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特集・コラム 2021-07-02

ケアマネジャーになるにはどうすればいいの?|受験手続きについて紹介!

介護支援専門員は介護福祉サービスに携わる仕事のひとつで、一般的にはケアマネジャーやケアマネといわれることが多い職業です。ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務研修受講試験を受験して資格を取得し、さらに研修を修了しなければなりません。

今回は、ケアマネジャーを目指している方のために、ケアマネジャーの概要と介護支援専門員実務研修受講試験の概要や手続き方法、介護支援専門員実務研修などについて解説していきます。

アマネジャー(介護支援専門員)になるにはどうすればいいの?


介護関係の仕事はケアマネジャー(介護支援専門員)のほかに、介護福祉士、社会福祉士、生活指導員など数多く存在します。しかし、それぞれ仕事内容が異なり、資格の取得方法も違うのが特徴です。

ここでは、ケアマネジャーの概要、さらには仕事をするために必要となる資格の種類や資格の取得方法についてご紹介します。

ケアマネジャーとは|介護サービス提供に携わる専門家

ケアマネジャーは介護サービス提供に携わる専門家で、具体的な仕事には以下のようなものがあります。

・要介護認定の支援と調査
要介護認定が必要になったら、市区町村に申請して審査を受けなければなりません。このような場合、ケアマネジャーはこの代行申請をしたり、市町村から依頼があれば要介護認定調査をおこなったりします。

・ケアプラン作成
ケアプランとは介護サービス計画書のことで、介護利用者の希望や目標に合わせたサービスの種類や利用頻度が記載されているものです。ケアマネジャーはケアプランの原案を作成し、介護利用者と家族を含めた面談をおこなってケアプランを完成させていきます。

ケアマネジャーになるには|介護支援専門員実務研修受講試験に合格+実務研修

試験に合格して資格を取得すればすぐに仕事に就ける専門職もありますが、ケアマネジャーになるためには、まずは試験に合格する必要があります。その試験というのは、介護支援専門員実務研修受講です。

さらに資格を取得したあとは、介護支援専門員実務研修を受講する必要も。研修を受講し、都道府県への登録をおこなうことでようやく介護支援専門員証が交付されます。

介護支援専門員実務研修受講試験とは?

介護支援専門員実務研修受講試験は年に一度実施されていますが、どこでも受験できるというわけではありません。該当受験地で受験する必要があり、実施する各都道府県で申込方法や実施日時が異なるので事前に確認が必要です。

東京都の例では、東京都で受験できるのは「申込日に受験資格該当業務に就いている場合、職場が東京都内」「申込日に受験資格該当業務に就いていない場合、住所が東京都内」のいずれかに該当する人です。そのため、試験を受ける際には、必ず自治体の試験内容をチェックするようしましょう。

試験を受けるには受験資格が必要|国家資格や実務経験など

ケアマネジャーになるためには、まず受験資格を得る必要があります。受験資格を満たすのは、以下の職業に該当する人たちです。

・医師
・歯科医師
・薬剤師
・保健師
・助産師
・看護師
・准看護師
・理学療法士
・作業療法士
・社会福祉士
・介護福祉士
・視能訓練士
・義肢装具士
・歯科衛生士
・言語聴覚士
・あん摩マッサージ指圧師
・はり師、きゅう師
・柔道整復師
・管理栄養士含む栄養士
・精神保健福祉士

また、対象となる業務も存在します。対象となるのは、以下のとおりです。


・指定計画相談支援事業の相談支援専門員
・指定地域密着型サービスの生活相談員
・指定介護老人福祉施設の生活相談員
・生活困窮者自立相談支援事業の主任相談支援員
・指定介護予防サービス事業の生活相談員
・介護老人保健施設の支援相談員
・指定居宅サービス事業の生活相談員
・指定障害児相談支援事業の相談支援専門員

また、そのほかにも実務経験も満たす必要があります。実務経験は、いずれかの国家資格の職業を5年以上および900日以上の勤務実績があることが条件です。

どんな問題が出るの?

試験時間は120分(点字受験者180分、弱視等受験者156分)、試験は五肢複択方式で、解答はマークシート方式です。試験問題の内容は介護支援分野が25問、保健医療福祉サービス分野45問で計60問出題されます。

出題されるのは、以下の科目です。
・介護保険法その他関係法令に関する科目
・居宅サービス計画・施設サービス計画および介護予防サービス計画に関する科目
・介護給付等対象サービスその他の保険医療サービスおよび福祉サービスに関する科目
・要介護認定および要支援認定に関する科目

過去の試験問題は東京都福祉保健局の公式サイトで確認することができるので、チェックしてみるとよいでしょう。
第22回以前の試験問題はこちら

合格率はどれくらい?

2020年10月11日(日)に実施された第23回では、受験者数が4万6,415人、合格者は8,200人という結果でした。そのため、合格率は17.7%となっています。

合格率は地域によって異なり、東京では受験者数が3,527人、合格者は815人です。合格率は23.1%で、全国平均より5ポイント以上高くなっています。
ケアマネジャーの合格率はこちら:

介護支援専門員実務研修とは?

