2023-02-10

介護職員初任者研修とは?働ける場所はどんな施設?|資格取得のメリットも紹介

「介護職員初任者研修」という資格をご存知でしょうか。何らかのかたちで介護に関わっている方はご存知かもしれませんが、「名前しか知らない」「どうやったら取得できるのかわからない」という人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、介護職員初任者研修についての概要と、取得するための条件や取得するメリットについても紹介します。

介護職員初任者研修とは?

まず、介護職員初任者研修とはどういったものなのかについて、概要を見ていきましょう。

介護職員初任者研修とは、介護職の基礎知識や基本の技術について習得することができる研修です。介護についての知識や技術を基礎から学ぶことができるため、介護職を目指す際の入門資格として最適です。

また、最近では、介護職としてだけでなく、家族の介護のために研修を受ける人も増えています。このように、在宅や施設、訪問介護など、さまざまな現場で役に立つ介護の資格のひとつです。

旧ホームヘルパー2級に代わって設けられた資格

介護職員初任者研修は、2013年4月に改正された介護保険法施行規則により、旧ホームヘルパー2級に代わって設けられた資格です。

この資格が設けられた背景には、数が多く複雑化してしまった介護職の資格制度があります。資格制度を整えることでキャリアパスを明確化することを目的に旧ホームヘルパー2級が廃止され、介護職員初任者研修制度が設けられました。

旧ホームヘルパー2級との違い

旧ホームヘルパー2級に代わって設けられた介護職員初任者研修は、旧ホームヘルパー2級とは何が違うのでしょうか?介護職員初任者研修になって何が変わったのか、違いを見ていきましょう。

学習科目が増えた

旧ホームヘルパー2級は訪問介護についての学習が主でしたが、介護職員初任者研修はすべての介護業務で必要な知識や技術を学びます。また、総受講時間はどちらも130時間ですが、介護職員初任者研修では「認知症の理解」といった、認知症に関する学習科目が増えました。

実習がなくなった

旧ホームヘルパー2級では、講義(座学)、演習、実習といった研修を受ける必要がありました。対して、介護職員初任者研修では実習の研修が必須ではなくなり、講義と演習で130時間の受講になりました。なお、介護職員初任者研修は実習が必須ではないというだけで、希望をすれば実習も受講することができます。

修了試験がある

旧ホームヘルパー2級は、130時間の研修を修了すれば資格を取得できました。一方、介護職員初任者研修は、受講修了後に約1時間の筆記試験を受け、試験に合格する必要があります。

現在も旧ホームヘルパー2級の資格は有効

旧ホームヘルパー2級は廃止されましたが、資格が失効してしまったわけではありません。廃止前に旧ホームヘルパー2級の資格を取得していた人は、「ホームヘルパー2級資格取得者」と名乗ることができますし、履歴書の取得資格欄への記入も有効です。今後、新しく取得することができないだけで、資格自体は有効であることは覚えておきましょう。

ただし、介護職員初任者研修の資格とは別の扱いになり、旧ホームヘルパー2級の資格を取得しているからといって、研修課程が修了扱いにはならないため、注意してください。

介護職員初任者研修の受講資格は?

介護職が未経験だったり、介護に関する資格を持っていなかったりしても、受講できるのか悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、介護職員初任者研修に受講資格はなく、学歴や介護に関連する資格の有無、実務経験などに関わらず、どんな人でも受講することができます。講義や試験は日本語で行われますが、内容が理解できるのであれば、外国籍の人でも受講が可能です。

ただし、講座を開設している学校や運営元によっては、受講ができるのは16歳以上、といった規定を設けていることもあるため、よく確認しましょう

介護職員初任者研修修了後に働ける場所は?

介護職員初任者研修後は、どんな場所で活躍することができるのでしょうか?介護職員初任者研修修了者が働ける場所について、いくつか代表例を見ていきましょう。

入所施設

介護職、と聞いて一番最初に思い浮かぶのは、入所施設のスタッフではないでしょうか。介護職員初任者研修後には、こういった入所施設への就職が考えられます。

特別養護老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者住宅などの施設で、利用者の食事や排泄、入浴、就寝といった身の回りの世話など、24時間体制で、日常生活に必要な行動全般の介助を行います。

通所施設

デイサービス、デイケアなど、自宅から日中に通う通所施設でも活躍できます。利用者の送迎をはじめ、食事、排泄や入浴などの日常生活の介助のほか、レクリエーションやイベントの企画・実行といった業務を担当することもあります。

病院や診療所

福祉施設だけでなく、病院や診療所のような医療機関も、介護職員初任者研修後に働ける場所です。医師や看護師の指示のもと、入院患者の食事や入浴介助を行います。施設によっては、看護助手と呼ばれていることもあります。

訪問介護

訪問介護事業所や訪問入浴事業所に所属し、利用者の希望に応じて自宅に訪れて介護をする、訪問介護の仕事に就くこともできます。訪問介護の仕事は利用者の自宅を訪れるため、特定の施設でなく、さまざまな場所で働きます。1件あたり1~2時間程度の時間を取り、1日に数件を訪問することが多いです。

介護職員初任者研修を修了するとどんなメリットがあるの?

介護職員初任者研修を修了することには、さまざまなメリットが考えられます。ここからは、介護職員初任者研修修了のメリットについて見ていきましょう。

キャリアアップの第一歩

介護職員初任者研修は、介護業界の資格の入門編とも言える資格で、基礎的な知識と技術を習得することができます。この資格を取得しておくことで、将来、より上位の資格取得を目指す際に役立ちます。

給与が上がる

介護職員初任者研修を修了していると、給与が上がる可能性があります。厚生労働省が発表する「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」から、具体的なデータを見てみましょう。

令和3年の介護職全体の平均給与を見てみると、保有資格なしの職員の平均給与が271,260円なのに対し、介護職員初任者研修の有資格者は300,510円と、約3万円ほどの差があります。このように、資格を有していると、平均給与水準が高くなることがわかります。

求人が増え仕事の幅が広がる

介護職員初任者研修は厚生労働省が認定する公的な資格のため、「無資格不可」の求人にも応募できるようになります。そのため、単純比較で、無資格よりも応募できる求人の数が増えます。

また、無資格では行えない業務に付くこともできるようになるため、仕事の幅が広がります。

介護業界の仕事を探している方は、下記ページからチェックしてみてください。

介護・看護・リハビリの求人・転職・募集│リジョブ

介護職員初任者研修を受講して資格を取得しよう!

介護職員初任者研修は、介護職の入門編ともいえる資格で、無資格や未経験からでも取得を
目指すことができます。無資格や未経験で取得できる資格とはいえ、厚生労働省が認定する公的な資格のひとつのため、就職に有利な資格になるでしょう。

また、介護福祉士実務者研修や、介護福祉士といった、より上位の介護資格を取得するためには、介護職員初任者研修で習得できる基礎知識や基本の技術は必須となります。介護職への就職を考えている人や、すでに働いていて今後のキャリアアップを目指す人は、まずは介護職員初任者研修の修了を目指してみてはいかがでしょうか。

引用元
令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

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