ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
特集・コラム 2024-03-29

フットケアとは?重要性と取得がおすすめな資格についてご紹介

サロンの中には、足の指やかかと、足の爪などに対して施術をおこなう「フットケア」のメニューを提供するお店もあります。「フットケア」と「フットマッサージ」にはどのような違いがあり、どんな資格が業務に役立つのか気になっている方もいるでしょう。

本記事を読めば、フットケアの業務内容とフットケアに関する資格について理解でき、フットケアのサービスを提供するサロンへの就職・転職に役立ちます。

フットケアとは?

フットケアとは、足の指や爪、かかと、足の裏など、足先の部位に対して施すケアのことです。足裏のタコや巻き込み爪、むくみ、乾燥などの問題に対して、角質の硬くなった部分をケアし、爪をキレイに整えることで対応します。

お客様一人ひとりの悩みに合わせて、幅広いオプションを提供しているのが特徴です。

フットケアが足裏や足先の問題を解消するためのケアをおこなうのに対して、フットマッサージは足全体を対象にマッサージして、足の疲れをとるなどリフレッシュすることを目的に施術します。両者は施術の対象と目的が異なると考えておきましょう。

引用元
ホットペッパービューティー:フットケアとは?

とくに高齢者向けのフットケアの重要性は高い

足裏には毛が生えておらず、汗腺が発達しています。他の部位の皮膚よりも厚く、硬くなってしまいやすいため、フットケアの施術には需要があるのです。

近年ではとくに、高齢者向けのフットケアの重要視が注目されています。加齢で皮膚のターンオーバーは遅くなり、角質が乾燥しやすくなってしまうからです。

また、高齢になると知覚細胞が減少するので、足の問題に気づかずに症状が悪化してしまうリスクもあって、高齢者向けのフットケアの重要性が見直されているのです。

フットケアを行うのに資格は必要なのか

フットケアの施術をおこなうのに、何らかの資格を絶対に取得しなければならないということはありません。

以前から「フットケアは医療行為なのか」という議論がありましたが、2017年には経済産業省が「フットケアは医師以外の職種が従事できる」という見解を発表しています。

ただし、フットケア指導士や看護師が取得を目指せる皮膚・排泄ケア認定看護師など、フットケアの知識やスキルを証明できる資格もいくつか存在します。

ここからは、フットケアや介護に役立つフットケア指導士について見ていきましょう。

介護の仕事に役立つ!「フットケア指導士」の資格について

フットケア指導士は、一般社団法人 日本フットケア・足病医学会が認定する資格です。医療・介護現場で必要なフットケアの知識を学び、病気の予防・ケアをおこないます。

フットケア指導士の試験の概要や求められる役割について確認しましょう。

1.期待される役割

フットケア指導士は、フットケアに関する専門知識・スキル、足にまつわる病気に関する知識を習得し、フットケアの現場で指導的な役割を担うことが期待されます。

提供できるフットケアの範囲は保有している国家資格の業務範囲に準拠し、自分自身のフットケアスキルと勤務先の方針によって具体的な施術内容を決めていきます。

また、フットケア指導士は免許更新制です。5年ごとに70単位を履修する必要があり、常に知識とスキルがアップデートされ、資格保有者のスキルが担保されています。

引用元
一般社団法人 日本フットケア・足病医学会:フットケア指導士認定について

2.受験資格

フットケア指導士認定試験の受験資格は以下の5つです。

・医師、看護師、准看護師、理学療法士、臨床検査技師、義肢装具士、臨床工学技士、介護福祉士、薬剤師、作業療法士、栄養士のいずれかの国家資格を有していること(都道府県知事の認める准看護師も含む)
・資格を取得後、3年以上の実務経験を有すること
・フットケアの実務経験を有すること。
・フットケア指導士認定セミナーを受講していること
・日本フットケア・足病医学会の学会員であること

医師や看護師、介護福祉士、理学療法士など、医療や介護、福祉に関わる国家資格を取得し、3年以上の業務経験がある方でないと受験資格が得られない点が特徴だといえます。

3.受験手続き

フットケア指導士認定試験を受験するためには、日本フットケア・足病医学会宛てに受験申請書・写真表・受験票・受験料振り込み票のコピー・受験票返送用の封筒を書留郵便で送付します。

