ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
ヘルスケア 2024-10-13

エイ!という勢いは絶対必要。もっと必要なのはフラでやっていけるという自信【もっと知りたいヘルスケアのお仕事Vol.161 フラ講師 chiekoさん】#2

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載「もっと知りたいヘルスケアのお仕事」。前編に引き続き、Hau’oli manawa Hula studio主宰chiekoさんにお話を伺います。

フラ教室の集客のためにインスタを覚え、ソロで揺れるシーンをあげると見る見るうちにフォロワー数が増えていったというchiekoさん。でも予想以上のフォロワー数の伸びに戸惑い、本来のインスタをやる意味を見失ってしまったのだとか。そもそもインスタを始めたのは生徒募集とレッスンの記録のため。初心に立ち返ることでインスタ運営の方向性がクリアになったそうです。

この後編では、「揺れる」と表現するchiekoさんのフラの特徴や、フラ講師の魅力、フラ講師の大変なこともお伺いしました。自分でなにかを始めるときは「エイ!という勢いが必要。それより大事なのは、フラでやっていけるという自信だ」とも語ってくれました。

お話を伺ったのは…
Hau’oli manawa Hula studio
主宰chiekoさん


フラ経験18年。フラインストラクターなど務めた後、2024年4月三軒茶屋にHau’oli manawa Hula studio開設。フラを通して学び、成長することをひとりではなく仲間と一緒にという思いで教室をオープン。フラダンスを踊るのではなく「揺れる」と表現。その表現力豊かなフラをInstagramで公開すると、オープン間もなく満席クラスが出るほど注目を集める。日本大会、ハワイ大会での受賞歴多数。現在もハワイ有名ハラウのジャパン校の生徒としてフラを学び続けている。

揺れる前から期待感をもって見てほしい

「わたしの教室ではベーシック多め」とchiekoさん。

――chiekoさんはフラを「揺れる」と表現されますよね。

フラはハワイ語で「踊る」という意味。フラダンスだと「踊る、踊る」とおかしな和訳に?わたしは365日どこでもフラをしていますが、それは「踊る」というイメージではないんですよね。

誰かに話すときも「今日も揺れてた」と伝えます。教室名のHau’oli manawaにもあるように、教室のコンセプトは「幸せな時間」。フラを通して、心豊かに健やかに過ごしてほしい。インスタで生徒募集をするときもそういった言葉を選んで投稿することが多いです。上手く説明できないのですが、それには踊るより揺れるなんですよね。

――chiekoさんのフラを見て、柔らかいというか流れるような、繋がっているような印象を受けたので「揺れる」という言葉はとてもしっくりくるように思います。chiekoさんのフラの特徴をより具体的に教えてください。

フラにもいろんな流派みたいなものがあり、揺れ方もそれぞれですが、わたしのフラはとてもベーシックです。

こだわっているのは、姿勢ですね。フラ以外での姿勢はそれほどよくないのですが、フラになると「バレエやってたんですか?」と言われるくらい姿勢にはこだわっています。そこには、舞台に立ったときに立ち姿だけで「この人すごいね。この人のフラが見たい」。揺れる前からそんなふうに期待感をもって見てほしいという思いがあります。揺れ始めたら「もっとすごいじゃん」と思ってもらえたらうれしいですね。

大好きなフラを仕事にできていること自体幸せ

「ときには泣きながら揺れていることも…。それくらいフラが日常に入りこんでいます」(chiekoさん)

――フラ講師の魅力はどんなところですか。

わたしの場合、基本的にフラが大好きだから、それを仕事にできていること自体が幸せなんです。自分がフラ教室を主宰するなんてまったくイメージしてなくて、半ば勢いで踏み出したことで現在がある。それがもう幸せすぎるんですよね。

わたしは30代でフラを始めましたが、フラは年齢や目的を問わずいくつになっても楽しむことができます。癒しにも活力にもなるし、スポーツとしてもカルチャーとしても。フラ講師にも同じことが言えるから、年齢問わずずっと揺れていられるところも魅力ですね。

――ではフラ講師の大変なところは?

フラ講師からすると、自分と生徒の皆さん。でも生徒さんからしたら、自分とひとりの先生。フラ講師に求めるものも生徒さんそれぞれ違います。わたしは、もともとサービス精神旺盛で求められたものに真摯に応えたいから、ちょっとがんばり過ぎちゃうんですよね。それでときどきオーバーワークになってしまうことがあります。

エイ!という勢いは絶対必要。もっと必要なのはフラでやっていけるという自信

「どんな仕事でも自分がされて嬉しいことをすれば間違いないと思っています」とchiekoさん。

――フラ講師として心がけていることは?

フラにはいろんな流派があって、たくさんのフラ講師がいます。その中から選んでいただくためにも、常に自分を高めようという気持ちは持っていたいと思います。インスタで自分が発信したことによって生徒さんが来てくれるので、生徒さんをがっかりさせるようなことがないようにしたいです。

――自分を高めるために努力していることはありますか。

教室を主宰する指導者であっても、自分の学びの場、自分も生徒として成長を求める気持ちを持ち続けたいと思っています。それが現在、ジャパン校の生徒として所属していることなんです。

――では今後の目標を教えてください。

生徒さんが努力した成果を発表する場を作っていくことが目下の目標です。イベント出演の予定があると、ひとつの目標になりますし、生徒さんに輝いてほしい、楽しんでほしいと思っています。

――最後に今後独立を考えている人へアドバイスをお願いします。

その道でやっていくんだという自信と、エイ!という勢いは絶対必要だと思います

わたしは、自分らしく幸せに揺れる場所が欲しくてフラスタジオをオープンしました。果たして自分に教室を運営していくことができるのか。わたしの指導でついてきてくれるのか、もちろん悩みました。我ながらチャレンジャーだなと思います。

でも、幸せになりたい。人生に刺激とチャレンジを。そんな気持ちがとても強かった時期でもあり、その気持ちのままにエイ!とインスタを始め、エイ!と体験募集をかけたんです。自分でやらなきゃいけない状況に持っていったんですよね

まだまだ課題もたくさんありますが、フラを学び続け成長するために生徒としての学びは一生辞めない。学ぶことを苦に感じることは絶対ないと自分を信じています。

chiekoさんがフラスタジオを開設するために行ったことは

1.フラへの確固たる自信を再確認しエイ!と勢いを出した

2.インスタを覚えインスタ1本で集客した

3.インスタの反響に戸惑いもあったがインスタを始めた本来の目的に立ち返った

幸せに揺れる場所をつくるため、フラスタジオをオープンしたchiekoさん。勢いで、とおっしゃいますが、勢いだけでは短期間にあれだけのフォロワー数を獲得し、体験教室を満席にすることは不可能。その後ろ盾にはフラへの確固たる自信があったのです。

撮影/大崎聡
取材・文/永瀬紀子

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事