「できることは全部やる!」地道な努力の積み重ねで表参道口コミ1位の人気店に成長!【もっと知りたいヘルスケアのお仕事 Vol.143 セラピスト 波多野未佳さん】#1
現在、ドライヘッドスパ専門店「sleepia」のオーナーセラピストとして大活躍中の波多野未佳さん。自身がストレスから頭痛と不眠に悩んだことをきっかけに、ドライヘッドスパの施術をうけ、その効果に魅了されます。
いくつかのドライヘッドスパについてのスクールに通い、趣味として家族や友人に施術をしていくなかで、やりがいを見出して独立の道を歩み始めました。
今回、お話を伺ったのは…
波多野未佳さん
「sleepia」オーナーセラピスト。元外資系OLから転身し、表参道で、1席だけの完全プライベートサロンのドライヘッドスパ専門店「sleepia」を経営。ドライスパの人気店「悟空の気持ち」の認定資格や、整腸セラピストの資格を持ち、頭痛・不眠・小顔・便秘・肌荒れなどのケアを得意とする。またドライヘッドスパの講師も務める。
不眠や頭痛の悩みを一気に解消!ドライヘッドスパとの出会い
――波多野さんは外資系企業のOLから、セラピストさんに転身したと伺いました。ドライヘッドスパとの出会いを教えてください。
新卒で消費財系の外資系企業に入社して働いていたのですが、莫大な業務量と結果を求められるプレッシャーから、体調を崩してしまったんです。当時は不眠や慢性的な頭痛に悩まされることも多く、一時は薬を飲むことも考えましたが、少し抵抗があって…。
そんなある時、「ドライヘッドスパを受けるとよく眠れるらしい」という噂を聞き、ものは試しと施術を受けてみました。すると驚くことにずっと痛かった頭がすっと軽くなり、施術から何日間も、深く眠ることができたんです。
その体験に衝撃を受けて、会社員として働きながら、ドライヘッドスパの施術を習い始めました。
――最初からドライヘッドスパをお仕事にされるつもりだったのですか?
いいえ、まったく!最初は趣味の延長線として捉えていて、家族や友人など身の回りの人を自宅に招き、私のベッドに寝てもらって施術をしていました(笑)。
私の周りの毎日バリバリ仕事をしている友人たちに施術をすると、「脳疲労が回復した」「施術してもらったあと、よく眠れるようになった」という声をもらうようになり、だんだんとやりがいを感じるようになっていったんです。
自分自身も、会社員としてPCを見て数字とにらめっこする仕事よりも、昔の自分のような人を救う側になりたいと思うようになり、思い切って施術者としての道を歩むことにしました。
「一度きりの人生、チャレンジしよう!」と飛び込んだセラピストへの道
――開業を目指してからの歩みを教えてください。
開業を目指してからは、会社員として勤めつついくつかのスクールに通いました。その後、会社をやめて、ドライヘッドスパのセラピストとしてお店で勤務して修行もしましたね。そこでは施術はもちろん、接客方法なども学ばせていただきました。
――独立をするのに不安はありませんでしたか?
もちろん不安はありました。しかし当時は20代だったこともあって、「今、失敗したとしてもきっとやり直しはきく。どうにかなるだろう!」と思えたんです。一度きりの人生、やりたいことをやってみようと思い切って独立する決意をしました。
――独立時、どんなことが大変でしたか?
とくに大変だったのは、物件探しと資金面ですね。
「sleepia」はマンションの一室を使ってオープンしているのですが、店舗として使用できる物件がそもそもとても少ないうえ、不特定多数の方の出入りを許可してくださる物件はより少なく難航しました…。結局、いつも施術を受けてくださっている常連さんのご紹介で、今の物件が決まったんです。
資金面についても会社員時代の貯金を使って、ほぼ自己資金で開業をしました。限られた金額でできる限りのことをしようと必死でしたね。
表参道エリア口コミ1位の人気店に!
――オープン後から、集客は順調でしたか?
表参道というドライヘッドスパの激戦区という土地柄もあり、やはりはじめから満員御礼というわけにはいきませんでした。最初は家族や友人、知人が来店してくれてなんとか持っていたという感じでしたね。
最初は新規のお客さまを集客するのに必死でしたが、Instagramの投稿を見て来店してくださる方が増え、そのうちクーポンサイトの口コミが蓄積されて行くことで、来客が軌道に乗った印象です。
とくにクーポンサイトで、表参道エリアのドライヘッドスパのランキングでナンバーワンになったことをきっかけに、多くの方がお越しくださるようになりました。2か月目で黒字化、稼働率は80%を超えていき、どんどん成長しています。海外や他県など遠い場所から来てくださる方もいて、毎日感謝の気持ちでいっぱいです。
――SNSとクーポンサイトをうまく活用されたのですね!
オープン当初は、「無料でできることは全部やる」ということを意識していましたね。
たとえばInstagramは、完璧なデザインや戦略ではなかったかもしれませんが、来店してほしいターゲットになる方のメリットになるような投稿を毎日必ず1件アップしたり、クーポンサイトのブログを毎日必ずアップしたり、クーポンサイトの画像を差し替えてみたりと、できることは何でもやってみたところ、満席になる日が出てきました。取り急ぎできることを進めるだけでも、しっかりと効果が出ることを実感しました。
web広告の出稿などのコストのかかる施策は、資金に余裕ができてからでも遅くないと思います。
――開業を目指すセラピストさんにおすすめしたいことはありますか?
SNS運用にも通ずるところがありますが、ブランディングも重要です。来店してほしいターゲットの方を想像して、SNSの投稿もお店のインテリアも、その方々が好きそうなテイストに寄せていくのがよいと思います。
たとえば私は、お店の内容には「木」「白」「ゴールド」しか使わず、世界観にあわないアイテムは置かないことを徹底しています。それと同じようにSNSの投稿もテイストを統一していくと、自然と世界観ができます。
ドライヘッドスパの激戦区で「sleepia」を経営し、多くのファンを獲得している波多野さん。後編では、波多野さんのオリジナル手技の特徴や、リピーター創出の秘訣などについて伺います。後編もお楽しみに!