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学び・キャリア 2019-09-13

ホームヘルパーと介護福祉士の3つの違いとは| ホームヘルパーが介護福祉士を目指す方法を紹介!

介護の仕事にはいくつかの資格があります。そのなかでもホームヘルパーと介護福祉士は混同されやすいのですが、この2つはまったく別のものです。ホームヘルパーは介護初任者研修や介護職員実務者研修を修了すれば取得可能な認定資格になります。しかし介護福祉士の場合は、介護福祉士の国家資格を取得しなければなりません。

2つの資格を比べると大きく分けて3つの違いがあります。ホームヘルパーから介護福祉士へのキャリアアップは可能ですが、一体どのような受験ルートがあるのか分からないという方は多いでしょう。この記事ではホームヘルパーと介護福祉士の違いや、ホームヘルパーから介護福祉士を目指す方法いついてお話ししていきます。

ホームヘルパー(訪問介護員)と介護福祉士の3つの違い

ホームヘルパーと介護福祉士の違いは、資格の種類だけではありません。最初に2つの資格の違う点についてみていきましょう。

①資格のココが違う!

ホームヘルパーと介護福祉士の一番の違いは、資格の種類です。それぞれの資格取得条件などをしっかりと理解することで、それぞれの仕事内容を理解することができます。それでは、資格取得条件などをみていきましょう。

ホームヘルパー|介護職員初任者研修・生活援助従事者研修

ホームヘルパーは介護では取得しやすい資格で、都道府県知事が指定している研修業者が実施している研修が対象となります。2018年4月1日から「介護職員初任者研修」か「生活援助従事者研修」を修了することで取得可能です。

介護初任者研修の研修時間は、130時間になります。介護に関する最低限の知識と技術を身に着けることを目的としていて、施設や業務形態など問わず就業が可能です。生活援助従事者研修の研修時間は、59時間になります。生活支援中心型サービスの従事者を対象としているので、研修終了後は生活援助中心型のサービスでの勤務となります。

どちらの研修も全科目で最後に筆記試験を受け、基準点数以上を取得することで研修を修了したと認められ、訪問介護などの介護業務に携わることが可能です。

介護福祉士|国家試験を受験

介護福祉士は厚生労働大臣が指定している養成学校を卒業するか、3年以上介護などの業務経験を持つ方が介護福祉士の国家試験に合格することで取得できます。

試験は財団法人社会福祉振興・試験センターが行なっており、年1回しかありません。1次試験の筆記試験を合格し、2次試験の実技試験もクリアすることで、介護福祉士の資格を取得することが可能です。

受験するためのルートは、大きく分けて以下の4つのルートがあります。
・実務経験ルート
・福祉系高校を卒業するルート
・養成施設に通って取得するルート
・経済連携協定(EPA)ルート

②仕事内容のココが違う!

ホームヘルパーと介護福祉士では、資格取得のために学ぶ内容が異なります。実際に施設で働く場合も、どちらの資格を持っているかで勤務内容に大きな違いがあるのです。ホームヘルパーと介護福祉士の仕事内容について、みていきましょう。

ホームヘルパー|訪問して介護や家事援助サービスを提供

資格取得が比較的容易なホームヘルパーは、在宅支援の現場で活躍します。在宅高齢者や障害のある方の家を訪問し、食事や入浴などの介護サービスや調理、掃除、買い物などの家事援助サービスがメインの仕事です。

場合によっては利用者が通院するためにホームヘルパーが車を運転して病院に連れて行き、受診手続きなどの介助を行ないます。

介護福祉士|相談支援やメンバー管理なども

介護福祉士の仕事は、障害のある方や高齢者などの身体介助だけではありません。利用者の家族の相談を受けたり、介護についてのアドバイスを行なったりすることがメインの仕事になります。ホームヘルパーのような家事援助サービスは行ないません。

介護者が周囲から孤立しないよう社会活動の支援を行ない、場合によっては外出支援を行なうことがあります。また施設内の介護職のリーダー的存在になることもあり、経験を積むことで職員の教育やサービスの管理などを任されます。

③お給料のココが違う!

ホームヘルパーや介護福祉士は、正社員や正職員のほか、派遣やパートといった働き方を選ぶことができます。しかしこの2つの職業では、給料に違いがあるのです。ホームヘルパーの場合、介護職の基本となる知識・技能で資格取得が容易なことから、資格手当がつくことはほとんどありません。

しかし国家資格の介護福祉士の場合は、資格手当がついていることが多く見られます。また経験を積んで管理職などに昇進することで、給料が大きく増える可能性もあるのです。

ホームヘルパーが介護福祉士を目指す方法とは?

ホームヘルパーの資格を持っている方がキャリアアップを目指す場合、介護福祉士の資格取得がおすすめです。取得方法が4つあるので、自分に合った方法を選びましょう。ここからは介護福祉士の資格取得ルートについて、解説していきます。

介護福祉士の受験資格の取得ルートは4つ!

