ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
ヘルスケア 2023-10-31

期待を超える講座を目指し、ヨガ講師として活躍。花井葵さん

ヨガ講師として人気を集める花井葵さん。前編では、どのようにキャリアをスタートし、仕事を広げてきたのかを伺いました。

後編では、現在の花井さんの活動の主軸である、講座について伺います。生徒さんが期待する以上の講座を提供することを、いつも課題にしているという花井さん。そうすることで講座が評判を呼び、確実に生徒さんを増やしているそうです。

今回、お話を伺ったのは…

花井葵さん

ヨガインストラクター、瞑想トレーナー

会社員を経て、2年間に渡る世界一周旅行を経験。帰国後、結婚、出産を経て、ヨガインストラクターとしての活動を開始。3年目からは年間600本のレッスンを担当する、人気のヨガインストラクターに。その後、離婚をし、シングルマザーとして鎌倉に移住。現在はヨガ指導者の養成講座やスキルアップ講座の運営を主軸に活動。ヨガや瞑想を通して、健康や笑顔を広げるために活動をしている。

インスタグラム:@aoi.yasasiihana_yoga

生徒さんの期待を超える講座を目指して

生徒さんが期待する以上の講座を提供するため、準備に力を入れてきたという花井さん

――講師として心がけてきたことはどんなことでしょうか?

生徒さんが期待する以上の講座を提供することを、いつも課題にしてきました。私の信頼する先生は、「最高の先生というのは、自分の生徒さんを自分よりも高いところに連れて行ける存在だからね」と教えてくれました。その言葉に励まされ、自分が持っているものは出し惜しみなく伝えるようにしています。たとえば、ヨガの先生向けに2時間の講座をする。私自身はその何倍も、講座によっては何十倍も時間をかけて学んできたことを、数週間かけて、2時間の内容にギュッと圧縮して、丁寧に準備します。私が行う講座を通して、先生方が生徒さんに繋げてくださると思ったら、それはとてもありがたいことだから、どれだけ丁寧に準備しても十分に足りるということはありません。その時の自分ができるであろう最高の準備をしてから講座に臨む、ということをいつも繰り返してきました。

レッスンにしろ、講座にしろ、準備がとっても大切だと思っています。準備とその講座の内容や熱量が、生徒さんの期待値を超え、心が励まされ、背中を押せた時に、その講座に価値が生まれます。人は感動すると、それを人に話したくなるものですよね。感動できる講座を作る、思わず行動に踏み出してしまうような講座を作る、できる限りの一生懸命さと熱意で講座を作ることが、口コミに繋がり、講座を受けてくださる人が増えた理由だと思います。

これまでの経験すべてを活かして、講座を組み立てる

花井さんの熱量や講座の価値が生徒さんにも伝わり、口コミで評判が広がっていった

――価値ある講座を生み出すために、具体的にやられていることはありますでしょうか?

私はまず、自分で講座を組み立てたら、友人やほかの講師の方などにお願いして、実際の講座のように運営してブラッシュアップするようにしています。ここではこういう質問を投げかけてみようとか、ここはやっぱりもう少し考えてもらう時間をとろうとか、実際にやってみることで気付くことがあると思うんです。

もうひとつ大事にしているのが、できるだけ最新の情報を取り入れること。ヨガやビジネスに関する本を毎年、大量に読んでいます。本を1冊読んだからその分野の勉強は終わりではなくて、常に情報は更新されていくので、新しい情報をキャッチアップするようにしていますね。

あとは具体的にやってきたこととは少し異なりますが、これまで私がヨガインストラクターとして積み上げてきたことすべてが、講座に活かせているのかなと思います。レッスンをする力、言葉のかけかたやシークエンスの組み立て方など、何年もかけて積んできた経験のすべてが、講座を構成する要素になっているのではないかと。

――講師としての認知度をあげるためには、どんなことをされていましたか?

インスタに「1日1投稿」することを自分と約束して、1年半以上、1日もさぼらずアップし続けました。私の場合はヨガの先生に認知を広げていきたかったので、ヨガの先生が知りたい内容、たとえば自分がヨガの新人だったころに知りたかったこと、行き詰まったときに知りたかったことなどに絞って発信していました。ヨガの先生をされている方が一番見ている時間に、自分のやりたい講座と紐付けた情報を出すことが大事だと思います。1年くらいかけてフォロワーが3,000人くらいになり、そこからはインスタで安定的に、集客ができるようになってきました

2年間は一切テレビも見ず。子どもとの未来のために駆け抜けた日々

講師を軌道に乗せるまでは、プライベートの時間も削っていたという花井さん

――花井さんがヨガインストラクターとして、心がけてきたことはどんなことでしょうか?

私のレッスンの特徴として、最初にかならず哲学の話を入れるようにしています。その哲学の話と連動してヨガのクラスを行い、最後に瞑想をしておわる。ヨガの先生の受講が多いこともあり、私のレッスンはこのような哲学の話を求めていらっしゃる人が多いです。YouTubeが普及し、ヨガについても無料で簡単に学べる時代になっていますので、先生それぞれの特徴がないと人を集めるのが難しくなっているのかなと思います

――シングルマザーになってから、ヨガインストラクターとしてもキャリアアップされていますね。

子どもがいたからこそ、人より必死だったと思います。シングルマザーとしてヨガインストラクターに復帰したあとの2年間は、やるべきことに追われて、プライベートは一切なし。テレビを見る時間もないような状態でした。私ひとりだったら、こんなことはできなかったと思います。

子どもも、親の私がいうのもなんですが、本当にいい子で。その2年間は遊んであげる時間がほとんどなく、本当に申し訳なく思っていました。そんなあるクリスマスの日に子どもから手紙をもらったんです。その手紙には「お母さん、いつもありがとう。一生懸命働いているお母さんがすごく好きです。好きなことを諦めないお母さんが好き。大人になったら私もそうなります。これで好きなものを食べてね」って書いてあって、1000 円が入っていました。ありがたさと、子どもの素直な優しい気持ちに涙が止まらなくなりました。この子に「好きなことで、生活していくことができる姿を見せたい!夢は叶えられると信じて大人になってほしい」と心の底から思いました。

ほかにもほとんどの講座でパートナーがいたため、その方たちにもたくさん助けていただきました。家族、仲間に助けられてきたからここまで続けることができました。本当に感謝しかありません。

――最後に、今後の目標を教えてください。

10月に「en yogini」というオンラインヨガの学校を開校しました。この学校で、フリーヨガインストラクターとして活躍していくために必要なヨガ・瞑想・ビジネスを1年かけて学ぶプログラム「INSIGHT JOURNEY」がいよいよ始まりました。現役ヨガインストラクター3名で運営するこの学校は、RYTでは手が届かないヨガインストラクターとしての底力UPと自立を目標にしています。まずはこの学校を軌道に乗せ、ヨガを通して、平和や優しさを伝えられる幸せな先生をもっと増やし、ヨガをさらに広げていきたいと思います

ヨガは人の縁をつなげていくもの、ヨガを通してみんなが自分の好きなことを表現したり、お互いが認め合い、尊重しあって、循環できる社会になったらうれしいです。


花井さんのお話を聞いていて、印象的だったのは、すべてにおいて「自分のできる限りの丁寧な準備をして価値を提供する」ことを徹底していたこと。そうすることにより、信頼を集め、仕事が広がっていくのだと感じました。ヨガインストラクターとしてキャリアアップしたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事