【介護○×クイズ Vol.5】高齢者の特徴や病気に関する問題を中心に出題! 社会福祉士の基本問題5
高齢者社会に伴い、福祉や介護を必要としている人が増え、ますますニーズが高まっている「社会福祉士」。特別養護老人ホームなどの高齢者介護施設では、利用者が自立した生活を送るための支援方法について考え、利用者やその家族と相談しながら、施設との調整や手続き、各施設や機関との連携などのサポートを行っています。その業務内容は多岐に渡るため、介護サービスにおける幅広いスキルや知識が必要な職業です。
今回はそんな社会福祉士の高齢者の介護についての○×クイズを出題。これから社会福祉士目指す方に役立つ問題をピックアップしました。
社会福祉士向け○×クイズ5問
まずは「高齢者の身体・精神の特徴と疾患」から聴力について出題!
【第1問】老人性難聴では、低音領域から聴力が低下する。
正解は・・・
【解答】×
【解説】老人性難聴は、加齢が原因で起こる難聴。高温領域からの聴力が低下するのが特徴。例えば、電話の呼び出し音や体温計の音などが聞こえにくい。言葉の聴き取り能力が低下するため、音自体は聞こえても、何を話しているのかわからないという状況もみられる。
続いて「血圧」の問題!
【第2問】加齢に伴い、収縮期血圧と拡張機血圧の差は縮小する。
正解は・・・
【解答】×
【解説】加齢に伴う整理機能の変化として、収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の差は拡大する。これは心臓の収縮期血圧は上昇するが、拡張期血圧の変化は少ないので脈圧が大きくなるため。
次は「認知症」について出題!
【第3問】前頭側頭型認知症では、人格変化や反社会的行動がみられやすい。
正解は・・・
【解答】○
【解説】前頭側頭型認知症は、大脳の前頭葉と側頭葉が萎縮していくことにより起きる認知症。初期の症状は、人格変化や反社会的な行動(社会のルールや常識的な規範などが分からなくなりやすい)、常同行動(同じ行動を繰り返すこと)がみられ、記憶障害は目立たない。進行を抑えたり、症状をコントロールするための薬はまだ存在しない。
続いて高齢者に多い「関節疾患」から出題!
【第4問】変形性関節症は、股関節に最も起こりやすい。
正解は・・・
【解答】×
【解説】変形性関節症とは、老化のために骨や軟骨がすり減り、関節に変形が生じる疾患。膝関節に最も起こりやすく、立ち上がりの動作や歩行、階段の昇降で疼痛を生じる。
最後に「アルツハイマー」の基礎知識!
【第5問】アルツハイマー型認知症は、緩徐に発症、進行する。
正解は・・・
【解答】○
【解説】アルツハイマー型認知症は、アミロイドβ蛋白と呼ばれる異常物質が脳に溜まり、神経細胞が死滅して脳萎縮が生じることで起こる認知症。症状は、少しずつ進行するとされている。発症初期から記憶障害、時間の見当識障害、実行機能障害などがみられ、理解力や判断力も低下する。
文:長井まき
参考:
「2020年版 ユーキャンの社会福祉士 これだけ!一問一答&要点まとめ」ユーキャン自由国民社
「福祉教科書 社会福祉士・精神保健福祉士 完全合格テキスト 共通科目 2021-2022年版」翔泳社