人気フィットネスインスタグラマーが登戸にジムをオープン!その経緯とは?【ゼロワンジム 山口翔矢さん】#1
地方でヘルスケア事業に携わっている方に、集客や売り上げアップのための取り組みについてインタビューする本企画。今回は、神奈川県登戸に2022年8月オープンした「ゼロワンジム」の代表・山口翔矢さんにお話しをお聞きしました。
前編では、なぜ登戸にフィットネスジムをオープンしたのかについてインタビュー。ジム開業の経緯や準備についてなどと合わせて、お聞きします。
お話をうかがったのは…
「ゼロワンジム」代表・山口翔矢さん
2015年に大学を卒業後、ゼネコン会社に入社。2016年よりボディコンテストに参加するように。2021年ゼネコンを退職後、パーソナルトレーニングジムに入社。社員としてトレーニング指導をする傍ら、フリーのパーソナルトレーナー、フィットネスモデルとしても活動をスタート。2022年8月、ゼロワンジム登戸を設立。
山口翔矢さんのInstagram:@shoya_fit
ゼネコン会社員から、大好きなトレーニングの世界へ
――山口さんは会社員時代にトレーニングを始められたそうですね。
はい、もともと体を鍛えることは好きだったんですが、本格的にトレーニングをするようになったのは会社員2年目ごろでした。先輩の結婚式のためのダイエットに、僕もなぜか付き合うかたちで(笑)。そこで「せっかくやるなら」とボディコンテストへの出場を目標にしたのが、本格的にトレーニングをし始めたきっかけでした。
――そこからトレーニングを仕事にしようと思った経緯は?
大手ゼネコンに入社して4年目からは、海外に赴任してバックオフィスの業務を担当していました。そのころに、自分の未来について考えたんです。大手一般企業なので、よくも悪くも、自分の20年先がわかってしまうところがあったんですよね。だけど自分が目指すところはそこじゃないと漠然と思うようになって。
じゃあ自分には何ができるのかと考えたときに、トレーニングを人に教えたときの喜んでいる姿を思い出したんです。当時は海外赴任先で5人くらいの共同生活をしていたんですが、その人たちによくトレーニングを教えていました。すると、先輩なんて僕が仕事で成果を出すよりも喜んでくれるんですよね(笑)。僕も、すごく楽しくて。
ちょうどコロナ禍もあり、いろいろ考える時間が増えたタイミングで、トレーナーの仕事1本でやっていくことに決めました。
トレーニング指導を学び、仲間とともにゼロワンジムをスタート
――では、ゼロワンジムを始めようと思った経緯について教えてください。
「自分のジムを持ちたい」というのは、会社員時代からの夢でした。だからゼネコン会社を退職後、パーソナルトレーニングジムに入社したときも、1年くらいトレーナー業を学んで独立することを視野に入れていましたね。トレーニングの知識は会社員時代から身に着けていたので、トレーナーとして人に教える指導方法の部分をきちんと学ぼうと思ったんです。
4月に入社後、ジムと併行して個人としてもトレーナー活動をしていたんですが、そこで感じたのが『パーソナルトレーナーの社会的信用度の低さ』でした。「どうしたら自分の価値をもっと高められるのかな」と考えたときに、やはり独立して自分のジムを持つことが信用にもつながるんじゃないかと思ったんです。そこで12月から、同期入社だった吉井トレーナーを誘って、ジム立ち上げのために本格的に動き出しました。
――登戸で始めようと思った理由は?
僕自身、登戸から2駅のところに住んでいますし、学生時代も登戸に住んでいたので、縁がある土地なんです。自分が住み慣れたところで、という気持ちはありましたね。
また、ジムを立ち上げるにあたり、「どうせジムを開くなら、自分が思い描くようなジムを作りたい」という気持ちがありました。ある程度の機材がそろっていて、一対一よりはグループで団結感が感じられるようなジム。そんなジムをつくるには、ある程度の規模感が必要でした。
でもそれが叶う物件を探し始めると、なかなか見つからず…。たまたま登戸で、僕が思い描いたジムと同程度の規模感の物件を見つけられたんです。
登戸は再開発でどんどん駅のまわりが変っているし、人口も増えてきています。そのあたりも含め、ポテンシャルの高い街なのかなというところも、出店を決めたポイントでした。
理想のジムを作るため、大変だったのは資金面
――ターゲット層は決めていますか?
メインは、30~40代の女性。トレーニングを始めてみたいと思っている方、以前ジムに行ったことがあるけど続かなかった方、マシンの使い方がわからない、ジムで何をしたらいいかわからないという方を対象にしています。商圏である半径1~2kmには、都内に働きに出ている働き盛りの方やファミリー層が多いです。なので日中というよりは、まずは仕事終わりの時間帯の予約を埋めていけたらなと思っています。
――出店準備で大変だったことは何ですか?
一番大変だったのは資金面の確保です。そのためにクラウドファンディングもさせていただいて、多くの支援をいただきました。
またトレーニング機材もできるだけ多く揃えたかったので、限りある資金のなかで機材を集めるために、海外の工場と直接やり取りをしたのも大変でした。一般的には日本の代理店を通して海外から輸入するものですが、言語の壁やリスク覚悟で…。お金を払ったのに届かない…なんてことも考えられる話なので、ちょっとドキドキしましたね。
実際は、非常にスピーディに対応してもらえて、代理店を通すよりも早かったかもしれません。本来ならこの規模だと1,000万円くらいかかる機材を半分以下で揃えられたので、頑張ってよかったと思います。
「地域で最も通いやすいジム」を作るために大切にしたこと3か条
「地域で最も通いやすいジム」というモットーを掲げているゼロワンジム。そのために大切にしたことを教えていただきました。
1.リーズナブルな価格
2.続けられるシステム
3.目的が同じ仲間とのコミュニティ作り
地方出店にあたり、「通いやすさ」を重視したという山口さんのゼロワンジム。次回後編では、そのための取り組みを深堀りしていきます。
取材・文/山本二季
撮影/本名由果(fort)