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特集・コラム 2022-06-07

【ケアマネのお仕事】インテークをおこなう流れやポイント、注意点を解説

介護現場におけるケアマネジャーは、利用者の状況を的確に把握し、最適な介護サービス提供のためのケアプランを作成するという非常に重要な役割を担っています。

そのためには利用者の情報を正確かつ短時間で理解する必要がありますが、その手法のひとつがインテークです。聞き慣れない言葉かもしれませんが、ケアマネジャーが必ず覚えなければならない用語でもあります。

今回は概要や仕事の流れ、注意点などさまざまな面からインテークをご紹介します。

インテークとは|初回面接・情報を得る

インテークを初回面接と言い換えれば、よりわかりやすいかもしれません。福祉サービスの利用開始にあたって欠かせないインテークですが、介護現場でいうインテークはケアマネジャーが在宅の高齢者や家族とおこなう初回面接にあたります。

相手の情報をしっかり把握するために、インテークの目的やアセスメントの違いなどをおさらいしておきましょう。

インテークをおこなう目的は?

利用者や家族の関係・生活環境・課題などを把握する目的でおこなうインテークは、適切な介護サービスにつなげるケアプラン作成のために必須です。

また、インテークが持つもうひとつの目的として、信頼関係を築くというものがあります。とくに相談する側は、見ず知らずのはじめて会うケアマネジャーに自分の問題を話すことになるでしょう。そのため、サービス提供側に対し、心を開くきっかけを作るという機能も果たしています。

アセスメントとの違いは?

インテークと同じような面接手法を用いるのがアセスメントですが、両者はそもそもの目的が異なります。

インテークは初回相談として、短時間で相談者の概要を理解することや信頼関係を築くことが目的です。一方、評価の英訳であるアセスメントは、問題をより深くかつ客観的に把握するという違いがあります。

また、インテークは電話相談の形をとることもありますが、アセスメントは利用者宅を訪問し、本人や家族を交えたうえでおこなうのが基本です。

インテークのために必要な準備はある?

インテークでは限られた時間のなかで、より多くの情報を把握しなければなりません。また、相手によい第一印象を与えるとともに、心を開いて話してもらうためにも、事前の準備や注意点がいくつかあります。

ここでは、インテークに臨む前にどのような準備をすべきなのか、覚えておきたいことなどを確認しておきましょう。

情報をまとめる|確認すべきことを明確に

一定の時間内でインテークをおこなうためには、あらかじめ質問事項や確認が必要な情報などをまとめておくことが非常に大事です。

確認事項をまとめておくことで聞き漏らしを防ぐとともに、相手のペースに合わせることで話題がそれたとき本来の目的に軌道修正することが可能となります。

覚えておきたい、インテークでのマナー

インテーク時に注意したいマナーはいくつかありますが、いずれも相談者がリラックスできるように心がけたいポイントです。

こぎれいな服装や名刺のやり取り、電話でインテークをする場合の丁寧な電話対応などは一般的なビジネスマナーと同じですが、介護事業所の代表として不快な印象を与えないよう注意しましょう。

実際のインテークの進め方を解説|当日の流れ

ここでは実際にインテークをおこなうにあたって、基本的な手順を解説します。別の相談相手でも流れは同じで、短時間で効率よく言葉や観察から相談者の情報を得るため覚えておきたいルーティンです。

また、ケアマネジャーに限らず、ほかの相談業務でも同様の手順を踏むため、インテークの進め方をしっかりと理解しておきましょう。

自己紹介

インテークをはじめる前にあいさつや自己紹介をして、相談者の緊張を取り除くことが大切です。氏名を伝えるのはもちろんですが、同時に名刺も渡すことで事業所名も覚えてもらいましょう。

