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介護・看護・リハビリ 2020-07-28

【介護○×クイズ Vol.9】発達理論に関する問題を中心に出題! 社会福祉士の基本問題5

病院ではソーシャルワーカー、老人福祉施設などでは生活相談員、児童相談所では児童福祉司とも呼ばれ、働く場所でその業務内容は異なり、幅広い知識が必要とされる社会福祉士。

そこで今回は、乳幼児期ら高齢期までの各発達段階の特徴や発達理論に関する○×クイズを出題。これから社会福祉士目指す方に役立つ問題をピックアップしました。

社会福祉士向け ○×クイズ 5問

まずは「発達理論」より出題

【第一問】ピアジュの発達理論によると、形式的操作期に、初めて保存の理解ができるようになる。

 

正解は……

 

 

 

【解答】×

【解説】ピアジェは、人間の発達段階を、感覚運動期(生後〜2歳頃)、前操作期(2〜6、7歳頃)、具体操作期(6、7〜11、12歳頃)、形式的操作期(11、12歳以降)の4段階に分類している。物の形状や配置の見た目が変化しても、その物の数や量は一定である、という「保存の概念」が理解できるようになったり、具体的なものに対する論理的な思考ができたり、元の状態に戻すための「可逆的な操作」が可能になるのが具体的操作期である。

 

続いて「エリクソンの発達段階」から出題!

【第二問】自分はどのような人間なのか、自分の社会的役割はないかを確立することを、心理・社会的モラトリアムの達成という。

 

正解は……

 

 

 

【解答】×

【解説】自分はどのような人間なのか、などを確立するのはアイデンティティの達成である。心理・社会的モラトリアムとは、社会から課された役割や業務を猶予する期間のことである。
アイデティティ(自己同一性)はエリクソンが提唱した「自分とは何者であるか」という自己定義で青年期に確立する。

次は「アタッチメント」から出題!

【第三問】ローレンツは特定の人物に向けて焦点化された愛着の結びつきをアタッチメントと呼んだ。

 

正解は……

 

 

 

【解答】×

【解説】アタッチメント理論を確立したのはボウルビィ。ローレンツは刷り込み現象を報告した。

アタッチメント(愛着)とは、発達初期に特定の人との間に築かれる情緒的な絆のことをいう。乳児には、誕生直後から積極的に対人関係を求めていくという能力が備わっていて「泣く、微笑む、発声する」などの自分の発する信号にタイミングよく反応してくれる人に愛着を形成していく。ボウルビィは生後2年間にアタッチメントを形成することは、将来の人格形成の基礎として重要な意味を持つと考えている。

 

「高齢者の心理」をおさらい!

【第四問】老年期には、新しい情報を獲得して処理するような「流動性知能」の低下が認められている。

 

正解は……

 

 

 

【解答】

【解説】加齢とともに、新しいことの学習や新しい環境への適応が苦手になりやすくなるが、高齢者の豊富な経験や、生活の知恵、英知を活用する工夫により、流動性知能の低下を補うことは十分に可能である。シャイエの調査によると、流動性知能は60歳頃から低下し始め、70代で急激に低下する。

 

最後は「高齢者の記憶」の基礎知識!

【第五問】作動記憶の機能は、加齢による影響が顕著にみられる。

 

正解は……

 

 

 

【解答】

【解説】作動記憶(ワーキングメモリ)とは、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶し、同時に処理する能力で、会話や読み書き、計算などの基礎となり、日常生活や学習を支える重要となる。年齢とともに、「作動」記憶と「エピソード」記憶への加齢の影響は顕著だが、「意味」記憶や「手続き」記憶は、加齢の影響は少ないと考えられている。

文:長井まき

参考:
「2020年版 ユーキャンの社会福祉士 これだけ!一問一答&要点まとめ」ユーキャン自由国民社
「福祉教科書 社会福祉士・精神保健福祉士 完全合格テキスト 共通科目 2021-2022年版」翔泳社

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