反省点を書き出し、次の機会に改善。カリキュラムを効率よく進めるための練習の工夫「LAGOON」YAGIさん
ロンドンやニューヨークでの修行を経験した美容師が代表を務める東京・原宿のヘアサロン「LAGOON」。美髪を保ちながら幅広いデザインを叶える施術が人気です。
今回は入社5年目でトップスタイリスト兼人事担当を務めているYAGIさんにお話しを伺いました。YAGIさんが美容師を目指し始めたのは中学1年生のとき。初めて行った美容室で、美容師の仕事は見た目だけでなく気持ちまで変えることができると感じ、目指そうと決めたそうです。
アシスタント時代、YAGIさんはカリキュラムをいち早く進めるために、練習量だけでなく効率のよさも大切にしていました。仕上がりをみて悪い点を書き出し、次の練習のときにひとつずつ改善していくことで着実に成長していったといいます。
今回、お話を伺ったのは…
「LAGOON」トップスタイリスト/人事担当
YAGIさん
茨城県出身。国際理容美容専門学校を卒業後、都内の美容室に就職し、約7年勤務。2020年に「LAGOON」に転職。現在5年目でトップスタイリスト兼人事担当を務める。
委員長就任やコンテスト出場。できることはすべて取り組んだ学生時代
――YAGIさんが美容師を目指そうと思ったきっかけを教えてください。
きっかけは中学1年生で初めて美容室に行ったときです。もともとは自分にあまり自信がなかったのですが、髪型をかっこよくしてもらったことで自信がつきました。また、美容師さんとの会話も楽しく、自然と学校生活のことや悩みを話していて、心が軽くなったんです。そこで、美容師はお客様の見た目だけでなく、気持ちまで変えられる素敵な職業だと思い、目指そうと決めました。
――中学1年生からの夢だったのですね。
はい。専門学校に入学するまでの間は、美容師の気持ちを味わいたくて、自分で髪を切ることもありました。美容室に行ったときに美容師さんがどのようにハサミを動かしているのか観察して、髪が伸びてきたら真似して切ってみる。もちろん、悲惨な結果になってしまって、美容室に駆け込んでいました(笑)。
――専門学校時代はどのような学生でしたか?
できるだけ多くのことを吸収するという意識を持って生活していました。というのも、当時の父は美容師を目指すことに反対していて、それを押し切って僕は専門学校に入学したんです。そのため最低限ではなく、できることはすべて取り組むくらい努力しなければいけないと思っていました。
美容学生時代は、クラスの委員長を2年間務めたり、文化祭の実行委員に参加したりしました。そのほかにもオープンキャンパスのスタッフ活動、コンテストへの出場。技術練習も毎日欠かさず、朝早く登校してひたすら練習していました。
――バイタリティがすごい! とくに就職後に活きている取り組みは何ですか。
後輩の指導ですね。僕が1年生のときに先輩からアドバイスをもらいたいと思ったことがあったのですが、学年ごとに校舎が異なったために、なかなか聞くことができなかったんです。その後、進級したときに1、2年生の校舎が同じになって。きっと昔の僕と同じ思いを持つ後輩がいるだろうと思い、朝練や放課後に自分の時間を割いて指導を始めました。先輩しか知り得ない技術や知識があったので、それを伝えて後輩の力になりたかったんです。そのような経験があったため、1社目時代はよく後輩の指導を任されていました。
1社目は憧れの講師を務められるサロンへ
――1社目はどのようなサロンに入社を?
代表が色彩のセミナー講師も務めており、色彩学をベースにしたカラーに力を入れているサロンでした。僕が通っていた専門学校にも代表が講師として来ていて、アシスタントとスタイリストの方と一緒に授業をしていたんです。高校時代、教師に憧れるほど教育や指導に興味があったので、このサロンに入社すれば、教師と美容師どちらの夢も叶えられると思い、応募しました。
――授業ができることに惹かれたんですね。
はい!実際に入社してからは、代表が講師を務めるセミナーのお手伝いをしたり、実技授業をすべて任せてもらったりすることもありました。母校で授業をしたときは感慨深い気持ちでしたね。
――入社後はどのようなお仕事からスタートしましたか?
特別なことはなく、シャンプー練習から始まりました。技術項目ごとにテストがあり、シャンプーを合格したら次はマッサージというように、合格するたびに次のステップに進む形です。
拘束時間と理不尽な指摘に苦しんだ新人時代
――アシスタント時代に辛かったことは?
拘束時間が長いことです。アシスタントは掃除などの開店準備をしなければいけませんし、カリキュラムを進めるため多くの技術練習に取り組まなければいけません。そのため、8時前に出勤して、23時半ごろに退勤するというのが当たり前でした。はじめはとくに体力的にも精神的にも辛かったですね。
あとは、理不尽な指摘をされたことですね。営業後に用事があって帰ろうとしたときに、「みんな練習しているのに帰るの?」と言われたことは印象に残っています。
――大変な思いをされたようですね。その辛さはどのように乗り越えたのでしょうか。
拘束時間については、アシスタント時代は仕方ないと考えていましたし、カリキュラムの進行など時間とともに成長を実感する場面があったので少しずつ解消されていきました。一方の理不尽な指摘に関しては、二度と同じ指摘をされないように改善し続けることで乗り越えました。
――カリキュラムをいち早く進めるために工夫していたことはありますか?
僕は練習で仕上げたヘアを毎回自己分析して、良い点と悪い点を書き出していました。カリキュラムを進めるためには練習量はもちろん大切ですが、やみくもに練習に取り組むだけでは効率が悪いと思います。自分で発見した悪い点を、次の練習のときには最低でもひとつは改善できるように取り組むことで着実に成長することができました。
たとえば、カット練習の仕上がりを見て右側が長くなる癖があるとわかったのであれば、次の練習のときには極端でもいいので右側を短く切る意識を持って取り組むんです。
後編ではYAGIさんのデビュー後のキャリアについて伺います。将来について考えたことをきっかけに転職活動を始めたYAGIさん。高水準の給料と休日日数、有給休暇などの福利厚生に惹かれて「LAGOON」への転職を決めたそうです。
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LAGOON
住所:東京都渋谷区神宮前1-9-8 KI-438ビル A-2F
TEL:03-6455-4462
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