男性介護職員あるある? 男性介護職員がモテる理由とは|男性介護職員のメリットと将来性
男性で、介護の仕事を選択することを検討している方はいませんか。「女性ばかりの職場になじめるかどうかが心配」「介護の仕事に将来性があるかどうかがわからない」と、躊躇している方もいるでしょう。
今回は介護の職場で男性介護職員がどんなふうに働いているのかと、介護業界の将来性についてご紹介します。
男性介護職員がモテる理由とは?
介護の職場で男性介護職員は、どんなふうに受け止められているのでしょうか。職場や環境にもよりますが、男性の介護職員は利用者だけでなく、女性介護職員からも「モテる」ことが少なくありません。ここでは、男性介護職員がモテる理由についてご紹介します。
1. 職場で女性の割合が多い
介護労働安定センターの「令和3年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書」によれば、介護の職場で働く人の71.1%が女性で、男性は19.8%しかいないとされています。(無回答9%)
単純に計算しても、男性は介護職員の5人に1人程度であり、事業所によっては男性が1人しかいない場合や女性しかいないという状況もありえるということです。つまり、男性介護職員は、多くの女性に囲まれて働いているということになります。
2. 気の利く・優しい人が多め
介護の仕事は接客業であり、介護を必要としている利用者への対応はていねいなだけではなく、優しく対応して安心感を持ってもらう必要があります。
また、利用者の体調や利用者同士の人間関係、施設内の環境などについても素早く観察して対応する必要があるため、相手が何に困っているのかを読み取って対応する能力が鍛えられるのが特徴です。
そのため、男性介護職員は同年代の男性に比べると、「気が利く人」「優しい人」という印象を持たれることが多くなっています。
3. 清潔感がある
介護施設では、食事の提供や入浴介助などもおこなうため、清潔感のある身だしなみが求められます。また、利用者に対して口腔ケアや整容をしていると、介護者自身の「自分も清潔にしておこう」という意識も高まるものです。
感染症対策や事故防止のために、習慣的に施設内を整理整頓し、清掃することも欠かせないため、職業柄清潔への意識が高いといえます。女性は清潔感のある人を好む傾向があるので、男性介護職員は好感を抱かれやすいようです。
4. 頼りになる
女性の多い介護の職場では、力任せにおこなう作業は最小限にとどめる仕組みや手法が確立しています。とはいえ、ごくまれに起こることでも、重いものを動かしたり、高いところのものを下ろしたりする場面で助けてもらえると、「頼りになる」と感じてよい感情をもってもらえるでしょう。
また、利用者とのやり取りのなかで、男性職員が関わることでうまく切り抜けられる場面もあり、女性職員が「助けてもらった」と感じることは少なくないようです。
男性介護職員のメリットとは?
介護施設の側から見ても、介護職員のなかに男性がいることのメリットは数多くあります。男性の介護職員は、介護の仕事のどんな場面で活躍できるのでしょうか。ここでは、男性介護職員のメリットをご紹介します。
1. 男性の介護がしやすい|安心してもらえる
介護施設の利用者には男性も女性もいますので、スタッフも男性の方が介助しやすい場面と、女性の方が介護しやすい場面があります。
とくに男性の利用者のなかには、異性である介護職員に入浴や排せつの介助をしてもらうことに抵抗を感じる人がすくなからずいるものです。このような利用者にとっては、男性の介護職員がいることはかなり心強い存在となっています。
2. 体力・力を使う場面で活躍できる
電動ベッドやリフトなど、介護の現場には介護者の負担を軽減できる道具が多くありますが、少しも立位がとれない人の移乗や体位交換も難しい人のおむつ交換などではどうしても力が必要となります。
さらに、小柄な女性介護職員が、体格が大きい利用者を支えるのは、不安定になりがちです。男性介護職員が力を上手に使うと、このような場面もスムーズにクリアできます。
男性介護職員が注意すべき点とは?
