【介護○×クイズ Vol.22】 代表的な「疾病と障害」の基礎知識を出題! 社会福祉士の基本問題5
国家資格を有する社会福祉士。福祉施設、学校、企業、行政、病院など活動フィールドが広く、求められる知識は高度かつ幅広いことで知られています。当企画は、これから社会福祉士を目指す方に役立つ○×クイズをご用意。今回は、福祉の現場で遭遇する疾病や障害に関する問題をピックアップしました。
社会福祉士向け ○×クイズ 5問
まずは「血友病」から出題
【第一問】血友病は、優生遺伝性疾患で男女ともにみられる。
正解は……
【解答】○
【解説】血友病(けつゆうびょう)は、伴性劣性遺伝性疾患。止血するのに必要な血液中のタンパク質「血液凝固因子」が生まれつき不足していたり、働きが低下しているため、出血すると血が止まりにくくなる疾患。保因者の女性によって子孫に伝えられ、男性に発症する場合が多いが、まれに女性にもみられる。
続いては「ウイルス性肝炎」について
【第二問】ウイルス性肝炎のうちB型とC型は慢性肝炎に移行しやすい。
正解は……
【解答】○
【解説】肺炎を引き起こすウイルスには、A型、B型、C型、D型、E型などがある。将来、慢性肝炎や肝硬変、肺がんに進行する可能性があるのは、B型とC型。
次は「ノロウイルス」について
【第三問】ノロウイスルに汚染された衣類の消毒は、アルコール消毒が有効である。
正解は……
【解答】×
【解説】ノロウイルスに汚染された衣類の消毒には、流水での手洗い、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも代用可)、加熱などによる対処が有効。消毒用アルコールは効かない。
続いて「筋萎縮性側索硬化症」から
【第四問】筋萎縮性側索硬化症(ALS)の初期症状は、呼吸不全である。
正解は……
【解答】×
【解説】初期症状は、手の筋肉の萎縮、脱力などであることが多い。主な症状は、四肢の筋力低下、球麻痺による発声困難や嚥下障害、体重減少、また呼吸筋の麻痺による自発呼吸困難など、眼球運動は侵されず、多くの場合、感覚障害や暴行、直腸障害、知的障害は認められない。
最後は「パーキンソン病」の基礎知識
【第五問】パーキンソン病は、ドーパミンの過剰生産を伴う原因不明の神経疾患である。
正解は……
【解答】×
【解説】パーキンソン病は、大脳の下にある中脳の黒質ドーパミン神経細胞が減少して起こる。原因は不明で、治療にはドーパミンを補うために、L-ドーパなどが用いられる。
代表的な症状は、静止時に手足が震える、筋肉の緊張が高くなりこわばる、動作が緩慢になる、体のバランスが悪くなり転びやすくなる、など。
文:長井まき
参考:
「2020年版 ユーキャンの社会福祉士 これだけ!一問一答&要点まとめ」ユーキャン自由国民社
「福祉教科書 社会福祉士・精神保健福祉士 完全合格テキスト 共通科目 2021-2022年版」翔泳社