取得した資格は8つ。少し先のケアまでできるサロンを目指して「リンパドレナージュサロン結香」
開業から12年経った今でも、多くのお客さまから人気を集めている「リンパドレナージュサロン結香」。
前編ではリンパドレナージュの特徴と、矢澤さんが施術で心がけてきたことを伺いました。自宅のようにくつろいでほしいとの思いから、予約を取る枠は施術+1時間にしているという矢澤さん。施術後のお茶や会話の時間をゆっくり楽しんでもらうことができ、次のお客さまを迎えるための掃除も念入りにできるといいます。さらに今の不調だけでなく、年齢を重ねても体と上手に付き合えるよう、不調の予防をしたいと、お客さまにあった養生方法を伝えることも心がけているそうです。
後編はリンパドレナージュ以外にも次々と資格を取得し、今では8つの資格や技術を保有しているという矢澤さんに、なぜそんなにたくさんの資格を取るのかを伺いました。その行動の裏にあったのは、お客さまの一生に寄り添えるセラピストでありたいという思い。少し先のケアをし、将来起こりそうな不調を予防したいと考えているそうです。
今回、お話を伺ったのは…
矢澤ともみさん
「リンパドレナージュサロン結香」オーナーセラピスト/ITECリンパドレナージュ国際ライセンス取得
体調を崩したときにセラピストに助けられた経験から、セラピストとしての道を歩み始め、歴は20年。2010年1月に「リンパドレナージュサロン結香」を開業したあとも、漢方スタイリスト、薬膳アドバイザー、気養生アドバイザー、腸セラピーなどさまざまな資格を取得し、お客さまの不調に幅広く対応できるセラピストとして人気を集めている。またセルフケアや気養生の講師としても活躍中。
矢澤ともみさんのinstagram:@yazawa.tomomi
お客さまの将来の不調を少しでも防げるように、数々の資格を取得
――薬膳アドバイザーや漢方スタイリスト、気養生アドバイザーなどかなりたくさんの資格を取得されていますね。取得される資格はどのような基準で決めているのでしょうか?
お客さまの少し先の体調ケアができるように考えて取得しています。前編でも少しお話しましたが、そのときの不調を改善するのと同じくらい将来出やすい不調を予防できたらと思っていて、それを実現させたいという思いからです。
あるときふと、セラピストの仕事は就職、結婚、出産、子育て、更年期と女性の一生に寄り添える仕事なんだと気が付きました。そこでそのお客さまの今だけでなく、少し先を見るようにしたんです。たとえば30代のお客さまに対して、40代に起こりやすい不調を意識しながらケアしていけば、その方が40代を健やかに過ごすことができるのではないかと。
――お客さまと接するなかで、必要だと思った知識を得ているという感じなんですね。
そうです。ほかにもお客さまと話したり、接するときに「こういうことを求めているんだな」と気が付いたら、それについて学び、資格を取得することも多いです。
開業当時は、リンパドレナージュや解剖学のベースはありましたが、「こんなサロンにしたい」という思いはなく、サロンの方向性は常に手探りでした。そのときにお客さまから「こんな不調がある」と言われたら、なぜそのような不調が起きるのかを学んで、自分で実践し、お客さまに提供するということを繰り返すようになったんですね。そうしているうちに、養生など自分の柱となるものが段々とできていきました。
まずは経営を集中的に学び、経営を安定させることが先決
――起業した当初から、資格取得に取り組まれてきたんでしょうか?
お客さまがまだそこまでいらっしゃらなかった開業当時は勉強に使える資金もそんなになかったので、徹底して経営について学びました。独立前に働いていたサロンのオーナーが元々同じリンパドレナージュスクールの生徒だったのですが、経営について学び出したら、サロンが充実していくのを間近で見ていて。まずは経営を知ることで、勉強に使える時間や資金を作っていきました。
その後はお客さまの求めるものを学んでいくというサイクルになりました。そのビジネスのスクールは、今は少しお休みしていますが、ずっと継続して学んでいますね。
――学びに投資されてきたんですね。
でもお金をかけなくても学べることも多いと思っています。たとえば接客については、街を歩いていたり、お店に入るなど、普段の生活のなかから吸収していることが多いです。
たとえば、朝カフェに入ったら「おはようございます」と声掛けしてくれて「いらっしゃいませ」と言われるより心地よかったとか、ご飯屋さんに入ったらポップが分かりやすかったとか。
セラピストの仕事は施術だけでなく、接客や空間もすごく大切だと思います。自分が実際にサービスを受けたときに心地よいと思ったことは、自分のサロンでも試してみることが多いです。
健康的に年齢を重ねるお客さまに励まされて
――空間も大切とのことですが、具体的にはどのようなことに気を付けていらっしゃいますか?
清潔に保つのは当然ですが、その日いらっしゃるお客さまが好きなものを空間のなかに置くようにしています。本を何冊か常備しているのですが、その日のお客さまが好きそうなものをベッドの脇に置いておいたり、お客さまが好きそうなお店を見つけたら実際にそのお店に行って、ショップカードをお客さまに渡すためにもらってくることもあります。
――セラピストとして20年近くお仕事をされてきていますが、長く活躍するためのコツは?
一番大切なこと仕事に飽きないことや、柔軟に変化していくことだと思います。私は人が健康になっていくことにすごく喜びを感じて、少しでもお客さまが健康になることに携わりたいと思い、一生の仕事としてこの仕事を選びました。
セラピストの仕事を辞めようと思ったことはありませんが、ひとりで経営をしているというのは楽しいことばかりではなくて、しんどいと思うこともたまにはあります。でもご縁があってここに来てくださるお客さまがいて、その方が健康的に年を重ねている姿を見るととてもうれしいですし、すごく励みになっているんです。
あとは気分転換をしっかりすることも大切ですね。やっぱり自分の心と体あってこその仕事なので。がんばりすぎず、適度に息抜きもしながら、これからもお客さまの今と未来の健康に少しでも貢献していきたいと思っています。
ずっと笑顔で朗らかに取材に応じてくださった矢澤さん。お客さまの健康を思う気持ちはとても強く、その姿勢が支持を集めているのだと感じました。セラピストとしてもっと活躍したい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
Salon Data
住所:東京都新宿区袋町3 リバティハウス105
電話:0120-06-8825
神楽坂・飯田橋のリンパドレナージュサロン結香 | 女性専用 (salon-yuika.com)