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特集・コラム 2021-10-02

看護師の派遣とは? どんなお仕事をするの?|派遣で働くメリット・デメリットを紹介!

「病院の看護師として働いていたけれど、介護福祉施設の看護師として働いてみたい」、またはその逆のパターンもあるかもしれませんね。結婚や出産などで働き方を見直さなければならないという場合もあるでしょう。いきなり経験がない職場に転職して「こんなはずではなかった」とならないために、派遣で看護師として働いてみるという方法があります。

派遣で看護師が働く際には、どんな仕組みになっているのでしょうか。派遣で働くメリット・デメリットも含めてご紹介します。

看護師の派遣とは? どんな雇用形態なの?

求人情報を見ると、数多くの人材派遣の企業があります。看護師の派遣にはどのような形態があるのでしょうか。

勤務先は病院やクリニック・雇用主は派遣会社

看護師という職種のお仕事を派遣という雇用形態でする場合には、働く職場が雇用主になるのではなく、派遣会社が雇用主になります。つまり、就業時間や給与などの勤務条件は派遣会社から提示されるということです。

働く期間はどれくらいなの?|契約更新

看護師に限らず派遣で働く場合には、最短1日単位から働くことが可能です。長く働く場合には、数カ月ごとに契約を更新しながら最長3年間、同じ職場で働くことができます。

3年をすぎたら、同じ病院で職場を変わるか、異なる病院に勤務するかしなければなりません。職場を変えながら、派遣の看護師として働きつづけることも可能です。

紹介予定派遣は常用型・登録型派遣とどこが違うの?

一般的に派遣労働は、登録しておいて働けるときだけ派遣で働く登録型派遣や、派遣で一カ所に長く勤めつづける常用型派遣のイメージが強いものです。准看護師を含む看護師派遣の形態にはどのような分類があるのでしょうか。

登録型派遣や常用型派遣には制限がある

登録型派遣や常用型派遣では、福祉施設で働くことができます。医療機関では産休代替やへき地勤務など特殊な事情がある場合を除き、看護師としては働くことができません。

紹介予定派遣は正社員登用の道がある

紹介予定派遣ではまず、6カ月以内の一定期間で派遣看護師として働きます。その後、働いた職場で正社員として直接雇用することが前提の雇用者と被雇用者の双方がお試し期間をもつことができる働き方です。

紹介予定派遣のメリットとは|職場の雰囲気を確かめられる

紹介予定派遣では正社員になる前の数カ月間、お試し期間として実際に働きながら職場の雰囲気を確かめることができます。いきなり転職して正社員として働きだすと、「こんなはずではなかった」「スタッフの人間関係が辛い」と悩んでもなかなかやめることはできません。紹介予定派遣なら、このようなミスマッチを防ぐことができるでしょう。

紹介予定派遣のデメリットとは|必ず正社員になれるとは限らない

紹介予定派遣は取り決めた数カ月間勤務して、雇用主と被雇用者の双方が了解した場合に正社員として登用される制度ですので、希望しても正社員になれない場合も。また、取り決めた期間を短縮することもできないため、相性が悪い職場でも契約満了までは勤務することが求められます。

派遣看護師のお仕事内容とは? 職場別に紹介

派遣される機関によって、看護師の仕事内容は異なります。働く場所によってそれぞれ、どの派遣形態で働くことが可能で、どんな仕事をするのでしょうか。

1. クリニック・病院

クリニックや病院への看護師の派遣は、産休代替やへき地などの例外を除いて、紹介予定派遣のみです。派遣会社の勤務条件のなかで、正職員の看護師と同じ医療機関での看護業務をおこないます。

2. 献血センター・検診センター

献血センターや検診センターも例外を除いて、紹介予定派遣に限られます。献血センターでは、献血ルームや献血バスで採血や検査の業務が中心です。

検診センターでは、検診のための採血、血圧測定などをおこないます。いずれの機関も日中のみの勤務です。

3. 介護老人福祉施設

介護老人福祉施設なら紹介予定派遣だけでなく、登録型派遣や常用型派遣でも働くことができます。仕事の内容は血圧測定や体温測定など利用者の毎日の体調チェックと内服薬の管理、湿疹やキズの処置、主治医への連絡などです。

場合によっては、着替えや排せつ介助などの業務があったり、リハビリをおこなったりすることもあるでしょう。利用者の状況によっては痰の吸引などの処置も含まれます。

4. 一般企業や保育園

一般企業では保健師の資格もある看護師が求められている場合が多く、企業の保健室でカウンセリングやストレスチェック、社員の健康教育、健康診断にもとづく面談、社員と産業医のスケジュール調整などをおこないます。

企業の業種によっては、コールセンターで患者さんに対応する業務がある場合もあるでしょう。

保育園での看護師の業務は、園児の健康管理とけがや病気の応急処置です。感染予防のために手洗い指導をしたり、歯磨き指導をしたりする場合も。

年に1回の健康診断では準備や医師の介助をおこないます。また、0歳児の保育も看護師の業務に含まれる場合もあるでしょう。

看護師は派遣でも需要が高いの? 求人情報をチェック

慢性的な人手不足といわれている看護業界。看護師は派遣業界でも需要が高いのでしょうか。看護師派遣の求人情報をチェックした結果をご紹介します。

看護師は派遣でも需要が高い!

