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特集・コラム 2022-08-02

第24回ケアマネ試験の合格ラインはどれくらい? 合格率や合格点を紹介

ケアマネジャー(介護支援専門員)は利用者や家族の状況や希望に応じて、最適なサービスを受けられるようケアプランを作成するなど、専門性が求められる仕事です。

そんなケアマネジャー(通称ケアマネ)になるには、毎年おこなわれる試験に合格しなければなりません。ここでは、ケアマネ試験の合格点や合格率などについて、くわしくご紹介します。

第24回ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の合格ラインはどれくらい?

ケアマネの試験は毎年1回実施されており、各都道府県に設置された会場で受験をします。最新の試験は第24回で、実際に第24回ケアマネ試験の合格ラインはどのくらいなのでしょうか。

ここでは、ケアマネ試験の受験を目指す人に向けて、合格率や合格点についてくわしくご紹介します。

合格基準はどれくらい?|正答率70%

東京都福祉保健局によると、介護支援分野と保健医療福祉サービス分野という2つある分野の正答率がそれぞれ70%を満たすことが合格基準となっています。そのため、片方でも正答率を満たさない分野があれば不合格となってしまうのが特徴。

全問題で60問となっており、介護支援分野で25問、保健医療福祉サービス分野で35問が出題されます。その年の問題の難易度で多少補正されることはあったとしても、介護支援分野では18問、保健医療福祉サービス分野で25問、合格できるよう対策をおこなわなければなりません。

合格率はどれくらい?|23.3%

第24回の試験の場合の合格率は、全国で23.3%、東京都は27.7%となっています。つまり、100人受験して、合格者は25人前後という計算です。

受験資格の改定などもあり、看護師や理学療法士など別の仕事に従事していて、新たにケアマネの資格を目指すケースも見受けられます。

このようなことから、働きながら受験勉強を十分おこなえないこと、職種の質を重視し、より専門性を問う内容が重視されていることなどが背景にあるようです。

合格率の推移を紹介

ここ最近の合格率ですが、第24回では23.3%、第23回では17.7%、第22回では19.5%、第21回では10.1%となっているため、この5年間で10~20%台で推移していることがわかります。とくに2018年の第21回で受験資格が改定されたため、合格率が10%と大きく低下しているようです。

具体的にはこれまで介護の実務経験が10年以上、初任者研修修了者は実務経験5年以上という条件でした。しかし、保健や医療、福祉の国家資格保持者や相談援助業務に従事する人など、より高度な専門性を持つ人が受験できるような内容に変わっているのが特徴です。

職種別の合格者数をチェック

ケアマネ試験の合格者を職種別にみてみると、介護福祉士がもっとも多く、多い順に看護師・准看護師、社会福祉士、理学療法士、作業療法士となっています。同じ介護の分野で働く職種として、介護福祉士からケアマネを志す人も多いのが特徴です。

また、看護師や准看護師として医療や介護の現場で働きながら、利用者にとって適切なケアプランの作成に携わりたいと考える人も多くいます。このように、医療や福祉、介護の分野で働く職種の人たちがケアマネを志していることがわかるでしょう。

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ケアマネ試験は難関! おすすめの合格対策を紹介

ケアマネ試験は難易度が高いことがわかりましたが、受験者のなかには仕事や子育て、家事などで十分に勉強の時間を確保できない人もいるでしょう。

高い専門性や法律の改定など最新の情報に明るいことも求められ、ケアマネの試験では十分な対策が必要です。ここでは、ケアマネ試験を受けるためのおすすめの合格対策について、くわしくご紹介します。

まずは試験の概要をチェックしておこう

試験の全体像を把握しておくことで、効率よく試験対策を実施できます。試験の概要をはじめ、実施方法、マーク方式の有無、準備すべきもの、問題数や試験時間、出題範囲も確認しておくことが大切です。

具体的に受験をしている様子をイメージできると、なにを準備するべきなのかが見えてきます。出題範囲を理解し、制限時間内に解答をする必要もあるため、傾向を理解して出題されやすい内容を把握しておくと役立つでしょう。

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1. 解答方法に慣れよう|五肢複択方式

試験の解答方法には解答番号を鉛筆で塗りつぶすマーク方式と、文章で解答する記述式がありますが、ケアマネ試験ではマーク方式を採用しています。マーク方式では、塗りつぶした箇所を機械が読み取りますが、塗る濃度や面積が適切でない場合、機械がマークとして認識できません。そのため、正しい答えで解答をしても、点数が加算されないため、注意が必要です。

