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ヘルスケア 2024-02-22

日本で学んだ「ピラダンス」を引っ提げてアメリカへ! 「好き」が仕事につながった【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.131 トレーナー リナ・オオクマさん】#1

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

今回は、アメリカのアリゾナ州にてピラティスやダンスを用いたトレーニングを指導しているリナ・オオクマさんにインタビュー。

オオクマさんは、ピラティス×ダンスを組み合わせた「ピラダンス」に出会ったことで、この業界に足を踏み入れます。オオクマさんがこの業界に進んだきっかけになった「ピラダンス」とは? 日本とアメリカで活動をしている経緯とその内容をお聞きします。

お話を伺ったのは…
トレーナー リナ・オオクマさん

日本の大学へ2年半通ったあと、アメリカのアリゾナ州立大学へ編入し、トレーナーとしての活動をスタートさせる。「健康で長持ちするカラダづくり」をテーマに、タメになるエクササイズを発信中。SNSではプライベートを始め、自身の考えたことや思いを伝えており、その飾らない姿にファンも多い。

アメリカの大学にてトレーナーをスタート!

弾ける笑顔が印象的なオオクマさん。お話ししていると、こちらも元気がもらえるようでした。

――まず、「ピラダンス」について教えてください。

姿勢や骨盤の歪みを矯正するピラティスと、ダンスレッスンの基礎で行う分離運動(アイソレーション)を組み合わせた体質改善エクササイズプログラムです。

マット上で寝たままで行うピラティスだけでは日常動作の立ち姿勢に応用できませんが、立って動く要素のあるダンスを組み合わせることで、日常的な体の使い方が変わりますし、運動量も増えてダイエット効果も高まるエクササイズなのです。

――その「ピラダンス」がきっかけでこの業界に進んだと伺いました。

そうなんです。高校卒業後は日本の大学に進学していましたし、将来フィットネス業界に進むことは考えてもいませんでした。ただ、当時から留学したい気持ちはずっとあって。20歳を迎えたタイミングで、ついにアメリカのアリゾナ州に留学することになったんですね。それと同時に、趣味で習っていた「ピラダンス」の指導ができる資格を取得したことがきっかけになりました。

留学と資格取得が重なったため、日本で教える機会はありませんでしたが、留学席の大学内に学生でも教えられるフィットネスセンターがあり、そこで初めてエクササイズを教え始めることになったんです。

最初は英語もまともに話せず、友人もできず指導にも悩みましたが、慣れてきたら楽しくて楽しくて。このときの経験がきっかけで自然と今の仕事につながりました。

――大学のフィットネスセンターでは「ピラダンス」のほか、どんなトレーニング指導をしていたのですか?

ピラダンスとオリジナルエクササイズのHipHop Fitnessを教えていました。HipHop Fitnessは、音楽に合わせながら簡単なステップやスクワット、ジャンプなどが入るダンスエクササイズなんです。

――では、今の活動を始めるまでの経緯をお聞かせください。

大学でエクササイズの指導をするのが楽しく感じていたので、最初はパーソナルトレーナーの資格を取得してジムで働く選択肢もあったのですが…ちょうどその頃始めたYouTubeが好調だったことや、K-POPダンスを指導する時間など属しながら働くには時間が足りないと感じて。最初から独立する形で、サービスを展開していくことにしたんです。

アリゾナと日本を中心に、それぞれのニーズに沿った指導を行う

――アリゾナではK-POPダンスがメインとのことですが、日本とのニーズの違いは感じますか?

感じますね。アメリカはフィットネス大国とも言われて、運動する意欲が高い人が特に多く見受けられます。日本だと、アメリカのように体を思いっきり動かすよりは座学で運動によって得られる効果や実績を理解してから、ヨガなどのゆったりとしたトレーニングが好まれやすいんです。

そうした両国の違いを受けて、アリゾナと日本で指導する種目やレッスン内容を分けました

――現在の活動内容を教えてください。

日本はオンライン上での座学を取り入れたレッスン、アリゾナではフィットネスのメニューではなくK-POPダンスの指導などのメニューを展開しています。

活動拠点はアリゾナですが、日本に帰国した際にミーティングやイベントなども定期的に開催しています。

――アリゾナでK-POPダンスを指導することになった経緯は?

もともと「ピラダンス」を始め、日本にいるときからダンスを指導していたんです。それをアリゾナでスタジオを経営している友人に話したところ、教えてほしいと言われて。スタジオを借りて指導を始めました。アメリカでK-POPは人気があり、好きな方が多いと感じます。

――レッスンの頻度は?

週に3回、スタジオで行っています。そのほか、仕事などの都合によりスタジオに来られない方に対して別日にレッスンを開催することもあります。遠方の方に受けたいと言われたら、出張レッスンにも対応しています。

――出張レッスンについて教えてください。

去年はアリゾナを出て、ツアーもしたんですよ。いつもと違う土地でいろいろな方と知り合い指導するのは、私自身もとても楽しいです。

――出張する場所はどのように決められるのですか?

SNSでフォロワーさんやコミュニティーメンバーに開催してほしい場所を聞いて、その土地へ出向くというような流れです。

アリゾナはとても広いので、レギュラーレッスンを開催している場所が中心部にあっても、遠くて通えない方も多くいます。そうした理由から、去年は3つに分けてワークショップを開催しました。

――K-POPダンスをメインにした感想は?

最初はダンスも教えることも好きで始めましたが、今では輪が広がっていく様子を見るのがとても嬉しいです。一人で来た子同士が仲良くなって、レッスン以外の日も集まって楽しく過ごしているそうなんです。

ダンスだけではなく、人とのつながりができる場所としてサービスを提供できていることをとても嬉しく感じています


資格を持っていたことで、自然な流れでトレーナーの道に進んだオオクマさん。後編では、日本で行っているトレーニングの内容やオンラインサロンの運営について伺います。それに紐づいたオオクマさんが考える体つくりのテーマとは?

取材・文/東 菜々(レ・キャトル)
撮影/生駒由美

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