また、ケアマネジャーとしてなにができるかを伝え、相談者が抱える不安を和らげることも心がけておきたいポイントです。

守秘義務などの説明

ケアマネジャーはインテークの際、利用者の体調をはじめプライベートな個人情報を取り扱うことになります。場合によっては、家族関係などの深いところまで聞き取る場合も。

そのため、ケアマネジャー本人に守秘義務があることを事前に説明し、相談者が安心してくわしい相談ができるように配慮しなければなりません。

会話の内容を記録することの承認を得る

インテークの情報をきちんと覚えておくためには、会話内容をメモとして記録しておくことが欠かせません。また、準備した確認事項をもらさず聞き取る点や聞き取った情報を整理する点からも、メモを取ることは非常に重要です。

メモを取ることで相談相手を不快にさせないため、あらかじめその旨を伝え承諾を得るようにしましょう。

困っていることや希望の聞き取り

適切な介護サービスをおこなうためには、相談者の希望や困りごとなどをしっかりケアプランに反映させる必要があります。

その方向性を決めるインテークではより多くの情報を収集するため、無理に聞きだそうとせず相手のペースに合わせることも注意したいポイントです。

また、話を聞いてもらえるという安心感も醸し出すことで、相談者の真意を引き出すことにもつながります。

確認しておきたい事項の再確認

相談者や家族からの要望・悩みごとの聞き取りがひととおり済んだら、事前に準備した確認事項を再度確認し、聞き漏らした点を改めて質問しましょう。

このときにお互いに重要事項をおさらいしておくのも、情報共有という点では非常に大事なことです。

将来への意欲を共有して終了

聞き取り事項の確認が済んだら、最後にインテークでの成果や意欲を相談者と共有することも忘れてはいけません。「一緒に頑張ろう」など希望が持てるよう励ましの言葉をかけ、インテークを終了します。

今後信頼関係を深めて不安を解消するため、また介護サービスを利用し前向きに生活するためにも、相談者がポジティブな気持ちを持てるよう配慮しましょう。

インテークで注意すること

対人サービスのひとつであるインテークをおこなう際、注意したい点がいくつかあります。

内容を改めておさらいしますが、いずれも人を相手にする仕事である点や調査の目的など、特別なことではありません。

身だしなみ、言葉づかいや声のトーン

インテークをおこなうときは相手に不快な印象を与えないよう、清潔感のある身だしなみや言葉遣いなど基本的なポイントもおさえておきたいところです。声のトーンを意識すると、よりよい第一印象を与えられます。

威圧的な態度は論外ですが、強い口調にならないよう気をつける、くだけすぎた表現を避けるなど、丁寧な中にも立場をわきまえた対応を心がけましょう。

専門用語はできるだけ使わない

すべての仕事にいえることですが、介護業界でも「モニタリング」や「在宅」など、一般的にあまり用いられない言葉があります。

専門用語を使って説明しても利用者側が理解できないため、わかりやすい言葉に置き換えることを心がけましょう。やむを得ず専門用語を使う場合は、あらかじめ言葉の意味をきちんと説明するなどの配慮が必要です。

誠実に、でも流されないこと

インテークをおこなう際は相談相手に寄り添う姿勢や誠実な対応が求められますが、課題の把握は客観的におこなう必要があります。

インテークはケアプラン作成や信頼関係構築など、適切な介護サービスの入口です。問題や要望を引き出すという本来の目的から外れないよう、必要以上に感情移入して相談内容に流されないことをとくに意識しましょう。

インテークの目的や流れを理解して、スマートに臨もう

ケアマネジャーがおこなうインテークは、適切なケアプラン作成や介護サービス提供につなげるという重要な目的があります。

こまかい注意点まで説明しましたが、相談者の人格を大切にするという意識やインテークの目的を忘れなければ、それほどむずかしいことはありません。ケアマネジャーとして、よりスマートなインテークができるよう随時自己チェックをしておきたいところです。

また、ケアマネジャーとして重要なインテークをスマートに乗り切るために、改めてインテークの目的や流れを理解しておきましょう。

引用元サイト
内閣府 ユースアドバイザー養成プログラム

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