また、このほかにも解答番号を間違えて塗ってしまう場合や塗り忘れが発生する可能性もあります。そのため、マーク方式に慣れておくことが大切です。

2. バランスよく学習しよう

ケアマネ試験は、介護支援分野として介護保険制度や要介護認定、居宅・施設サービス計画などの基礎知識を、保健医療福祉サービス分野として保健医療サービス、福祉サービスの知識などを問う問題で構成されます。

上記2つの分野で、それぞれ基準となる合格点をクリアしなければなりません。どちらか一方でも合格基準を満たさなければ不合格となってしまうため、バランスよく知識を理解できるような学習方法が求められます。

3. 自分に合った勉強方法を選ぼう

ケアマネ試験では、自分に合った方法で勉強を進めることも大切です。朝のほうが集中できるのであれば、通学や出勤前の時間を利用して学習を進めると効率がアップします。また、家では気が散ってしまうという人は図書館や学校の自習室など、場所を替えて学習をするのもおすすめ。

参考書を見るだけでは頭に内容が入らない場合は、問題集を解きながら不明な点を調べ、整理してまとめるのもよいでしょう。このように自分に合った勉強方法を確立できると、学習を効率よく進められます。

通信講座やスクールで学ぶ

独学での勉強に不安がある人は通信講座やスクールを利用した受験対策がおすすめです。通信講座やスクールでは、試験の最新情報をもとにしたスケジュールや講座で効率よく対策を実施できます。

また、通信講座はインターネット環境やデバイスが整っていれば、場所や時間を選ばず、プライベートや仕事と両立させながら無理なく学習を進めることが可能です。さらにスクールでは試験合格という同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨しながら勉強でき、講師から実践的な知識、技術を学べるのが魅力となっています。

スキマ時間を利用して勉強しよう

ケアマネ試験の受験対策は、スキマ時間を活用すると効率よく学習を進められます。たとえば、アプリを活用して、一問一答形式の問題で、数問を電車やバスに乗っている時間や職場の休憩時間、寝る前や起きる時間に解くことを毎日続けてみましょう。そうすることで、まとめて時間をとらなくても、30日で30問、100日で100問の問題を解くことが可能です。

仕事や子育て、家事でなかなか勉強時間を確保できない人でも、スキマ時間を有効に活用することで、コツコツ確実に勉強を進められます。机に向かわなくても、移動時間や作業の合間などで勉強することを習慣にすると無理なく勉強を続けられるでしょう。

ケアマネジャー試験対策を始めよう! おすすめアプリと本を紹介 

4. 過去問を繰り返し解こう

ケアマネの受験対策では、過去問を繰り返し解くことで傾向をつかむことが可能です。数年分の過去問にトライすることで、自分の苦手な分野や問題が明確になり、苦手なところに的を絞って対策できるので学習の効率がアップします。

また、過去問はインターネット上でダウンロードも可能ですが、書店などで販売されている問題集では解説がついているものも多いので、参考書として活用できるのでおすすめです。

5. 当日の時間配分や解き方をイメージしておこう

ケアマネの試験で合格するためには、時間配分が重要となります。問題のなかで、考える時間を要する内容が出題された場合、その問題を解くのに時間を取られてしまい、残りの問題を解く時間がなくなってしまう可能性も。

そのため、一回読んでみて、考えるのに時間を要する問題は飛ばして、わかる問題から解いていくなど、問題を解く順番や流れを具体的にイメージしておくことが大切です。模擬試験や過去問にトライする際に、実際に本番のように制限時間を設けて練習してみるのもよいでしょう。

第24回の合格率は23.3%! 難関突破に向けて対策を始めよう

ケアマネの第24回試験の合格率は23.3%であり、決して高い数字とはいえません。社会人で資格取得を目指す人も多く、仕事や子育て、家事をしながら限られた時間で勉強時間を確保するのはかんたんではないでしょう。

過去問や問題集、参考書を使う、スクールや通信講座を活用する、スキマ時間を有効に使うなど、自分に合った学習方法で効率よく学習を進めていく必要があります。傾向をつかみ、ぜひ自分に合った学習方法で合格を目指しましょう。

引用元サイト
厚生労働省 第24回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について

東京都福祉保健局 第24回介護支援専門員実務研修受講試験問題正答番号

東京都福祉保健局 介護支援専門員の試験情報

東京都福祉保健財団 東京都の試験実施状況

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