顧客獲得に励んだアシスタント時代。地道な声かけで多くのお客様を持つ状態でデビュー「K-two Esola IKEBUKURO」村山結香菜さん

東京、名古屋、大阪など全国各地に展開するヘアサロン「K-two」。店舗ごとにコンセプトが異なり、洗練された大人の女性をターゲットにしているのが「K-two Esola IKEBUKURO」です。そこでチーフスタイリストとして働いているのが入社7年目の村山結香菜さん。

学生時代はワインディングコンテストに力を入れていたという村山さん。毎日平均して10頭以上のウィッグを使った練習に取り組み、2年生のときには全国4位を獲得したそうです。

また「K-two」に就職後、村山さんはアシスタントのうちから顧客をつくることを意識していたといいます。一体どのような工夫で顧客獲得を目指したのか、新人時代を振り返っていただきました。

今回、お話を伺ったのは…

「K-two Esola IKEBUKURO」チーフスタイリスト

村山結香菜さん

長野県出身。松本理容美容専門学校を卒業後、2019年に「K-two」へ入社。東京・銀座店を経て、現在は東京・池袋にある「K-two Esola IKEBUKURO」にてチーフスタイリストを務める。似合わせと骨格補正カットが得意。

インスタグラム

コンテスト全国4位。1日平均10頭以上練習した美容学生時代

毎日、ワインディングの練習に取り組み、2年生では全国4位を獲得したという村山さん

――まずは美容師を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

大工として働いていた父親の影響が大きいです。子どものころから物作りに励む父の姿を近くでみていて、自然とクリエイティブな仕事に就きたいと思うようになりました。そんななか、妹の髪を切ったり、アレンジしたりしてみて楽しいと感じる場面が多く、小学生のときには美容師になることを漠然と決めていたんです。

――そんなに早くから!?

はい!少しでも美容師の夢に近づくために雑誌に載っているモデルのヘアスタイルを真似してみたり、文化祭では友人のヘアアレンジに積極的に挑戦したりしていました。

――美容学生時代はどのように過ごしていましたか。

ワインディングのコンテストに力を注いでいました。毎年、全国理容美容甲子園というコンテストに参加して、1年生のときには地区大会出場、2年生では全国大会で4位を獲得しました。

――すごいですね!

ありがとうございます。1年生のときに出場した地区大会では、入賞できず悔しい思いをしました。それ以降は早起きして授業が始まる前に空き教室で練習、放課後も自宅で深夜まで練習する毎日を送っていました。同期に負けたくないという気持ちをモチベーションに、毎日平均して、10頭以上のウィッグでワインディング練習をしていたと思います。

――その経験は就職後のどのような場面で活きていると思いますか?

ワインディングのコンテストでは、みんなが同じ理想の形を目指して作ります。細かい部分の違いで仕上がりは大きく変化するので、細部までこだわる意識が育まれました。それは、美容師としての行動1つひとつにこだわりを持つことにつながっています。美容師としてのこだわりはいくつもありますが、特にこだわっているのはお客様目線で考えること。自宅でもスタイリングしやすいスタイルの提供を大切にしています。

あとは、アシスタント時代の練習に一生懸命になれたことにもつながっていると思います。

美容師がつまずきやすいからこそ、顧客獲得に励んだアシスタント時代

「K-two」の接客力の高さに惹かれて応募したと話す村山さん

――「K-two」に応募した理由は?

接客力の高さに惹かれたからです。当時の私には技術力の違いはわからなくても、接客力の違いはわかりました。さまざまなサロンをみて回ったのですが、なかでも「K-two」の接客力が高いと感じたんです。美容学校のサロン実習で訪れたときに、歩き方や雰囲気の作り方、お客様に向ける表情など細かな接客マニュアルがあることも知って。将来、別のサロンに転職したとしても接客力は一生使えるものだと思い、応募を決意しました。

――なるほど。カリキュラムはどのような内容でしたか。

まずは入社前に3日間の研修がありました。そこでは、キャビンアテンダントの方を講師に迎えて、おじぎの角度や挨拶の仕方など接客マナーを学びました。

入社後は、大まかにいうとシャンプー、カラー、縮毛矯正、パーマ、カット、ブローの流れで技術を学んでいきました。技術分野ごとに試験があり、合格すると次のカリキュラムに進めるという形です。すべてのカリキュラムを終えると、3ヶ月連続で25万円の売上をあげるという課題があり、それを達成することでスタイリストデビューができます。

これらのカリキュラムは約3年でデビューできるように組まれているのですが、私は約4年かけてスタイリストになりました。

――カリキュラムを進めるときに意識していたことは?

アシスタントのうちから顧客を作ることを意識していました。私は美容師の仕事のなかでも集客が一番難しいと思っていますし、実際に集客の悩みを持つスタイリストは多くいます。そのため早期デビューよりも、技術力や接客力をきちんと身につけて、お客様との信頼関係をしっかり築き、デビュー時につまずかないことを目指していました。

――顧客を作るために工夫していたことは何ですか。

SNSにスタイリングやウィッグカットの動画を投稿したり、モデルとして来てくださったお客様に名刺をお渡ししたりしていました。また、お客様に「お友達にもし興味を持ってくれそうな方がいたら、声かけてくださるとうれしいです」と伝えるようにしていましたね。そんな風にお声がけするのは恥ずかしいと思うかもしれませんが、ダイレクトに言ったほうが意欲的にみえると思っています。

顧客を作ることに力を入れていたため、デビュー前の課題はスムーズに達成することができました。デビュー時点で60人前後の顧客の方がいたと思います。

お客様の信頼獲得に苦悩。知識を増やして接客の質を向上

知識を深めることでお客様が信頼を覚える接客を目指したそう

――アシスタント時代に悩んだことは何でしたか。

接客でお客様の信頼を獲得することが難しく、悩みました。アシスタント時代に勤めていた銀座店には落ち着いたお客様が多かったんです。でも当時の私は声のトーンが高かったり、お客様とお話しするには知識が乏しかったりして、私の接客スタイルとお客様層にギャップがありました。先輩からお客様に合うような接客をするように指摘されることも多く、どのような接客をすればいいのかと悩んでいました。

――その悩みはどのように改善を?

あえて接客のスタイルは変えませんでした。若々しい接客をして先輩から指摘されることもありましたが、一方で少しずつお客様から可愛がってもらえるようになっていった部分もあったからです。ただそのままだと信頼の獲得は難しいと思い、知識を深めるようにしました。

具体的にはシャンプーやトリートメントなどのケミカル系の知識を学び、お客様に提供するときに使用する物を詳しく説明していました。また、お客様が自宅でも取り組みやすいように時間をかけて髪の乾かし方を伝えていました。


後編ではスタイリストデビュー後のお話や、チーフスタイリストにキャリアアップできた秘訣などについて伺います。新人時代は「1ヶ月後、今よりも生産性を上げる」など短期間で結果が出る目標を掲げていたという村山さん。モチベーションが不安定になることもあったそうでしたが、定期的に達成感を感じることで成長を実感していたといいます。

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K-two Esola IKEBUKURO
住所:東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋5F
TEL:03-5957-3410

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