前項で記載したように、ケアマネジャーになるためには試験に合格したあとに介護支援専門員実務研修の受講が必要です。

ここでは、東京を例にして介護支援専門員実務研修の対象者や研修内容などについてご紹介します。

介護支援専門員実務研修の対象者は?

介護支援専門員実務研修の対象者は、介護支援専門員実務研修受講試験を受験して合格している人で、まだ介護支援専門員実務研修を受講したことない人です。

試験に合格すると合格通知が送付されます。そこには「介護支援専門員実務研修の受講手続き」について記載されているので、それにしたがって実務研修受講の手続きをおこなってください。

どんなことを学ぶの?

東京都の第23回 第2期 東京都介護支援専門員実務研修【通信】日程を例にとって、その内容をご紹介します。

実務研修は、「前期課程」と「後期課程」にわかれているのが特徴です。前期では、介護保険制度の理念や現状、ケアマネジメントの基本などを学びます。後期では、実習の振り返りや基礎理解を学び、最終的に研修全体を振り返っていくという流れです。

ケアマネジャーの資格は更新が必要|5年毎に研修を受講しよう

専門職の資格には更新が必要なものも多く、ケアマネジャーの資格もそのひとつです。ケアマネジャーの資格を取得したら5年ごとに研修を受講し、資格を更新します。

更新に必要な研修を「更新研修」といい、資格の有効期限約1年以内に受講が可能です。登録から5年経過してしまった場合でも、「再研修」を受講すれば再度介護支援専門員証を交付してもらえます。

介護支援専門員実務研修受講試験の受験手続きについて紹介!


介護支援専門員実務研修受講試験は年に1回しか実施されないので、申込受付期限を過ぎてしまうと1年待たなくてはいけません。

受験を検討されている方は早めに受験手続きの仕方を確認し、余裕をもって手続きをおこないましょう。ここでは、最新の2021年度の東京都を例にして受験手続きの仕方をご紹介いたします。

1. 受験申込期間

2021年度に実施される介護支援専門員実務研修受講試験の申込受付はすでに締め切っていますが、受験申込受付期間と試験の実施日時は次のとおりでした。

・申込受付期間
2021年6月1日(火)~6月30日(水)
※簡易書類による郵送に限り当日の消印有効

・試験日時
2021年10月10日(日) 開始時間午前10時
※試験会場は受験票にて通知

2. 受験手数料

受験手数料は「介護支援専門員実務研修受講試験手数料」「介護支援専門員実務研修受講試験問題作成事務手数料」のふたつで、さらに「振込手数料」が必要です。

受験手数料と振込手数料は受験する地域によって異なるので、念のため確認をしておくとよいでしょう。おもな地域と受験手数料および振込手数料は、次のとおりです。

東京:受験手数料1万2,800円 振込手数料100円
北海道:受験手数料1万2,000円 払込手数料140円
大阪:受験手数料1万3,800円 払込手数料132円

3. 受験要項の取り寄せ方法

介護支援専門員実務研修受講試験はネットでの申し込みはできず、郵送のみの受付となっています。申込書の2021年度の受験要項の配布期間、配布場所、郵送での依頼先は次のとおりです。

・配布期間
2021年6月1日(火)~6月30日(水)
※原則として土日を除く平日

・配布場所
受験要項は以下の場所で配布しています。

1.東京都庁(第一本庁舎1階・2階および第二本庁舎1階・2階の案内窓口)
2.各区市町村介護保険担当窓口
3.公益財団法人東京都福祉保健財団

・郵送での依頼
郵送での依頼をする場合は、返信封筒を同封する必要があります。返信封筒はA4判の入る「角2サイズ」で250円切手を貼付し、封筒の表面には返信先の住所と「受験要項希望」と記載してください。

受験要項の依頼先の住所
〒163-0179 東京都新宿区西新宿2-7-1 小田急第一生命ビル19階
公益財団法人東京都福祉保健財団 人材養成部人材養成室 ケアマネ試験担当あて

ケアマネジャーになるには試験合格+実務研修が必要!


ケアマネジャー(介護支援専門員)になるためには介護支援専門員実務研修受講試験に合格するだけでなく、介護支援専門員実務研修を受けることが必要です。介護支援専門員実務研修受講試験は年に1回のみ実施されますが、該当受験地のみでの受験が可能であったり、受験手数料が地域によって異なったり、いくつかの確認事項があります。

ケアマネジャーを目指している方は、この情報を参考にご自身でも情報収集をおこない、早めに受験要項を取り寄せてケアマネジャーの試験に臨みましょう。

引用元サイト
厚生労働省職業情報提供サイト 介護支援専門員/ケアマネジャー
公益法人東京都福祉保健財団 介護支援専門員(ケアマネジャー)について
公益法人東京都福祉保健財団 令和3年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験
公益法人東京都福祉保健財団 介護支援専門員実務研修
厚生労働省第23回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
公益法人東京都福祉保健財団 介護支援専門員 更新研修

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