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ヘルスケア 2023-06-24

正しい情報を発信したい気持ちでブログに取り組み、アクセス数1万pvを獲得【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.103 ボディワーカー 森拓郎さん】#1

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

今回は、「足から顔までを美しくするボディーワーカー」として数々の女性の美容と健康をサポートをしている森拓郎さん。SNS総フォロワー数は、Instagram・Twitter・YouTubeを合わせて27.9万人超えを記録しています。

前編では、森さんが有名トレーナーとして独立するきっかけになったブログ活用術について詳しくお聞きします。

お話を伺ったのは…
ボディワーカー 森拓郎さん

大学の体育学部卒業後は、地元・滋賀県で自動車の営業職に約1年半従事。退職後は東京にあるスポーツジムにアルバイトで入社し、約1年後にはパーソナルトレーナーとして業務委託勤務に昇格。その後、ブログでの集客をきっかけに独立。現在は、ジムの経営をメインに本の出版やSNS発信を行っている。

Instagram:mori_taku6

Twitter

トレーナーになり、情報発信をすると決意。その方法とは?

トレーナー時代の集客に関して、「お客様の悩みの原因を見出し、やるべきことを提案するのがとても楽しかったです」。と、語る森さん

――以前は自動車販売の会社で営業職をしていたそうですね。

「運動」を仕事にすることに興味はあったのですが、当時はトレーナーという職業が今のように普及しておらず、スポーツジムで新卒を採用するといっても管理職だけ。大学卒業後は、営業職を選びました。自分が思い描く仕事が見つけられなかったですし、営業は今後どんな仕事をするうえでも通用しそうだと感じたんです。

――独立するまでの経緯をお聞かせください。

働き始めて1年経った頃、自分自身の健康のためにスポーツジムに入会したときにパーソナルトレーナーの存在を知って興味を持ちました。その頃には地元でもパーソナルトレーナーの仕事を見かけるようになっていた一方、まだまだ発展途上の段階。地元よりも都内の方が情報が入ってくるのが早いと思い、上京を決意したんです。

働いて1年くらいでアルバイトから業務委託に昇格し、ジムの売上はトップになりました。前職で自動車を売っていた経験が活きたおかげで、お客様へのアプローチがスムーズに行えたと思います。

この頃から、自分が正しいと思う情報を発信するためにブログを始めたのですが、これが独立へ踏み切るきっかけとなりました。

――情報を発信しようと考えたのはなぜですか?

誤った認識が「当たり前」になっていることに疑問を抱き、正しい情報を発信をしたいと考えて思いついたのがブログでした。

実はスポーツジムで当たり前に教えていることが間違っているケースが多いんです。当時から僕は運動だけでなく、食事も大事だと考えていましたが、ジムは運動だけで結果を出すところ、トレーナーは運動だけで結果を出させる人といった認識が通常だったため、食事にフォーカスした情報を発信する人がいませんでした。

専門的にボディビルダーをしている人だと基本的な知識として周知されていますが、一般的なフィットネスジムでは浸透しておらず、お客様の前でその話をすると上司から注意されるような状況。

例えば食事以外でいうと、脚やせのトレーニングについて。今でこそ、股関節の可動域が大事だといった情報が周知されていますが、当時は怪我さえしなければフォームは何でも良いと言われており、「スクワット」で負荷をかける方法が定番になっていたため、やせたい思いとは裏腹にどんどん脚が太くなっていく様子を目の当たりにしていたんです。

そんな実情を受け、運動以外に食事方法や体の正しい動かし方などを一般のフィットネスジムにも浸透させるべきだと思いました。

1日のブログアクセス数はなんと1万pv以上!目新しいテーマがポイントになった

――では、ブログがどのように独立と結びついたのでしょうか?

ブログを始めてすぐに1日のアクセス数が1万を突破し、「僕のトレーニングを受けたい」とジムに入会するお客様が急増しました。その結果、僕の運動に対するノウハウや知識をダイレクトに伝えられる方法を実現しようと思い、独立してジムを作ることにしたんです。

――投稿はどんな内容を発信していたのですか?詳しく教えてください。

理学療法士や整体師の方々が学びに行くようなセミナーに積極的に参加し、そこで得た情報です。勉強後は、すぐにセミナーで学んだトレーニング方法や知識を取り入れ、その経過や成果を記して公開していました。

――1日1万以上アクセスされていた理由はなんだと思いますか?

目新しさではないでしょうか。

その頃はブログが流行り出した時期だったため、念の為に同じような投稿をしている人がいないか確認してみましたが、特に見当たらず…。代わりに「今日はこんなトレーニングをしました」とか「こういうご飯を食べました」とか、自分の身の周りで起きた出来事を綴る人がほとんどで、僕のような情報を発信している人がほとんどいなかったんです。

――それから順調にアクセス数が上がるに伴い、集客ができたのですね?

最初は情報が斬新過ぎたのか、読んでいる人はいるものの、ピンと来ていない反応ばかりでしたよ。

例えばですが、プロテインは美肌効果やむくみが取れるというような情報を提示したところ、「筋肉がついてしまうのでは?」などといった声が多数寄せられました。プロテインの正しい知識がまだ広まっていない状態でしたから無理もなく、ムキムキの筋肉を育てる人だけが飲むイメージが一般的だったんです。

――どのようにして信頼を勝ち取ったのですか?ブログで記事を投稿していた際に気をつけていたポイントを教えてください。

多少焦りながらも、地道に発信を続けたら、どんどんアクセス数が上がり、ランキングは常に上位にくるようになったんです。

意識したのはタイトルと記事内容に一貫性があるか。そこだけ守ってしっかり書けていれば、読んでいただけることを体感しました。特にタイトルはSEO命といった感じ。そのとき流行っているワードを入れるとすぐに読んでもらえていました。


当時誰も取り上げていなかった情報を積極的に発信していき、トレーナーとしての地位を確立してきた森さん。集客に成功した森さんは、このとき既にトレーナー業から経営業に力を入れ始めます。後編では、ブログ他のSNSのそれぞれの目的や投稿内容を詳しく伺い、さらにはオンラインメニューを始めた経緯、商品開発に携わった理由などについてお聞きします。

取材・文/東菜々(レ・キャトル)
撮影/本名由果

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