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ヘルスケア 2023-12-09

大切なのはライフスタイルのアジャスト「身体のホンネカイロプラクティック」馬場圭之介さん

表参道にある「身体のホンネカイロプラクティック」の院長を務める馬場圭之介さん。前編では馬場さんがカイロプラクティックのパイオニアである塩川カイロプラクティックで、どのように経験を積んできたかを伺いました。

後編では独立した馬場さんが開いた「身体のホンネカイロプラクティック」について伺います。名院で培われた確かな技術と、大型モニターやMacなどテクノロジーを導入することで、患者さんが納得しながらライフスタイルを変える提案もするという馬場さん。「そうでなければ根本的な改善には至らないし、ただただ依存を増やしてしまう」と馬場さんは言います。

今回、お話を伺ったのは…

馬場圭之介さん

「身体のホンネカイロプラクティック」院長/カイロプラクター

高校時代、スポーツに打ち込んでいたことから体について興味を持つようになり、高校卒業後、塩川カイロプラクティックのスクールに入学。スクール卒業後は塩川カイロプラクティックに入り、約5年半、臨床やスクール講師としての経験を積む。その後独立し、2021年4月に表参道で「身体のホンネカイロプラクティック」を開業。「本物のカイロプラクティックを広める」をキャッチコピーに、不調の原因を見つけ、神経と背骨を整えることで体の不調を改善するカイロプラクターとして、一般の患者はもとより、著名人などからも信頼を集める。企業契約も多数。

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依存を生まない。自立して健康を目指す人をひとりでも増やす

院内には至る所に、印象的なメッセージが。このポスターなども、すべて馬場さんがイラストレーターで作成したもの

――カイロプラクターとして心がけてきたことは?

たくさんあって、ひとつに絞るのが難しいのですが、僕がとくに大事にしているのが、施術をしながらライフスタイルを変える、指導や提案を必ず入れるようにすることです。施術はもちろん大切なのですが、ライフスタイルや環境を変えることが健康への近道だと思うので

神経を整えて自然治癒力を引き出すだけだと、僕たちへの依存をただ増やしているだけになってしまうのではないかと僕は思うんです。依存せず、その人が自立して健康に意識を向けることが何より大切なことだと思っています。たとえば腰が痛くなった、治してもらった、ハッピーです、で終わりではなく、なんで関節が硬くなったか、なんで睡眠の質が悪いのか。じゃあどうすればいいのかを具体的に伝えていく。体へのアジャストメント(調整)だけでなく、ライフスタイルのアジャストメントが絶対に必要だと思っています

――具体的にはどんな提案をされているのですか?

たとえば現代人はデスクワークが多かったり、同一姿勢をずっととっていることが多いと思うんですね。同一姿勢を続けていると、体は動かない方に適応していってしまい、どんどん関節が固まっていきます。そうすると、神経の流れも悪くなって症状につながってしまう。そこで1時間に15秒でもいいから、立って足踏みをするなど、同一姿勢を続けないことを提案します。1日30分ストレッチをするより、体が正しい形にリセットする刺激を1時間に15秒でもとることが大事だと思うんです。

名院で培われた技術と最新のテクノロジーのハイブリッドを実現

大型ディスプレイやMacを導入し、近代的な印象の「身体のホンネカイロプラクティック」

――施術の特徴はどんなところにありますでしょうか。

大きな特徴は、医師と連携してレントゲン検査を行うことでしょうか。レントゲンや、専用器具など5つの検査を通して、神経の流れが滞っている場所を科学的根拠から判断し、アジャストメントによって整えていきます。施術の流れは、一般的なガンステッド・システムを採用するカイロプラクティックと大きく変わりませんが、施術人数は1時間に2人、多くても3人と決めて丁寧な対応を心がけています。

――院内の調光も温かみがあって、落ち着きます。

調光ができるフィーダールームを備えていることも、この院の大きな特徴といっていいと思います。フィーダールームとは、来院した人の待合スペースと、施術を終えた人が休むスペースのことで、以前アメリカに研修に行った際に、アメリカのカイロプラクティックにはほとんど備えられていると知り、採用することにしました。

来院されたら、極力光の刺激をなくしたフィーダールームに仰向けで寝てもらい、体の興奮した神経をおさえリラックスしてもらいながら、僕が体を診るようにしています。施術後も15分ほどここで休憩をしてもらうことで、ケアを行った場所の温度を再評価し、ビフォーアフターのチェックもできるような仕組みになっているんです

――カイロプラクティックの治療院には思えないほど、院内がすごく近代的な印象ですよね。

繰り返しになりますが、患者さんが私生活を変えることがすごく大事なので、より説得力を持たせるために、モニターに啓発的な内容を掲示しています。カイロとは、ストレスとは何か、私生活でやるとよくないことを自分なりにまとめたものや、海外の先生が話していることを僕が翻訳した動画を流したりして、ふとした時間にも見てもらえるようにしています。

――レントゲンをかなり大きくモニターに映していますね。

はい。ほかのガンステッド・システムのカイロではあまり取り入れているところがないと思うのですが、イラストレーターというソフトを使って、レントゲンに線を描き入れることで、自分の背骨、骨格の構造をより可視化し、見てもらっています。そしてレントゲンの分析と解説を患者さんの前でするだけでなく、動画を撮影し患者さんにお送りしているんです。そうすることで納得してもらいながら、施術が受けられるようになっています。ちなみにイラストレーターはハイブランドで働いていたときに、学んだ技術です。

カイロを広げ、健康な人が増えるように

カイロプラクティックの施術だけでなく、身体の知識を活かし、さまざまな分野で活動していきたいと馬場さん

――最後に、今後の目標を教えてください。

自立して健康になる人をひとりでも増やすという軸がまずひとつあるのと、今後の活動としてやりたいことがいくつかあります。まずは業界の経営者さんと知りあうことが増えてきて、スタッフの方への教育を依頼されることも増えてきました。技術顧問という形で関わる話も出てきたので、今後は自分が施術をするだけでなく、カイロプラクティックを広げるためのアクションにも力を入れていきたいと思っています

あとは、家具や住環境に何らかの形で携われたらという思いもあります。ライフスタイルや環境を変えるに当たって、ソファやデスクなど、家具や住環境が人間の体に及ぼす影響はかなり大きいと思うんです。たとえば昇降デスクが今流行っていますが、人によっても違うし、その日のコンディションのなかでも変わってくる。そのことを知らずに使っていても、せっかくの効果が半減してしまいます。家具や住環境を見た目や金額だけで選ぶのではなく、本当に体にあうものを作っていけたら健康になれる人はもっと増えるのではないかと。家具を開発するのか、住環境やホテルのプロデュースなのか、はっきりとは見えていませんが、いつか携われればいいなと思っています。


長い歴史を持つ伝統的なカイロプラクティックの技法と、テクノロジーをかけあわせ、進化をし続ける馬場さん。その根本には、健康に暮らせる人を増やしたいというひたむきな思いが感じられました。カイロプラクターとして、もっと活躍したい人はぜひ参考にしてみてくださいね。

Salon Data

身体のホンネカイロプラクティック
住所:東京都港区北青山3-8-3 ドムール青山202

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