キーワードは「おもてなし」!『ネイルアマンディーヌ』の信頼をつかむ接客術
『ネイルアマンディーヌ』は、「おもてなし」を強みにしている代官山のネイルサロンです。
サロンには、緩やかで落ち着いた時間が流れており、ママさんをはじめ幅広い世代のお客さまを魅了しています。そんな『ネイルアマンディーヌ』が支持を得ている背景には、親身になって話を聞く接客スタイルや、お客さまの生活に寄り添う環境作りがありました。
今回は、店長の中居花菜さんにインタビュー。前編では、お客さまから愛されるサロン作りの極意に迫ります。
親身になって話を聞くことが、接客のスタート
————まず『ネイルアマンディーヌ』は、どのようなサロンでしょうか?
『ネイルアマンディーヌ』は、おもてなしを大切にしているサロンです。業界にはニュアンスやキャラクター、デザインなどをウリにしているお店があります。もちろん、そのスタイルはとても魅力的です。しかし、『素敵なサロンだ』と思っていただくためには、『ただ技術を磨けばよい』というわけではありません。
私は技術をご提供する前に、『お客さまに楽しいひと時を届けたい』という気持ちを持って働くことが、とても重要だと思います。前向きな気持ちには、人を幸せにする力がありますからね。
————それでは「おもてなし」を重視しているサロンには、どのような力が必要になりますか?
『親身になって聞く力が大切』だと思います。お客さまには、さまざまな悩みがあり、日頃それを話せる機会はなかなかありません。とくに、コロナの影響が出始めた昨年あたりから疲れている方が増えていると感じています。施術中には『ずっと家にいるから、たまには息抜きがしたい』という声を聞いたこともありましたね。
そこで、私は『サロンにいる間は、心からリラックスをしてほしい』と思っています。お客さまにゆっくりと過ごしていただくためには、難しいことは考えず、一緒になって楽しむことが重要です。『話にきちんと興味を持って、真剣に聞く』と言い換えてもよいかもしれません。
お客さまの話には私たちの知らないことがたくさん詰まっていますから、深掘りして聞いてみると想像以上に興味深いものです。『聞き逃してしまうのはもったいないな』と(笑)。また、『お客さまの気持ちを汲み取ること』もとても大切ですね。
ママさんの気持ちを汲み取って、居心地のよい空間に整える
————お客さまの気持ちを汲み取るためにどのようなことをしているのでしょうか。
私は、『お客さまの気持ちを察知して環境を整えることが大切』だと思っています。とくに、お店にはママさんが多くいらっしゃるので、育児をしている方の気持ちに寄り添うことが重要です。
そこで、サロンでは9時の予約枠を設定しました。この時間は、お子さまを幼稚園や保育園に送り届けるタイミングです。ママさんには『外に出たら、まとめていろいろなことをやりたい』という気持ちがありますから、少し早めの9時枠はとても人気があります。私たちも健康的に働けますから一石二鳥ですね(笑)。
またサロンでは、お子さまと一緒のご来店をOKにしています。ママさんはよく連れて来てくださっていて、周りのお客さまにも了承を得ているので、みんなでお子さまの様子を見ているととても楽しいですね。キッズ用のマニキュアも用意しているので、『これやる~?』と聞いて塗ることもあります(笑)。
ネイリストには、技術よりも、ガッツと愛嬌が大切
————接客面の教育は、どのようにしていますか?
指導によって身に付くよりも、『そのネイリストの芯が強いことが大切かな』と思っています。『礼儀正しくて、愛嬌と向上心がある方』と言い換えてもよいかもしれません。サロンには現在2名のスタッフがおり、ともに20代の若手です。初めてふたりに出会った時、それぞれに、ガッツと愛嬌を感じたので『ネイルアマンディーヌにはピッタリだな』と思い、採用しました。
少し話が変わりますが、私には前職でパティシエとして働いていた経験があります。そこで人手不足に悩んだことがあり、その時、お店ではアルバイトをたくさん採用しました。すると店内の雰囲気が大きく変わって、お客さまのなかには離れてしまった方もいたんです。
サロンの空気感は働いているネイリストによって大きく変わりますから、私は『ネイルの技術があれば誰でもOK』とは考えていません。それよりも、『技術はまだなくても、お客さまを喜ばせることが好きな人と一緒に働きたい』と思っています。本当に経験がなくても、まったく問題ありません。私も転職をしてゼロからネイリストになりましたからね。
お客さまから愛されるサロン作りの極意
2019年に現在の場所に移転したという『ネイルアマンディーヌ』。お客さまから愛されるサロン作りの極意をまとめると、下記の3つでした。
1. 親身になって真剣に、お客さまの話を聞く
2. お客さまの生活に寄り添ってサロンの環境を整える
3. 採用面では、ガッツと愛嬌を重視する
後編では、リピート率を高める極意に迫ります。
▽後編はこちら▽
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