メリットも多く、利用者や女性介護職員からもモテる男性介護職員ですが、ときには男性であることで負担を感じてしまうこともあるようです。
ここでは、男性介護職員が働くうえで、どんなことに注意すればいいのかについて詳しく解説します。
1. 男性職員が少ない|ストレスを感じることも
介護の現場で働いているのは女性が圧倒的に多いので、ほかに男性がいてもシフトによっては男性が自分だけになってしまう場合も少なくありません。
もともと女性が多い環境にストレスを感じる人はもちろんですが、男性の同僚がいない状況が多いと、大丈夫だと思っていた人もストレスになることがあります。面接時に男女比を聞いて、心の準備をしておくことが大切です。
2. 女性の介護を担当することも
女性の方が男性よりも平均寿命が長いことから、介護施設の利用者も女性の方が多いものです。また、慢性的な人手不足に悩まされている介護現場では、同性による介護を徹底できている施設は多くありません。そのため、男性介護職員も女性利用者の介護をおこなうことになります。
男性の利用者が男性の介護者だと安心するように、女性の利用者は女性の介護者だと安心するものです。異性に介護されることに抵抗感を抱く利用者もいることを、念頭に置いておくようにしましょう。
これから目指しても大丈夫? 男性介護職員の将来性は
男性が介護職に就くことにはメリットも多くありますが、これから介護職を目指しても間に合うのでしょうか。
また、男性が選ぶ仕事としての将来性があるかどうかが気にかかる人もいるはずです。介護業界の今後の需要と、仕事としての将来性について解説します。
超高齢化社会に向けて需要は高まる|男性介護職員も需要高
内閣府の「令和4年版高齢社会白書」によれば、日本の高齢化率は2021年10月時点で28.9%であり、世界で最も早く超高齢社会に突入しつつあるとされています。
今後も後期高齢者の人口は30年以上増加傾向が続くと見込まれており、高齢化率は2025年には約30%、2060年には約40%に達するといわれているようです。このような社会情勢のなか、男性に限らず介護職員の需要はとても高いといえるでしょう。
処遇改善も期待できる
慢性的な人手不足の介護の現場に人材を集めるための方策の大きな柱として、介護職の処遇改善が進められています。
すでに3種類の処遇改善のための加算があり、一時金としてではなく、介護職員の給与の底上げもされつつあるようです。男性介護職員に限らず、介護の仕事では、今後も給与が上がることが期待できるでしょう。
介護職員等ベースアップ等支援加算とは? 介護職員処遇改善支援補助金とはどこが違うの?
未経験から始められる? 介護職員のキャリアパスを紹介
介護業界に限らず、目標や向上心を持って仕事に取り組むことは収入アップにつながり、励みにもなるでしょう。そのためには、キャリアの見通しを持っておくことが大切です。ここでは、未経験からでもはじめられるキャリアパスをご紹介します。
就職|未経験OKの職場に就職or資格を取って就職
介護の仕事には、「未経験OK」「無資格OK」の求人が多いです。そのため、まずは就職して、収入を得ながら経験を積み、資格を取得していくことが可能な仕事といえます。
また、介護職員として働くための基礎研修は、カリキュラムをこなすことで取得することが可能です。
介護職員初任者研修
これまで介護の経験がなく、資格もない方におすすめなのが介護職員初任者研修です。この資格を持っていると、介護施設のなかで働く際に資格手当がつくことがあるだけでなく、訪問介護事業所ヘルパーとしても勤務できます。
ハローワークの教育訓練給付制度など、各種資格取得支援制度の対象になっていますので、取得する際には確認してみましょう。
就職後|経験を積んで新たな資格に挑戦
まずは就職して経験を積むという場合も、介護職員初任者研修を修了して就職したという場合も、就職後実務経験を積むなかで、さらに上位の資格にチャレンジすることが可能です。ここでは、介護福祉士実務者研修と介護福祉士についてご紹介します。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護職員実務者研修の上位研修ですが、介護職員実務者研修を受講していなくても受けられるのが特徴です。講義と演習を合わせて450時間のカリキュラムで、すでに保有している資格や修了している研修があれば、免除される科目もあります。
介護福祉士実務者研修を修了し、実務経験などの要件を満たすと介護福祉士の国家試験を受けることが可能です。
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介護福祉士
介護福祉士は、介護の分野で唯一の国家資格です。介護福祉士の国家試験を受験するためには、福祉系の専門学校、短期大学、大学を卒業するルートや実務経験の要件を満たして介護職員実務者研修を修了するルートがあります。
介護福祉士の国家試験に合格するとリーダーや主任といった職位につくことが可能になったり、ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を取る条件を満たしたりできるでしょう。
介護福祉士になるには?|国家試験の難易度やおすすめの勉強法を紹介
男性介護職員は需要高! 自分に合ったキャリアパスを描こう
介護業界における介護職の需要は高く、なかでも数が少ない男性介護職員は、利用者からも女性職員からも人気があります。
同性が少ない職場で男性ならではの苦労もありますが、資格取得など自分にあったキャリアパスを考えることで活躍できます。今後も需要が衰えることのない将来性のある介護業界で、キャリアを積んでいきましょう。
引用元
介護労働安定センター:令和3年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書