看護師の需要は派遣でも高く、多くの求人が出ています。とくに多いのは介護福祉施設で、その次には医療機関から多くの求人が出ています。医療機関の休日勤務や夜勤がある施設では、夜勤の求人も出ている場合が多いようです。

病院では夜勤のみの求人も。三交代のシフトに入ると生活のリズムが崩れてしまうので夜勤だけで働きたいという方や、パートナーの帰宅後に働きたいという方にもおすすめです。介護福祉施設では土日休みで日勤帯のみの求人も多くあり、時間単位での勤務も可能です。子育て中の方など、ライフスタイルに合わせて勤務しやすいといえるでしょう。

派遣看護師の需要は介護福祉施設や医療機関でとびぬけて高く、そのほかに上述の一般企業や保育園、検診機関の求人があります。さらにそれ以外にも、学校の保健室での業務や、行政機関での統計処理業務、コールセンター業務などさまざまな仕事内容があります。
派遣看護師の需要は量も多く、多彩な種類があるので、自分にあった働き方を探しましょう。

派遣の給与はどれくらい?

看護師の給与を職場別にみると、介護福祉施設で日勤が時給1,800~2,400円、夜勤で時給2,300~2,500円。相場は日勤2,100円、夜勤2,300円程度です。

医療機関では日勤2,000~2,600円、夜勤2,300~3,000円。相場は日勤2,500円、夜勤2,500円です。また保育園や学校、行政機関では日勤のみで1,800~2,300円、2,100円程度が相場です。

看護師が派遣で働くメリット・デメリットを紹介!

看護師が派遣で働くメリットとデメリットにはどういったものがあるのでしょうか。それぞれについて詳しくご紹介します。

看護師が派遣で働くメリットとは

看護師が派遣で働くメリットにはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、メリットについて解説します。

希望や条件にあった職場を見つけやすい

看護師の人材派遣をおこなう企業には、多くの医療機関や介護福祉施設などから、多種多様な求人が集まってきています。そのため、勤務エリアや仕事内容、勤務時間帯など、自分の希望する条件に合う職場を見つけやすいといえるでしょう。

パートで直接雇用されるより給与は高い傾向にあり、勤務時間や勤務日数も雇用契約で定められています。そのため、派遣で看護師としての経験を積みながら、副業をしたり、資格取得をめざしたりすることも可能です。

派遣会社に相談ができる

派遣で看護師として働いている場合、雇用主は派遣会社です。契約と違う勤務を求められた際などには、派遣会社に相談することができます。

また、直接雇用の正職員やパートタイムで働く場合と異なり、契約期間が終了すれば、スムーズにやめることができることも可能です。精神的な負担が少なくて済むでしょう。

看護師が派遣で働くデメリットとは

看護師が派遣で働くことにはデメリットがあります。ここでは、デメリットについて解説します。

同じ職場で3年以上働けない

派遣社員は同じ職場で3年以上は働けません。そのため、やりがいを感じる居心地のよい職場でも3年したら契約を終了するか、同じ法人のなかでも部署を移って働く必要があります。

ただし、正職員になる見込みのある紹介予定派遣ならそのまま正職員として登用される可能性も高いです。介護福祉施設などでは、その施設で継続して働きたいことを相談して求人を出してもらう方法もあるでしょう。直接雇用のパートや正職員になると、給与は派遣の場合よりも低くなることもあります。

待遇面が不安なこともある

看護師が派遣で働く場合、時給は高めではありますがボーナスがないことが多いです。福利厚生も派遣会社のシステムを使うことになるため、将来的な不安を感じることもあるかもしれません。

メリット・デメリットを押さえて自分に合った働き方を選ぼう!

看護師で派遣のお仕事を探す際には、介護福祉施設や医療機関での需要が高く、ほかにも一般企業や保育園などの求人もあります。検診機関や老人保健施設などを含む医療機関への派遣は、原則、正職員になることを見込んだ紹介予定派遣のみであり、介護福祉施設などでは常用型派遣、登録型派遣などでも働くことが可能です。

派遣は自分の時間を確保しやすく給与の単価が高い傾向にありますが、3年以上同じ部署で働くことができません。キャリアプランを立てて自分に合った派遣のお仕事を探しましょう。

引用元:
公益社団法人 日本看護協会 看護職の働き方改革の推進
児童福祉施設最低基準の条例委任について

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