介護福祉士の資格を取得するためには、実務経験を積んだり養成学校に通ったり、福祉系の高校を卒業するというルートがあります。外国人の場合、経済連携協定(EPA)を利用して取得することが可能です。

①実務経験ルート|実務経験3年以上+実務者研修

この実務経験ルートは実務経験を3年以上積み、実務者研修を受講することで受験可能となるだけでなく、実技試験が免除となり、免除期間に制限はありません。昼間働きながら、夜間に養成学校などに通うのはとてもたいへんです。

ホームヘルパーをしながら介護福祉士の資格取得を目指す方は、実務経験ルートが一番おすすめのコースです。実務者研修の問い合わせは、実務者研修を行なっている各都道府県の保険福祉部になります。

②養成施設ルート|学校の専門学科などで学ぶ

養成施設ルートは高校を卒業後に養成施設で学び、卒業する必要があります。

・高校を卒業後、2年以上介護福祉士養成施設で学ぶ
・高校を卒業後、1年以上福祉系大学や社会福祉士養成施設などで学ぶ
・高校を卒業し保育士養成施設などを卒業後、1年以上介護福祉士養成施設で学ぶ

2016年度に養成施設を卒業した方は、資格取得者として認められています。また2017年~2022年に養成施設を卒業し試験に合格していない方は、登録申請をすることによって、卒業後5年間は介護福祉士資格取得者とみなされます。

5年以降も資格を有効にするためには「卒業して5年の間に介護福祉士試験に合格する」「卒業後5年続けて介護の業務を行なう」などの条件があり、条件を満たしていないと資格取得が無効になりますので注意が必要です。

なお、2022年以降卒業の場合は、介護福祉士試験の受験が必須になります。

③福祉系高校ルート|福祉系高校で学ぶ

福祉系高校ルートは、福祉系の高校や福祉系特例高等学校を卒業した後に、介護福祉士の試験を受けて資格を取得するルートです。福祉系高校に2009年度以降に入学した場合は、筆記試験に合格することで資格を取得できます。

福祉系特例高等学校に2009年度以降に入学した場合は、卒業後に実務を9ヵ月以上行なわなければ受験ができません。試験は筆記・実技両方あります。

④経済連携協定(EPA)ルート|外国人介護職員

日本で唯一EPAの受け入れ調整を行なっている国際厚生事業団「JIWELS」が、各国の看護師や介護福祉士候補者の受け入れ調整を行ないます。JIWELSが施設とのマッチングから雇用契約の締結を行ない、その後半年間の日本語研修を行ってから来日します。

実際に3年以上施設で就労や研修を行なってから介護福祉士の試験を受け、資格取得できなければ、そのまま帰国しなくてはいけません。資格取得できた場合は、EPA介護福祉士として日本国内での就労が可能です。

介護福祉士の受験資格は通信でも取得できる?

日本国内にはたくさんの資格がありますが、なかには通信教育が可能な資格があります。ヘルパーとして働きながら、通信教育で介護福祉士の勉強をしたいという方もいることでしょう。しかし、残念なことに養成施設ルートや福祉系高校ルートの通信教育はありません。

実務経験ルートの場合は、実務者研修を通信教育に近い形で受講することが可能です。たとえば日本福祉教育専門学校では、構成労働省認定の通信教育でスクーリングがあります。介護福祉士実務者研修は、4カ月と6カ月のコースで受講可能です。

ホームヘルパーが介護福祉士を目指すなら、実務経験ルートがおすすめ!

ホームヘルパーは、介護の基礎的な知識や技術レベルの資格です。また介護福祉士は、介護だけでなく利用者やその家族と行政やサービス期間などの橋渡しや、チームのリーダー的役割を担うなど幅広い知識と技術が必要となる国家資格になります。

ホームヘルパーの方でも働きながら介護福祉士を目指すことはできますし、キャリアアップを目指すのであれば介護福祉士がおすすめです。働きながら資格取得を目指す実務経験ルートであれば、心身への負担が少なく、仕事と勉強の両立がしやすいでしょう。しっかりと学習計画を立てて、介護福祉士の資格取得を目指してください!

出典元

・ホームヘルパー(訪問介護員)と介護福祉士の3つの違い
神奈川県 「介護員養成研修のページ」
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/n7j/cnt/f3840/

・厚生労働省 「介護福祉士の概要」
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kaigohukushishi/

・介護の資格最短net 「介護福祉士」
https://www.acpa-main.org/kaigofukushishi/

・介護求人パーク 「ホームヘルパー(訪問介護員)とは?」
https://5159289.jp/contents/kaigo/kind/homehelper/

・全国ホームヘルパー協議会 「ホームヘルパーってどんな仕事」
https://www.homehelper-japan.com/%E4%BC%9A%E8%AD%B0%E8%B3%87%E6%96%99%E9%9B%86/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%AA%E4%BB%95%E4%BA%8B/

・日本福祉教育専門学校 「介護福祉士の仕事内容」
https://www.nippku.ac.jp/license/cw/work/

・浦和大学 「介護福祉士の仕事内容とやりがい」
http://www.urawa.ac.jp/column/care-welfare/care-worker-job.html

・ホームヘルパーが介護福祉士を目指す方法とは?
介護の資格最短net 「介護福祉士」
https://www.acpa-main.org/kaigofukushishi/route2.html

・公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 「受験資格(資格取得ルート図)」
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/route.html

・公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 「実務経験+実務者研修」
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/k_08.html

・公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 「介護福祉士養成施設卒業(修了)者」
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/k_05.html

・公益社団法人 国際厚生事業団 JICWELS 「EPA看護・介護受入事業」
https://jicwels.or.jp/?page_id=14

・公益社団法人 国際厚生事業団 JICWELS 「EPA外国人看護師・介護福祉士受入れのあらまし」
https://jicwels.or.jp/?page_id=16

・日本福祉教育専門学校 「介護福祉士実務者研修通信課程(6ヶ月・4ヶ月)」
https://www.nippku.ac.jp/faculty/16/

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