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介護・看護・リハビリ 2020-03-12

介護施設を知る!『高齢者専用賃貸住宅』

高齢者専用賃貸住宅とは、入居者を高齢者(自立可能、もしくは軽度の要支援・要介護認定)に限定した賃貸住宅のことで、「高専賃(こうせんちん)」と略されることもあります。

『高齢者専用賃貸住宅』ってどんな施設?

高齢者専用賃貸住宅は、福祉施設ではありません。法律や条例で定められた明確な規定がほとんどないため、サービスの内容や住宅内の設備・設計(バリアフリーの有無など)は物件によって大きく異なりますが、基本的には高齢者が契約しやすく、住みやすいように考えられた物件です。

さらに2011年には、高齢者専用賃貸住宅の制度自体が廃止されています。よって取扱い物件数も減少していますが、現在も募集している物件も少なくはありません。

高齢者専用賃貸住宅の特徴は

・高齢者専用賃貸住宅を利用するメリット・デメリット
高齢者専用賃貸住宅のメリット、デメリットについて説明します。

高齢者専用賃貸住宅のメリット
収入がなく、イレギュラーなトラブルも増える高齢者は、賃貸物件探しに大変苦労します。そんな昨今の情勢を受けて、高齢者でも契約しやすく、生活しやすいように作られたのが高齢者専用賃貸住宅です。国土交通省の管轄で、都道府県ごとに住宅情報が登録されています。普通の賃貸物件なので、ご夫婦、パートナーと同居もできます。

高齢者専用賃貸住宅のデメリット
その他の高齢者専用住宅と同様に、体調を著しく崩したり要介護度が上がったりしたときは退去を余儀なくされることもあります。
また、一般の賃貸物件と同様にサービスや施設の規模などは物件によって様々。施設によっては初期費用(保証金)が数千万円、家賃が月50万円に及ぶようなものもあります。

・高齢者専用賃貸住宅への入居基準
高齢者専用賃貸住宅の入居条件は、年齢も心身の状態も物件によって様々です。「身の回りのことを自分でできる」「感染症になっていない」「共同生活を送ることができる」といた条件を求められることも多いので、気になった物件の条件はきちんと調べておく必要があるでしょう。

・高齢者専用賃貸住宅の入居手続き


高齢者専用賃貸住宅への入居を希望する際は、希望する物件の管理事業者に直接申し込みを行うこととなります。必要な書類や方法は施設によって異なりますが、以下のようなものが必要となることが多いです。
・入居申し込み書
・本人確認書類
・連帯保証人の本人確認書類
・収入/資産などの証明書類
これらの書類を提出し、施設のスタッフとの面談を経て入居の可否が決定されることになります。また、連帯保証人と身元引受人の提出も求められるので、近しい人には同意を得ておきましょう。

・高齢者専用賃貸住宅の設備


高齢者専用賃貸住宅は一般的な賃貸物件とほぼ変わらない設計で作られているところが多いため、台所、トイレ、洗面所、浴室、収納などはすべて自室に設置されています。物件によっては共同食堂や共同スペースも用意されています。
自室の広さは最低25平米(十分な共同生活室がある場合は18平米)で、ワンルームの間取りのものもあれば、50平米以上の広々とした2LDKを設けている物件もあります。

・高齢者専用賃貸住宅で受けられるサービス
高齢者専用賃貸住宅で受けられるサービスは、事業者によって様々です。
介護スタッフの見守り、夜間など緊急時の対応(自室に直通インターフォンが設けられているところもあります)、家事(食事・そうじ・洗濯)の手伝い、入浴や食事、排せつの介護、医学的なサポートといったサービスを提供する物件もあれば、一般住宅と同じように居住スペースのみの確保という物件も。

繰り返しになりますが、高齢者専用賃貸住宅は設備もサービスも事業者によって千差万別です。利用を検討している人はよく調べることが何よりも大切です。

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