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介護・看護・リハビリ 2020-04-30

デイサービスでの食事介助の仕事内容と注意点

デイサービスで行う仕事のひとつに食事介助があります。デイサービスを利用する高齢者の方は、さまざまな理由から食事が困難になっている場合もあり、サポートが必要です。主に食事介助は昼食時に行われますが、食事介助とは具体的にどのような仕事であるか、その内容や手順、介助にあたっての注意点についてまとめました。

デイサービスの食事介助とは

デイサービスは一般的に朝から夕方まで、通所型施設に通い、さまざまな生活訓練を行います。そのひとつに食事があります。事業者によって時間や回数は異なりますが、一般に正午ごろの昼食、および午前中もしくは午後のおやつの時に介護スタッフが介助を行っています。

食事介助は、ひとりで食事をとることが難しい利用者の方へマンツーマンで食事のサポートを行うほか、利用者に応じた形態の食事を提供しています。食べやすいように準備やサポートを行うだけでなく、利用者の方自身が一回で口に運ぶ食べ物の量や食べる順番などにも注意を払います。食事に関して特に問題のない利用者の方には見守りを行います。

デイサービスでの食事は、栄養バランスの整った食事をとることによるQOLの向上も目指します。食事はデイサービスに通う利用者の方の楽しみのひとつであるともいわれますので、楽しく美味しく食事ができるように環境を整えます。

食事介助の仕事はどのような流れで行われる?

デイサービスで行う食事介助は、食事の時間にまず利用者に声掛けを行うことからスタートします。介護スタッフは利用者の状況を確認したうえで、その方の状態に応じた食事を提供します。食事の配膳や飲料水の準備も担当します。準備ができたら、正しい姿勢がとれているか、入れ歯の場合は装着を確認してから食事を始めます。

食事のペースは、利用者ひとりひとり異なりますので、急かさず無理のないように見守ります。嚥下が困難な利用者の方には、固形物を食べる前後に汁物や水分をとるように注意し、スムーズに食べ物を飲み込むことができるようにアドバイスを行うことも介助の仕事です。

食事を終えた後には、口の中に食べ物が残っていないか確認します。その後、利用者が食事をどの程度食べることができたかなどをチェックし、介護日誌に記入を行います。問題が感じられる場合には、看護師に報告を行うことも必要です。

食事介助にあたって気をつけたいこと

食事介助にあたって気をつけなければならないのは誤嚥です。利用者の方のペースに合わせて食事の介助を行うのはもちろんですが、状態に応じてとろみをつけることや、食事中の姿勢にも注意しておきます。食べることを急がせたり、無理をさせたりしないということは基本です。強引な介助は事故の原因となるだけでなく、食事を嫌なものと感じるようになってしまうことを覚えておかなければなりません。

また、食事介助も機能訓練です。デイサービスではできるだけ利用者の方が自分で食べることができるような環境にし、難しい部分に関して介助を行います。飲み込みがきちんとできてから次の食べ物に移るように注意を払いながら見守ります。口から食事をとることは体の健康維持に大きな役割を果たします。利用者の方が食事を自分の意志で行い、楽しむことができるようにすることが食事介助の目的です。利用者の方の気持ちになって介助を行うことが求められます。

デイサービスの利用者はご自分で食事ができる方も多いですが、個人に応じたサポートや見守りは欠かせません。食事はQOLに直結する部分でもあり、きちんと食べられるということは重要です。食事介助は難しい仕事ではありませんが、きめ細かな対応が求められます。利用者の方が健康に食事が続けられるよう、十分なサポートが求められます。

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