認定試験は例年3月頃に開催され、受験料は1万円(税込)です。

4.試験内容

フットケア指導士認定試験の試験時間は90分です。認定委員会によって最低合格水準が設定され、受験者の合格・不合格は判定される仕組みとなっています。

認定セミナーのカリキュラムに準拠した問題が出題されます。セミナーで学ぶ内容例は以下のとおりです。

・フットケア基礎知識(フットケア概論、解剖・生理学、病態生理学)
・フットケア専門知識(アセスメント、検査、ケア、生活指導など)
・検査(下肢の循環状態、神経感覚、運動麻痺・歩行能力)
・ケア(基本的なケア、足・爪病変に対するケア、血栓予防など)

5.合格率の目安

フットケア指導士認定試験の合格率の目安は、以下のとおりです。

実施回 合格率
第8回 73.3%
第9回 45.1%
第10回 68.6%
第11回 72.1%
第12回 76.5%
第13回 84.2%

引用元
一般社団法人 日本フットケア・足病医学会:第13回フットケア指導士認定試験のお知らせ

直近の試験に関しては7〜8割の合格率となっていますが、いつ試験が難易度が変化するかわかりません。突然試験がむずかしくなったとしても、合格できるように準備しておきましょう。

そのほかにおすすめのフットケア資格3選

フットケア指導士以外にも、おすすめのフットケア関連の資格はいくつかあります。それぞれの資格の概要についてチェックして、受験するかどうか判断してみましょう。

一般社団法人 東京フットケア協会|資格認定制度

一般社団法人 東京フットケア協会が実施する資格認定制度には、フットケアマスターとトータルフットケアマスターの2種類あります。

フットケアマスターは、協会が認定する角質ケア・ネイルケア・巻き爪ケアの3つのコースを修了することで取得可能です。プロとしての知識やスキルを証明できます。

上記の3コースに加えて、リフレクソロジーのコースを終了すると、トータルケアフットケアマスターの資格を取得可能です。

引用元
一般社団法人 東京フットケア協会:資格認定制度

一般社団法人 日本トータルフットマネジメント協会|医療フットケアスペシャリスト

一般社団法人 日本トータルフットマネジメント協会が認定する資格です。約3カ月間の動画授業と実技コースを修了することで取得できます。日本フットケア学会の元副理事長やフットケアサロンのオーナー、スポーツ医学博士が講義を担当するのが特徴です。

理論的な部分から、実践的な部分までしっかりと身につけたい方におすすめですよ。

引用元
足の専門校 SCHOOL OF PEDI:医療フットケアスペシャリスト資格取得コース

一般社団法人 インターナショナルフットマイスター協会|フットケアサポーター

一般社団法人 インターナショナルフットマイスター協会では、足と靴、足脳®︎マッサージの基礎を学ぶフットケアサポーターの講座を受講できます。介護現場や医療現場、家庭内などで活用できるようなフットケアの知識とスキルを学べるおすすめの講座です。

引用元
一般社団法人 インターナショナルフットマイスター協会:フットケアサポーター

フットケアは足の問題を予防・改善していくニーズの大きい仕事!

フットケアは足の病気を予防・改善していく仕事です。硬くなった角質や乾燥をケアし、巻き爪をキレイに整えることで、対象者の足の悩みに対処していきます。

高齢者になると足の乾燥や角質の硬化が深刻化し、知らぬ間に健康が脅かされている場合もあるため、その不安を解消するフットケアの重要性に注目が集まっています。

フットケアの施術に必須資格はありませんが、フットケア指導士の資格を取得することで、就職や転職に有利に働くことが考えられるでしょう。

フットケアの重要性と資格について確認して、フットケアの仕事を探してみましょう。

また、フットケアの求人を探すのにおすすめなのがリジョブです。リジョブは美容・介護・福祉業界に特化した求人サイトで、フットケアの求人が多数掲載されています。

未経験OKな求人や高待遇の求人も数多くあるので、フットケアの職探しにぴったりです。ぜひリジョブをチェックして、フットケアの施術をするという夢を叶えてください。

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの看護師求人をリジョブケアで探す

株式会社リジョブでは、介護・看護・リハビリ業界に特化した「リジョブケア」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